スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

サッカー

DAZNの「無料は槙野」「中村憲剛さんらは要会員登録」とすみ分けた配信に、新規獲得と収益拡大が両立する未来の課金を見た件。

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無料はワイワイ、有料はネットリ!

ひとしきり世間を巻き込んで盛り上がりました「サッカーワールドカップ最終予選のアウェー戦がタダで見られない」問題。「そうかー、じゃあ見なくていいや」と世間も一旦は落ち着いたわけではありますが、さまざまな方のご尽力によって問題は見事に解決されました。何と、DAZN様のありがたい申し出によってアウェー戦の無料配信が実施され、日本全体が一丸となってサッカー日本代表を応援できる環境が整ったのです。

↓誰がお金を出したかは知らないけれど、タダになることはいつでも歓迎です!


↓みんなが100万回パス(いいね等)をつないだら無料配信するとの建付けでした!


「うーん、この出来レース感」といった言葉をグッと飲み込む大人たちに支えられ、無事に11月の2連戦を無料配信することになったわけですが、15日に行なわれたインドネシア戦の中継に対しては不満が噴出していました。この無料配信というのは通常の「中継」として行なわれるものではなく、「FAN ZONE」なるグループチャットでワイワイ盛り上がろうというコミュニケーションチャンネルで行なわれていたためです。YouTuberで言うと「●●同時視聴雑談」みたいな内容の番組に、放映権を持っているので正規の映像が一緒に映せると、そういう建付けだったわけです。

その結果、何が起きたかというとワイワイガヤガヤと雑談をしながら見守る同時視聴配信に「出演芸人のガヤがうるさい」「出演芸人のガヤがいらない」「出演芸人のワイプがデカくて試合が見づらい」と文句タラタラになったわけです。まさに世間でよく遭遇する「金払いのいい客は文句が少なく」「無料とか割引とかにこだわるケチほど些細なことでクレームを入れる」現象そのもの。貧すればクレーマー化するという終末世界の地獄絵図を前に、タダで見られたことへの感謝よりもガヤへの文句が先に噴出するなら、やはり何事もタダにするものではないなと改めて思わされましたよね。100円でも10円でも課金させれば、ガタッとヘンな輩は減るというのに(※ヘンな人はネットで課金する手段を持っていなかったりするので)。

そんなインドネシア戦の反省を踏まえたか、DAZNが「だーかーら、FAN ZONEだっつってんだろ!」という姿勢を鮮明にしてきたのが無料配信第2戦となる中国戦でした。インドネシア戦ではいわゆる解説ポジションに林陵平さんを置いてしまうというミスキャストがありましたが、中国戦でその位置に置いたのはサッカー選手としてのキャリアを持つ面白オジサン・槙野智章さんでした。中途半端にサッカー中継みたいな顔をするのではなく、サッカーを見ながら盛り上がっている居酒屋を映す番組に「たまたま本物の試合映像がのっちゃっている」という建付けがより鮮明になり、配信視聴者もようやく番組の楽しみ方を理解した模様。試合開始前に岩政大樹さんが10分ほどネットリと本日の試合展望を語ったあとに槙野さんが「いやー勉強になるなぁ!」とオチをつけた場面などは、無料視聴者からも拍手喝采でした。「小難しい話はいいんだよ!」「つづきはアントラーズを勝たせてから言え!」「俺たちはもう飲んでいるから何も理解できない!」という視聴者がガッチリ一丸となり、ようやく楽しい「FAN ZONE」が始まったのでした。

↓しおりんもいるし、普通にコッチのほうが楽しそう!



迎えた中国戦は、まさにFAN ZONE向きの一戦。大アウェーの雰囲気というのはもちろん、まるでここだけ昭和にタイムスリップしたかのように、起きる出来事がハチャメチャです。早速試合前には「ピッチの横幅が通常より3メートルほど狭い」という小細工が発覚。それを「横幅を狭くすることで日本がサイドのポケットをつく余地を失わせる戦略」と考えるか、「よくわかんないけど看板の位置とかの都合で何となくそうなっちゃった」と考えるかは難しいところですが、飲みながら見るにはこれぐらいアクシデントがあるほうが面白いというもの。

スタンドを埋める真っ赤な大中国応援団。日本の君が代にぶつけられる大ブーイング。声量が出過ぎて何を歌っているのかもわからなくなる大中国国歌。国歌のあとにはスタンドから紙テープが舞い跳び「全女かな?」(※プロレスの話です)と思わされる場面も。とても先日日本で対戦したときには7-0でボコってやった相手とは思えません。十分に警戒(※リアルに何をやってくるかわからないの意)して臨まなければいけないようです。

そして迎えたキックオフ。日本の布陣はおなじみの3バックで3-4-2-1といった形。中国は4-4-2でしょうか。通常の中継であれば「相手の布陣との兼ね合いで…」「システムの嚙み合わせは…」「ここに浮いた選手が出るので…」みたいな話が始まるところですが、FAN ZONEでは自分が買ったWINNERクジのオッズがどうこうとか、仕事中に飲むドリンクの種類はどうこうといった話で盛り上がっています。うーん、いい!平日深夜にシステム論をぶち上げられても頭痛がするだけですからね。そんなことより、クジでも握って飲んでいるほうが健康的というもの。「生で結果だけ見たい」という視聴者にとっては、むしろコッチのほうがいいかもしれませんよね。

槙野さんを中心としたサッカー漫談(遠藤航さんのマウスピースは家に何個あるとか、スパイクの靴底の選び方とか)を聞くこと20分。現地ではさらなるハチャメチャが起きていました。前半20分頃にはGKの鈴木彩艶さんの顔にレーザーポインターらしき緑色の光がチカチカ当てられたほか、前半33分過ぎにはピッチ上に乱入者が出現。中国サポーターの男のようですが、半裸で身体に何やら文字など書き込み、ピッチを駆け回っているではありませんか。あっという間に警備員に取り押さえられましたが、さすが中国といったところ。「やっぱり酒のツマミは乱闘と乱入だな」とお茶の間FAN ZONEもニッコリです!

↓こういう試合はむしろFAN ZONEで見たほうが「おおおぉい!」ってやれそうですね!槙野さんは何故か静観でしたが!


それ以外にも中国側がチョコチョコ蹴ったり体当たりしてきたりするなかで、それをサッカーでねじ伏せられたらそりゃあもう気持ちイイというもの。迎えた前半39分、まず日本は左サイドのコーナーキックから小川航基さんの見事なヘッドで先制!さらに前半終了間際には今度は右サイドのコーナーキックからゴール前を横断するように走り込んだ町田浩樹さんが後ろにすらすと、大外で待ち受けた板倉滉さんがヘッドで追加点!「ピッチの幅が狭かったのでいつもより正確に狙えました」とでも言ってやったらさぞ痛快だろうなと思う最高の前半となりました。

↓前半2-0での折り返し!FAN ZONEはもはや前祝いの雰囲気でした!通常中継のほうは落ち着いた感じでしたが!




ハーフタイムにはSNSの反応などを見ながら、インドネシア戦の反省を活かした中継になっていると視聴者からのお褒めの言葉をあずかり、苦笑いなどするFAN ZONEの面々。リアルタイムでの視聴者数は把握できていないようでしたが、寄せられる多くのコメントなどから無料視聴者の期待と手応えを強く覚えている様子です。視聴者からの質問にも軽快に答えるなど、後半に向かってさらに雑談は盛り上がっていきます。

後半4分に中国が1点を返すと、試合映像の歓声もグンと盛り上がり、まさに居酒屋で見ているような気分が高まります。「インドネシア戦でガヤがうるさいと言われた」×「中国戦ではガヤを抑えて試合映像の音量を上げる方向にした」という掛け合わせの結果として、大音量の試合映像と言葉を聞きとれない程度のガヤが飛び交う「臨場感」が生まれたというのは、災い転じて何とやらだったかもしれません。すぐさま日本が点を取り返してドーンと盛り上がった際には、FAN ZONEも大盛り上がりで、画面に向かってハイタッチでもしたいような気分になりましたからね。飲みながら楽しく見ようという話なら通常の中継よりむしろいいんじゃないかと思うほど。何と言ってもタダですし!

↓通常中継側で同じゴールシーンを見返したら、やはりいつもの感じでした!


その後もしっかりとリードと雑談のペースを守り切る日本。玉井詩織さんがドラマとの裏被りでぬいぐるみに変身するアクシデント?もありつつ、順調に時間を消化していきます。試合終盤には槙野さんも「勝ったな」と余裕が出たのか、橋岡大樹さんに初めて会ったとき「槙野さん、どうやったらテレビ出られますか?」と質問されたというエピソードも披露してくれました。橋岡さんもいい迷惑…じゃなくて気にかけてもらって嬉しかったのではないでしょうか。今度はぜひサッカーに関する質問もしてあげてほしいなと思いました。

そんなこんなで終わってみれば大アウェーのなかで中国に対して3-1の快勝。2位以下に暫定で勝点10の差をつけ、数字上の敗退の可能性こそまだ残るものの、もう事実上ワールドカップ出場は決定と言ってもいいでしょう。何ならあと全部負けても本大会には出られるんじゃないかという独走ぶりですので、3月にホーム・埼玉で行なわれるバーレーン戦・サウジアラビア戦では数字上の可能性も含めて確実にワールドカップ出場を決めてくれることでしょう。

無料でアウェー2連戦を見守りつつホームでの予選突破へと視聴者の関心をしっかりつなげることができたのは、DAZNさんの英断あればこそ。改めてDAZNさんに感謝するとともに、ぜひ今後もこの建付けをつづけていただけたらありがたいなと思いました。今回実施された「無料のFAN ZONE配信は解説が槙野智章さんで半分は雑談です」「サッカー解説がご希望であれば会員登録をして試合中継を見てください」というすみ分けは、視聴者層ともマッチしたいい施策だと思いますので。

そもそもよくある地上波でのダブル中継では「主音声がネットリとマジメな中継」「副音声がガヤでワイワイ楽しく」という割り振りが多いですが、本当は逆なのかもしれません。普段はあまり試合を見ず、飲みながら「生で結果だけ見たい」という層には雑談のようなトークがいい箸休めにもなるでしょうし、そういう層こそむしろボリュームとしては大きいはずです。だからこそこれまでも松木安太郎さんのような居酒屋解説が重宝されてきたわけでしょう。無料配信はガヤまみれで真剣な人がちょっとイラつくくらいにし、上質な有料配信のほうでガッツリとお金をいただく、そんな課金形態を実施してみていただけると新規獲得と収益拡大とのバランスが取れたりするのではないかと思いました。

「ウザい広告を消したいならお金を払ってください」と同じ理屈で、ウザいガヤを消したければお金を払わせるシステムを導入し、無料配信で視聴者層を広げつつ、有料客が満足する上質な配信と共存させていけたら、みんなに幸せな未来が訪れるような気がしますからね。「無料は槙野か〜」と思った人は無料を卒業して有料に移行してくれたら、「槙野でいいです」「違いもわからないし」「むしろ楽しい」という人向けの無料配信もより一層ワイワイガヤガヤできるような気がしました!

↓「お金を払うとコッチが見られる」なら課金するときも納得感ありますよね!

映画館でも音響がすごいスクリーンは高いみたいな感じで!

無料じゃないなら見ないって人は槙野・松木等にお付き合いください!



いいものを全員に無料で届けるのは大変なので、無料はそれなりでいいです!

W杯アジア最終予選・オーストラリア戦に臨んだ森保ジャパンのヨシダっても負けない強さに「アウェー有料」のすみ分けも納得ですの巻。

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もっと面白い試合はDAZNでご覧ください!

「2026年になったら起こしてください…」と世間の薄っすらサッカーに関心がある人が眠りを決め込む2024年。サッカー日本代表はワールドカップアジア最終予選なる知られざる戦いを繰り広げていました。「え!?もう最終予選?」と飛び起きる声と、「まだ最終予選かよ!本大会まで起こすな!」と再び眠りにつく声が半々くらいに感じる世間の風。もはや「アウェー戦はDAZN独占配信である」ことにも慣れ、サッカー日本代表というコンテンツは「五輪とワールドカップで2年ごとに見れば十分」といった塩梅に落ち着いたのかもしれません。

まぁそれも当然のことでしょう。日本代表はワールドカップ7大会連続、男子については五輪8大会連続で本戦出場中の強豪です。すでに幾多の名勝負を世界の舞台で繰り広げており、出るのは当然、出てから何をするかだけが関心の的。前回大会では史上初めて日本代表がワールドカップ出場を決める瞬間が地上波で放映されたなかったことで話題となりましたが、もし今回同じことになったとしても、そこまでの話題にはならないような気もします。見たい人はアウェー戦もDAZNで見ているでしょうし、そうでもない人はそもそも2026年までドジャースを見ながら眠りについているでしょうから。

そんななかひっそりとアジア予選9連勝&無失点(※いつの間に?)で勝ち進んでいる我らが日本代表は、今予選最大の盛り上がりポイントを迎えていました。15日に行なわれたホーム・埼玉スタジアムでのオーストラリア戦です。まだ予選の行く末がハッキリ定まっていないなかでアジア予選屈指の強豪国とホームで戦うこの一戦。スタンドには「ピリピリできるのはここが最後」「ここを逃せば次はもう事実上決まってるかもしれんぞ」「確定するのだけアウェーになりそうだけど」と燃え上がる6万大観衆が集い、チケットはソールドアウト。埼玉スタジアムでの日本代表戦チケットが完売するのは実に6年ぶりのことだと言います。

その人気ぶりを表すように特定興行入場券転売サイト…じゃなくてチケットリセールサイトのコメント欄では「お値下げお願いします」「すでに定価を大幅に下回っておりますのでこれ以上のお値下げはできかねます」「もったいないので値下げお願いします」「このままだと売れなくなってしまうので値下げしてください」などの熱いやり取りが行なわれ、試合開始後にもなお「まだ購入可能でしょうか?値下げしてください」の声が寄せられていたほどです。うーん、熱い!世間は2026年まで眠っていようとも、現場は歴史的な森保ジャパンの強さによって熱く燃えているようですね!

↓多くの人が「見るべきはここだな」と見定めたような人気集中ぶり!


↓その期待を背負うに足る頼もしい日本代表の顔ぶれ!



19時40分頃キックオフの試合を19時から中継するなど気合いの入ったテレビ朝日・地上波中継。世界の大舞台で活躍した内田篤人解説者に対してスタジオゲストの槙野智章さんがちょこちょこ「ウッチー」と呼び掛けていたのは若干イラッとする感じもなくはありませんでしたが、川平慈英さんや矢部浩之さんなども集う豪華布陣でこの一戦を盛り上げてくれています。画面右上には「三笘・久保ら最強森保ジャパン集結」の字幕が誇らしげに踊り、国民的行事といった雰囲気さえも。このお祭りを前にしては2026年まで寝ているのは勿体ないというものです。

そして迎えたキックオフ。日本はおなじみの3-4-3の布陣で攻撃的なスタンスを貫く構え。一方オーストラリアは日本に対して強いリスペクトを抱いているのか、ほぼ5-4-1の形でブロックを組んで守勢にまわってきました。しっかり耐えて0-0引き分けもしくは1点取って勝てたらラッキー、そんな狙いでしょうか。相手方の監督が元J1広島で活躍したトニー・ポポヴィッチさんであるというところもあるのかもしれません。最強・森保ジャパンへの畏怖、十分に伝わってきます。

日本は個人の高いスキルで巧みにボールと陣形を操り、ほぼ一方的に攻め立てます。ワンサイドゲームと言ってもいいほどの押し込み具合です。かつてはこういう展開からもロングボールと体格で押し返されたものですが、そんなやられ方も今は昔。日本の3バックはオーストラリアの選手にも決して押し負けることはなく、特にDFリーダーとなる板倉滉さんの出来は出色でした。相手の攻撃陣にまったく仕事をさせない完封ぶりで、J1町田で活躍するミッチェル・デュークさんあたりも「誹謗中傷の裁判には勝てると思うが、今日の日本代表に勝つのは難しい…」と感じたことでしょう。

様相としては「1点取れば日本の勝ち」という感じの試合ですが、そこはさすがのオーストラリア、中央では身体を張って日本の攻撃陣を封殺し、日本の攻撃をサイドからの個人突破に限定してきます。もちろん日本は左に三笘薫さん、右に久保建英さんを置いて相手守備を切り裂いてみせますが、最後のパス、最後のシュートの部分が決め切れず。前半6分に久保さんがエリア内で放ったシュートも、前半15分にCKからのデザインプレーで放った堂安律さんのシュートも、前半34分の三笘さんのドリブルからのシュートもいずれも惜しくも決まらず得点を奪えません。そうこうするうちに前半は終了し、今予選で初めて前半でリードを奪うことができませんでした(※没収試合となったアウェー北朝鮮戦は考慮せず)。これにはDAZN加入者も「DAZNではすっごい強いんだけどなー?」と少し首を傾げたかもしれませんね。DAZNでは強いんですけどね!

↓ここでズバッと決められればよかったですが、惜しかった!


↓中継でもこんな感じで難しい顔をしている長谷部誠コーチが映りました!

2030年の予選ではここにあと何人か加わって長谷部ジャパンやってそう!

それはそれで楽しみです!



迎えた後半、日本はメンバーチェンジはなく前半と同じ布陣ですが、攻撃のときにはボランチがサイドバックの位置まで広がり、4バックのような形での組み立ても見せてきます。相手の守備ブロックの弱みを的確に突いていく采配です。後半12分には南野拓実さんの惜しいヘッドなどもあり、引きつづき主導権は日本のもの…だったのですが。

そこに颯爽とヨシダが舞い降りたのは後半13分。まったく危なげなく試合を進めているなか、相手が右サイドから入れた何気ないクロスをセーフティーにゴールキックにでもしようとしたのか、谷口彰悟さんが自軍ゴールに蹴り込んでしまいました。おぉこれぞ日本伝統の、安定した守備と予想不能なオウンゴールを共存させる劇場型の守備スタイル。吉田麻也さんが代表を去って以来「面白い負けがないのぉ」と嘆いていた一部好事家もこれには「ヨシダの後継者が現れたぞ」と大喜びです。久々のビハインドで大観衆も盛り上がってまいりました。

↓特に慌てる必要のないときに唐突に蹴り込むのが日本流!


日本はこのピンチを前に、晴れて日本代表に戻ってきた伊東純也さんをすかさず投入すると、鎌田大地さん、中村敬斗さんを矢継ぎ早に送り出します。中継席からはファン代表・松木安太郎さんの「オォイ!」の声も元気に聴こえるようになってきました。ひとつの攻撃、ひとつのプレーに対する歓声も一層増していくようです。やはりこのピンチ、この危機感があってこそのサッカーです。ラクに勝てそうな試合ではないからこそ燃えるというもの。

そこからの日本の猛攻は熱かった。キレイな崩しには至らないものの、猛然とオーストラリアゴールに迫りました。積極的に左サイドに流れてくる伊東さんと、それを機にポジションとマークをずらして仕掛けを狙う攻撃陣。果敢にシュートを狙うボランチ。縦横無尽に日本が攻撃を展開します。

そして、ついに後半31分には左サイドを切り裂いた中村さんからの鋭いクロスが、相手DFに当たってゴールに入る「オウンゴール返し」を呼び込みました。相手のはコッチがやってしまったオウンゴールですが、日本のは相手を追い詰めて蹴り込ませたというチカラでもぎ取ったオウンゴール。今予選で初めてのピンチもアッサリ跳ねのけるあたりはさすが最強・森保ジャパンです。もうちょっと熱いピンチを楽しみたかったですが、リードされたままでいるのも難しいものですね!

↓三笘さんのスクリーンも効いていました!




結局、残り時間も日本が攻め立てる一方のまま、スコアだけが動かず試合は引き分けに。得点こそ1-1ですが、シュート数で言えば「10-1」の圧倒ぶりで、日本はアジア予選無敗記録を継続しました。各国4試合を終えて日本は3勝1分の勝点10。3位チームに早くも勝点5の差をつけ、グループ2位までが得るワールドカップ出場権は半ば手中と言ってもいいでしょう。ここから毎試合2ヨシダが降臨でもしない限り、2026年まで寝ていても特に問題ない…それぐらいの日本の強さでした。

惜しむらくは、DAZNでやっているほうの試合はもっと熱くてもっと面白かったことくらい。まぁ今の日本代表の強さだとやりやすいホーム戦ではなく、数万人の相手方応援団に囲まれる「敵地」での試合でもないと、危機感とか熱さとかが出てこないのは致し方ないかもしれません。レーザーポインターなどの野蛮攻撃は論外ですが、それぐらい剥き出しのアウェー感があったほうが面白いなとは率直に思います。テレビ朝日の報道ステーションさんも試合後の速報で「森保ジャパン 最終予選初黒星」という字幕をドカーンと出して顰蹙を買っていましたが、「ちょっと負けてくれたほうが面白いのになぁ」という素直な願望でもあったのではないでしょうか。

そういう意味では、危機感や熱さを堪能できる面白い試合はDAZNでやっているアウェー戦のほうなのかもしれません。であるならば「いい試合のほうが有料」なのはむしろ健全な環境と言えるでしょう。熱い試合は有料配信で、和やかな試合は無料の地上波で。そういうことなら渋々納得するしかないすみ分けだなと思いましたよね。いいものはお金がかかる、それは世の真理なのです!

↓「DAZN独占だけど代表戦だけタダで視聴可」ってのも手ですけどね!

2026年まで寝てる勢の皆さん!

予選敗退の危機になったら起こしますね!

たぶん、そんな展開はナイと思いますが!


あとの注目は3月のホーム2連戦で予選突破を決められるかどうか、です!

ルールを武器にJ1リーグ優勝を狙うFC町田ゼルビアとのタオル戦争を制するには、ルールの上にある曖昧な理想を尊重するのがよい件。

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PKのときボールに水を掛けられたらタオルで拭けばいいんだ!

僕はいわゆる「ルール厨」という人たちとはどうにも相容れないところがあります。あらかじめどういう人をして「ルール厨」と認識しているかお伝えしておくと、ルールをとにかく絶対視し、ルールに示されていないものを一切認めない傾向にある人々のことです。「書いてあるんだから絶対的にいいor悪い」もしくは「書いてないんだから絶対的にいいor悪い」のいずれかで、とにかくルール以外の判断基準を頑として認めず、自分に有利なルールを発見するや以降思考が停止してまったく話が通じなくなるようなところがルール厨にはあります。好きな言葉は「ルールだから」「ルールはルール」「文句があるなら先にルールを変えろ」な人々です。

まぁ、それもひとつの筋が通った姿勢だとは思うのですが、僕はそこまで杓子定規にはなり切れず、ルールの境目あたりの出来事でよく反対の立場に位置取ってしまい、「ルールだから」「ルールはルール」「文句があるなら先にルールを変えろ」の集中砲火を浴びたりします。僕はルールとは「目指す理想」を実現するための手段・道具だと思っているので、理想が変われば当然手段・道具としてのルールも変わるべきであり、理想とルールが合致していないなら理想が優先されるべきだと思っていたりします。ルールを守らなくていいという話ではもちろんないのですが、もしも世界中の誰も必要とせず正しいとも思っていないルールがあったとした場合、実態として「ルール破り」になる事例があったとしても受け入れつつ、なるべく速やかにルール自体も是正するように努めればそれでいいだろうと思うのです。「すまんのぉ、おかしなルールだとは思うんじゃが、死刑と書いてあるんで死刑じゃな…」というルール絶対視の世界は望まないのです。

実際、「ルール厨」スタンスで世界を運営していくことは根本的に無理だと僕は思っています。何故なら「やっていいこと」を全部ルールに書くのは現実的に無理ですし、逆に「やって悪いこと」を全部ルールに書くのも現実的に無理ですし、ルールが決して間違わないようにすることも現実的に無理だからです。「書いてないけどやっていいこと」と「書いてないけどやって悪いこと」と「書いてあるけど間違っていること」が世界に必ず存在する以上、ルールが絶対の存在であるはずがないのです。なので、それでもできるだけ取りこぼしを少なくするためには、強いルールはより曖昧にし、どうとでも取れるようなフワッとしたものにしておくべきだろうと思うのです。憲法なんてのもやたらフワフワしていますが、それはあえてフワフワさせているという側面もあるんじゃないでしょうか。あえてフワフワしているものをどう解釈するのかなんてことを一生かけて考えている人がいたりするくらいですし。

そんな前置きのなか颯爽と登場するのが日本サッカー界を代表するルール厨ともっぱら評判のFC町田ゼルビアさんです。今季は序盤からサッカーJ1リーグの首位を快走し、ようやくここにきてやや失速気味ながらも、今なお「初昇格即優勝」という偉業に向けて大きな可能性を残すチームです。その好調さを支える要因のひとつが「ルールに書いてないことで俺たちがやりたいことは何でもやる」「ルールに書いてないことで俺たちがやられてイヤなことは止めさせたいからリーグに要望書を提出する」という強固な遵法精神です。

夕方のニュースでも取り上げられるほど話題となった「PKを蹴る前にボールに水をかける」呪術みたいな振る舞いや、「ロングスローを投げる前にあらかじめ各所に設置しておいたタオルでボールを拭く」行為などは、さすが多摩川を挟んで東京と睨み合う水属性の街(神奈「川」とか横「浜」とか「川」崎とかの仲間)だなと唸るばかり。最近ではそうした振る舞いに対戦相手も対策を講じてか、町田が置いておいたタオルで自分の頭を拭いたり、町田が置いておいたタオルに水をぶっかけたりして水の呼吸返しをしているそうですから、文字通りの「水掛け論」という状態です。

↓タオルを置きたい町田と、そのタオルを動かしたり顔を拭いたりして使わせたくない浦和のタオル戦争!


↓町田・黒田監督は「いじめる先輩たちがいる」と被害者の陣を張る構え!


↓タオルを使いたい町田と、そのタオルを回収したり濡らしたりして使わせたくない広島のタオル戦争!


↓町田・黒田監督は「ボールが滑る実害があった」と被害者の陣を張る構え!


↓町田・黒田監督は「ボールが滑る実害があった」と被害者の陣を張る構え!

失礼!最後のポストにつける見出しを間違えました!

これは町田側がPKの前にボールに水を掛けてる話題でした!

コピペでつけた見出しを書き直すのを忘れました!



僕はどっちがどうなろうがどうでもいいので、派手にやり合って濡れタオルで殴り合う場面でも見られたらいいなぁくらいにしか思わないのですが、こういう事例を見るとやはり「ルール厨」には無理があるなと思うのです。SNSではもっぱら町田に対する非難がかまびすしいですが、ルール厨的な観点で言えば理は町田にあるでしょう。相手のウォームアップエリア付近にタオルを置きに行ったスタッフの動きだとか、若干ルールへの抵触が懸念される行為もあるかもしれませんが、根本的な事実としてサッカー競技規則に「PKの前にボールに水をかけてはいけない」とか「ピッチサイドにタオルを置いておいてはいけない」とか「ロングスローの前にボールを拭いてはいけない」とかは書かれていないわけです。競技によっては給水ができるタイミングやタオルを使える時間を定めていたりするものもあるなかで、サッカーにおいては水やタオルを置いたり飲んだり使ったりしたらダメとは書いていないのですから、やっていいんでしょう。少なくともそれを悪として断罪することはできません(※どっちかと言えば他人のタオルを勝手に使ったり動かしたりびちゃびちゃにするほうが窃盗・器物損壊的な「悪」では?)。

このようにグレーゾーンをハッキングしてくる相手に対してルールで対抗しようとすれば、無限にルールを書き加えていく運営(※野球とかF1とか)をせざるを得なくなります。それはそれでアリだとは思いますが、大変な手間と労力がかかります。「タオルがダメなら松ヤニで…」「今日はベタベタした手袋をつけてきました…」「ヘアセットのために練り込んでおいたワセリンがPK蹴る前に偶然ボールについてしまったぁ!」などをひとつずつ潰すために野球のルールブックみたいなものを作らねばならなくなるでしょう。そして、大概の場合においてルールを作るより新たなハッキングを思いつくほうが先なので、イタチごっこという名の「永久のやったもん勝ち」がつづきます。

「ルールにないんだからいいだろう」
「ルールにないことで裁かれるのはおかしい」
「だってそれがルールなんだから」
「ルールはルール」
「文句があるなら先にルールを変えろ」

それを止めるには「ルール厨」から脱却し、あるべき理想を第一に、ルールは絶対的存在ではなく理想実現の手段とみなす必要があるだろうと思います。現実の世界には明文化されない「モラル」や「マナー」や「道徳」があり、社会が求める「理想」や「価値観」があり、それによって解釈が変遷する極めて曖昧で一番強いルールの「憲法」があります。それらは明文化されていなかったり、ハッキリと書いていなかったりすることで、逆にハッキングすることもできないのです。書いていることだけがすべてではない、その曖昧さや煮え切らなさが、ルールを武器とする悪に効率よく対抗する術なのです。

スポーツの世界でそれを担うべき存在があるとすれば主審なのだろうと思います。サッカーの規則においても主審は「各試合は、その試合に関して競技規則を施行する一切の権限を持つ主審によってコントロールされる」とあり、「決定は、主審が競技規則および『サッカー競技の精神』に従って、その能力の最大を尽くして下し、適切な処置をとるために競技規則の枠組の範囲で与えられた裁量権を有する主審の見解に基づくものである」とあります。その位置づけもあくまでルールの枠組内ではありますが、主審には大きな裁量が与えられており、それは「サッカー競技の精神」というルールを超えた大きな理想に従うものなのです。

↓審判委員会の水掛けPKに対する反応も、まさしくそういうことでしたね!

「担当した主審の裁量に委ねる」と!

それこそルールのハッキングに対抗する術だと思います!



このようなことを考えていくと、審判員という「人間」に対する敬意というのが、結局は一番大切なのかなと思うのです。ルールはもちろん大切です。ときに間違いを犯す人間よりもAIのほうが優れていると感じる瞬間もあります。しかし、決まりも前例もない新たな出来事に対して判断ができるのはその社会を構成する人間だけであり、それを機械に委ねるのはさすがに違うと思います。判例が積み重なってみんなの意見が大体揃うまでに多少のブレはあるかもしれませんが、そのブレも含めた人間の曖昧な「判断」こそが大事であろうと。

町田側はルール厨の正しい姿勢として奥義「文句があるなら先にルールを変えろ」を自ら繰り出し、相手が自分たちのタオルを水浸しにしてきた件について「要望書」と「伺い書」を提出して、あの事象がいいのか悪いのかハッキリさせようとしています。短期的には町田側のタオルを置く行為も一緒に制限されそうな悪手にも思えますが、ハッキリすれば次にどうやってハッキングすればいいのかも明らかになります。ブラックの境目さえわかれば新たなグレーはいくらでも見つけられるのです。

その先回りをしたいのなら、明文化されない曖昧な存在を上に置き、それに対して皆が敬意を持つことが必要なのではないかと僕は思います。つまりは、主審に敬意を持ち、主審の判断に敬意を持ち、ときに揺れ動くその判断を尊重していくことが。その日の気分や考えによって対応はバラついたりするかもしれませんが、そのバラつきも含めて尊重していくことが、未知のハッキングに備える術なのかなと思うのです。ルールを武器とする相手に対してルールは無力なのですから。

まぁ、ときには主審もルール厨だったりして「PKの前に水掛けるわ」「うーん、水掛けちゃダメって話はルールにないからヨシ!」「ちょっと待って、タオルあるから拭くわ」「うーん、タオルで拭いちゃダメって話はルールにないからヨシ!」「もう一回水掛けるわ」「ヨシ!」「タオルで拭きます」「ヨシ!」「先にタオルに水掛けるわ」「ヨシ!」「新しいタオル持って来させるわ」「ヨシ!」「新しいタオルにも水掛けます」「ヨシ!」「さらに新しいタオル持ってきます」「ヨシ!」「ゴールキーパーの手袋にも水掛けます」「ヨシ!」「手袋交換します」「ヨシ!」「スパイクをビチャビチャにしてから蹴ります」「ヨシ!」……みたいな無限ループも起きるかもしれませんが、それはそれで人間の判断ということで尊重していきたいなと思います。ちょっとブレててたまにヌルッと通っちゃうくらいのほうが、いいんだか悪いんだかハッキリしなくて、新たなハッキングが生まれるスピードも遅くなるかもしれませんしね。

↓曖昧な人間の判断なら「ルールも前例も理由もないけど、それ何となくダメでしょ」って言えるはず!


主審がビシッと言って、それをみんなが受け入れる!

たまにアリになったり、たまにナシになったりするのも、それはそれでしょうがないということで!



町田が優勝したらSNSが荒れそうなのでちょっと見てみたくなりました!

夏休み最後の国立競技場サッカー観戦は「VS台風」「VS浦和」の2連戦を1勝1分で乗り切ったFC町田ゼルビアの実質勝利だった件。

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台風には勝ちました!

いよいよ夏休み気分の終わりが見えてきた8月31日。僕は国立競技場にいました。こちらで行なわれるJ1リーグ・FC町田ゼルビアVS浦和レッズ戦の観戦に赴いたのです。たまたまではありますが町田さんの国立開催の試合を連続観戦ということで、僕もすっかり町田サポーターかのような誤解を招きそうな雰囲気になってまいりましたが、全然違いますのでご安心ください。

さて、この試合を前に世間は大きな戦いに臨んでいました。ジョギング程度のスピードで九州から日本列島を舐めてまわっているという超大型の台風10号との戦いです。この週末は各地で公共交通機関が運休したり、イベントが中止になったりと「安全寄り」に舵を切った早め早めの判断が下されていました。なるほど、素晴らしい姿勢だと思います。

しかし、世のなかすべてがそっち側の判断をするはずはありません。可能性がある限り勝利を追求する、そんなマインドもあるのです。FC町田ゼルビアさんも「可能性を追求」する側のチームなのでしょう。台風情報が危機感を持って伝えられるなか、町田さんは「明日の試合は開催します」の姿勢を崩しませんでした。あらかじめ時刻を宣言しつつ、半日くらいごとに判断を更新するという発表は観衆の立場としても納得感があるものでした。国立開催の振り替えなどできるはずもないのですから、やれるものならやりたいは関係する全員の総意です。僕もできることならやらせてあげたい…そう思って判断を見守っていたもの。

↓2日間ほど都度判断を発表しながらついに開催当日の朝に開催を最終決定した町田!


さて開催を決定はしたものの、非常に強いと評判の台風10号を向こうにまわして、予定通りそのままというわけにはいきません。すでにこの国立開催のために用意したイベントのいくつかは前日の時点で中止を余儀なくされました。子どもたちが大好きなふわふわする巨大なトランポリンは撤収しましたし、よくあるキックターゲット的なミニゲームは取り止めにしました。残念ですが致し方ないところ。

しかし、それでも、この日のために用意した注力企画の数々は、国立の広い敷地と屋根を活用して、何とかかんとか実施すると町田さんは言うのです。この日のためのグッズ販売は場内で行ない、コロコロコミックさんとコラボしたクイズラリーやフォトスポットは軒下での実施に切り替え、そして、来場者1万人に配布するというプレゼントは駐車場の入り口みたいな通路を活用して配布を行なうのであると。うむ、その心意気は台風にも一歩も後退しない果敢な運営と言っていいでしょう。台風め!来るなら来い!人間の休日を楽しもうとする気持ちは天候になど負けないのだ!僕たちはバーベキューパーティーをやると決めたら当日が鉄砲水でも食べ終わるまで止めない!そんな熱い気持ちを胸に秘めた開催当日の午後、国立競技場に降り立った僕が見た光景は……

↓あれ?意外と晴れてました!
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「おっ、おぅ…」と人々も拍子抜けする空模様。台風どころかまだ雨雲も国立には到達していません。未来の天気を知る術がなければ、何事もなかったかのように予定通りの開催をしていたかもしれないくらいの天気です。何にせよ天気がいいのは結構なことです。イベントなども一通り実施できましたしね。町田VS台風戦は当日までしっかりと天候を見極めた町田さんの粘り勝ちと言っていいでしょう!

↓コロコロクイズラリーはたぶん大盛況でした!
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↓フォトスポットも雨を気にせず撮影できる状況!
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↓今回は着ぐるみのゼルビーくんとも遭遇できました!
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↓サッカーの試合だけどベースボールシャツも元気に配布中!
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↓ちなみにベースボールシャツはこんなヤツです!

これはサッカーが野球に屈したわけじゃなくて、オシャレの一環ですからね!

野球選手が休日はバスケットシューズ履いてるみたいな話です!



ひとしきりイベントを冷やかしてまわると試合開始時刻が近づいてきました。すると、試合開始に合わせるかのように国立上空には雨雲が。ふぅー、何というタイミングでしょう。お客様が国立の屋根の下に移動して試合観戦を始める段まで、雨が待ってくれたのです。「よーし屋根の下に来さえすればあとはどうでもいい」「濡れるのは選手だけだからどうでもいい!」「何ならめちゃめちゃ激しく降ってほしい!」などと観衆のテンションも大いに上がります。

ただ、町田の戦いはここからが本番です。台風という自然との第1ラウンドは乗り越えましたが、国立ではもうひとつの強敵が待ち構えています。この日の対戦相手・浦和レッズです。「客のイメージが悪いチームVSチームのイメージが悪いチーム」のイメージ悪ダービーとなったこの対戦、浦和側は妙に燃えていました。順位争いをするほど勝点は近くないのですが、SNSではこの日のチケットを求める声が当日まで盛んに飛び交い、「ぶっ潰してやる!」的な投稿も噴出しています。台風よりもヤベー対戦相手がやってきたのかもしれません!

↓アーティストがライブ中に「ウチらスタンディング文化だよね」とか言ったら炎上しそうですが、立って応援する意気込みの浦和!
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↓堂々とした台風みたいなバナーで圧力を掛ける!
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↓どっちのホームなんだかわからないような巨大な赤の集団!
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浦和側はスタンディングからの大声で猛烈な攻勢を仕掛けてきます。ゼルビアパーティーナイトなどと言って楽し気な音楽でフェス気分を盛り上げようとしようものなら、その音楽をかき消してやれと爆音の合唱を被せてきます。自分たちの選手紹介には大歓声を上げ、町田側の選手紹介には「人を選びながら」大ブーイングを放ってきます。特に標的に選ばれた町田の昌子源さん・藤尾翔太さん・黒田剛監督は、浦和側理屈で言えば「実力を評価されて大いにリスペクトされている」といったことになるのでしょうか。ここまでブーイングされると逆に気持ちいいかもしれないなとは思いましたよね。

ちなみにこのブーイング、ちゃんと人を選んでやっているというか、状況を見極めて何らかの浦和的理屈のもとでやってはいるようで、「町田側を盛り上げよう」とする動きには猛烈に対抗してきますが、ニュートラルなゲストの登場に関してはある程度の分別もある模様。キックインセレモニーで元乃木坂46の秋元真夏さんが登場したときには、それまで「ブウウウウウウウウ!」くらいだった声量が「ぶぅ」くらいになったのでカワイイなと思いました。ハーフタイムのショーでも「何ぃ!?ハーフタイムショーだとぉ?」とイキり立つポーズは見せつつも、アーティストさんが歌い始めたら静まりましたからね。伊達に長年ブーブーやってないなと思いました!

↓黒田監督へのブーイングは声が非常によく出ていました!
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↓キレイな女性の登場には闘志も緩むのかもしれませんね!ぶぅ!
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そしていよいよ始まった試合。雨はかなり強まり、上空では稲光も見えるなかでの試合ですが、押し気味に進めるのは「水属性」のチームとしておなじみの町田です(※PKの前にボール濡らしたり、タオルで拭くフリして拭かないでフェイントかけたり、相手チームのタオル係と揉めたり)。町田のワイドに構えたサイドが常に空き気味になっており、そこからの個を活かした突破で幾度もチャンスを作ります。前半20分には右サイドの突破からスルッと抜けてきたクロスを藤尾翔太さんが叩き、ゴールに迫る場面も。浦和側は爆音のブーイングで「効いてないぞ」アピールをしますが、惜しい場面が幾度も生まれ、かなり苦しい嚙み合わせとなっている印象です。

しかし、チャンスが多ければ勝てるわけでもないのがサッカー。浦和は前半37分の直接フリーキックの場面で、ゴール前を全部飛ばして大外フリーで待ち構える関根貴大さんのところまで送り、それを関根さんが見事にダイレクトで蹴り込みました。「策を弄するのはお前だけじゃないぞ」という感じのデザインプレーでもぎ取った先制点。前半は浦和の1点リードで折り返すことになりました。

↓見事な浦和の先制点!町田は完全にやられました!
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↓ハーフタイムは町田側の光の演出と浦和側の声の演出でお祭り騒ぎとなりました!
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迎えた後半。町田は怒涛の攻勢に出ます。まず後半開始早々の49分、左サイドからのクロスにオ・セフンさんがヘッドで合わせて同点に。その後も、雨あられと浦和ゴールに襲い掛かり、次々に惜しいシュートを放ちます。後半はひたすら町田の攻撃がつづくような展開です。決定的な場面だけでも3回、4回はあったでしょうか。いつ逆転弾が飛び出してもおかしくない、そんな雰囲気だったのですが……

↓後半42分、DFが瞬間的に棒立ちになったところを浦和のチアゴサンタナさんに決められた!


↓浦和サポーターも大喜びです!
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いやー、この勝ち越しの場面の雰囲気はすごかった。「WE ARE REDS」の大コールで国立の屋根が吹き飛ぶんじゃないかとさえ思いました。どっちが勝ってもどうでもいい立場で見ている僕ですらも、あれだけの大歓声を聴くと特別な気分になります。夏休みの国立開催で今日が初めてのJリーグなんて人も多いだろうことを思うと、「いいものを見た」と感じてもらえるナイスな場面だったのではないでしょうか。僕の近くにいたサラリーマン風の集団もスタメン発表の時点では「ダメだ、今の選手ひとりも知らねぇ」って言っていたのに最後は「レッズすげぇぇぇ!」って叫んでましたからね。

試合決着を察した場内。「町田お疲れ」「試合をできただけでもよかったよ」「遠いから公共交通機関が動いているうちに帰ったほうがいいかも」と、周辺ではポツポツと席を立つ人も見られます。それでも町田は懸命に同点を狙いますが、浦和GKの西川周作さんが好セーブを連発し、どうしてもゴールが奪えません。後半アディショナルタイム3分にはGKも相手陣内に上げての攻勢を掛けますが、逆に浦和のカウンターを喰らう場面も(※追加点を決められたかのように見えるも、別のところでファウルがあってノーゴールに)。幻の3点目が決まったときには僕も席を立とうと思ったのですが、ドラマは最後の最後に待っていました。

浦和の幻の3点目が取り消しになったあとの後半アディショナルタイム8分、表示のアディショナルタイムが7分台ですので、もうこれで終わり、もうこれで決着となるという最後のプレーでそれは起きます。GKからドーンと蹴り込んだボールをヘッドですらしてサイドにつなぐと、折り返しのクロスがポッカリと空いたゴール前に入り、それを町田のエリキさんが蹴り込みました。まさかまさかラストプレーでの同点弾!ちょっと浦和DFは、ボールが流れて外に出ると決めつけるのが早かったかもしれません。内容では9割方町田が勝っていた試合は、9割方浦和の勝利で終わるはずだったところから、最後は同点痛み分けとなり、ホントどっちが勝ってもどうでもいい立場からすると最高に面白いナイスゲームでした!

↓最後までどうなるかわからない、国立開催にふさわしい熱戦でした!



↓48887名の大観衆も大満足だったと思います!
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まぁ、お互いに「勝てた試合だったなー」とは思うんでしょうが!

お互いに「負けなくてよかったー」という試合でもあるので、引き分けなら御の字ですね!



いやー、サッカーのなかでも大変面白い、「当たり」の試合を引かせていただいてとてもいい観戦になりました。浦和の応援はすごいし、町田のイベントは豪華で楽しいし、試合もチャンスがたくさんあって得点もたくさんあって、しかも最後にドラマまでありました。お客の立場としては台風の影響も帰り道がちょっと雨が強かったくらいで特にありませんでしたし、大成功の国立開催だったかなと思います。また機会があればぜひ見られたらいいなと思います。今度はベースボールシャツを全員に配ってくれたら嬉しいですね!


「事前に抽選に応募して当選者に配布」はイメージできてませんでした!

パリ五輪なでしこJAPANと無敵艦隊スペインとの世界一決着戦は、でかい・速い・強い・上手いのスペインが普通に世界一だった件。

07:00
でかい!速い!強い!上手い!

いきなりやってきた大勝負。パリ五輪開幕に先立ちスタートしたサッカー女子の競技で、日本のなでしこJAPANが初戦に臨みました。対戦相手は昨年のワールドカップを制し、現在世界のなかで圧倒的な強さを見せるスペイン。「無敵艦隊」の呼び名が煽りではなくリアルに通じる世界女王です。

しかし、日本も負ける気などありません。いやむしろ「勝っている」気持ちです。昨年のワールドカップでスペインに唯一の黒星、それも4-0という大勝での勝利を挙げたのがほかならぬ日本です。言うならこれは真の世界一決着戦。お互いにお互いを倒さずにはいられないという因縁の顔合わせです。

↓日本のスタメンは「スペインを倒した」精鋭と10代の若者とが融合!


↓熊谷キャプテンは「怖気づくような子はいない」「のびのびやってほしい」と若者の成長に手応えを感じている様子!




会場となるスタッド・ドゥ・ラ・ボージョワールは1998年フランスワールドカップで日本代表がクロアチア代表と戦った思い出の地。26年前に流した悔し涙が時を超えてなでしこの後押しをしてくれるのではないか、そんな巡り合わせも感じます。スタンドの観衆はやや日本側が優勢か。能登半島からやってきたと思しき子どもたちの姿も勝利への意志を一層強めてくれるでしょう。

凛として入場してきたなでしこたち。国歌斉唱では男子の試合につづいてカメラワークがいまひとつで、日本のスタメンをしっかり舐めることができません。君が代を歌い終えたあと、長谷川唯さんが少し目元を拭ったように見えたのですが、それが涙なのか汗なのか確かめられなかったのは惜しまれます。

そして始まった試合。ボールを持って攻勢に出るのはスペイン。中盤で攻撃のタクトを振るうアイタナ・ボンマティさんとアレクシア・プデジャスさんのバロンドールコンビや、中央で構えて日本の守備に常に恐怖を与えるサルマ・パラリュエロさんは「個」としての強烈な迫力を放っています。日本はある程度押し込まれることは覚悟のうえで、4-4-2の形でよく整えられた守備ブロックから、なるべく高い位置でボールを奪ってカウンターにいきたい狙いです。

序盤は日本選手の動きも元気いっぱいで相手にしつこくアタックをかけられています。それが功を奏して前半2分には高い位置で奪ったところから裏に抜け出した藤野あおばさんがGKと1対1でシュートを放つ大チャンスも。しかし、ここはGKに防がれて得点ならず。うーん、どことなく1998年ワールドカップでの中山雅史さんの決定機を思い出すような場面でした。

そして迎えた前半11分。日本はDFラインから長いボールを裏に送ると、スペインのGKが飛び出してきてヘッドでクリアしようとしますが、これが後ろに浮いてしまいます。そこに詰める日本の選手たち。田中美南さんが先に落下点に入り、「GKが飛び出して無人のゴールに流し込めば先制点」という場面を作りかけますが、ここは後ろから倒されてゴールはならず。

ひとつ惜しい場面を逃したあとのフリーキック。日本は長谷川唯さんと藤野あおばさん、ふたりの名手がボールのそばに立ちます。ボールをセットしたのは藤野さん。おそらく蹴るのは藤野さんですが、長谷川さんが最後まで集中するポーズを作り「私が蹴ります」の煙幕をモクモクと立ち込めさせます。そしてその煙幕のなか藤野さんが蹴ったボールは、壁の外から鋭く曲げてゴールの隅へ!スペインGKも手には当てますがとても弾き返せる強さではありません。スーパーゴールで日本先制!

↓スペインの背筋を「また日本かよ…」と凍らせる衝撃弾!



これで火が点いたのはスペイン。地力十分、時間も十分。1点では焦ったり慌てたりはしてくれません。むしろ圧力を強めて日本のゴールに迫ってきます。スペインはひとりひとりのサイズも大きく、懐が深い。足を伸ばしても届きませんし、身体を押しても崩れません。さらに全員のボールまわしが正確無比で、まるでゲームのように狙った場所に狙った球質でボールが送られます。ちょっとズレてくれれば刈り取れるのですが、どうしても取れない場所に送られてしまいます。

それでも日本は二度・三度とアタックする覚悟を持って、何度かわされても次の選手がカバーし、またポジションを直しては再アタックをします。しかし、どうしても取れない。どうにもこうにも取れない。前半22分には日本の守備が個で剥がされたところから、最後は抜け出したボンマティさんに決められてしまいました。日本のGK山下さんも手には当てたものの惜しくも止められず、同点に。

その後もスペインの攻勢に押し込まれる日本。押し込みながらもバランスを崩すわけでもなく、ひたすら大きくて速くて強くて上手い押し込まれ方なので、ちょっとボールを取り返してもスペイン側に大きな崩れはなく、すぐさま追い込まれるor苦しくて日本がボールを蹴ってしまうという格好に。何とかボールを失わずにつなごうと、リスクを覚悟でGKからしっかりつなぐことで相手を剥がそうと試みるも、つないでいる間にピンチになることも多く、いかにも苦しい。

結局、前半はその後日本の目立ったチャンスもなく1-1で終了。前半40分にはエリア内でシュートを撃たれ、からくもGK山下さんが足でセーブするという危ない場面もありました。これだけ押し込まれて同点なら上々とも言えますし、後半どうしていこうかと少し思案する感じも。ハーフタイムでの戦術変更が注目される折り返しとなりました。

↓さて、ここからどうするか、後半に期待です!


迎えた後半、日本は少し守備の形を変えてきました。前半は中央のセンターバック2枚がパラリュエロさんを怖くて放すことができず、結果として常に両サイドが孤立する格好になっていました。そこを補うべく中盤からひとり最終ラインに落として、守備時は5-4-1の形に変更してきました。

これで最終ラインは埋めたものの、とは言え横幅60メートル以上あるサッカー場です。5バックでも選手の間は均等割りで10メートルほどはあるわけで、人間が通れないはずがありません。スペインは正確な技術と的確な動きで、日本がラインを埋めたことをさして苦にもしていない様子。むしろ、日本は相手最終ラインへのプレッシャーは基本的にかけられない形となったことで、中盤まではほぼフリーパスで抜けられてしまいます。これで前半以上のワンサイドゲームとなり、日本は自陣から出ることさえ苦労するように。ときおり田中美南さんが身体を張って相手をブロックし、ボールキープを見せますが、そこから次につなげるのがまた難しい。

後半7分にはゴール目の前からシュートを撃たれるも、倒れていた南萌華さんにたまたま当たってピンチを逃れる場面が。後半13分にはこぼれ球に反応したボンマティさんにエリア内でシュートを撃たれる場面が。後半17分にはクロスを蹴る前にゴールラインを割ったはずなのに主審がプレーを止めず、ゴール前で混乱が起きてヒヤッとする場面も。日本もよく耐えていますが、ちょっと反撃の糸口が見えません。

そうこうするうちにアクシデントが。後半21分、日本の清水梨紗さんが守備時に足を滑らせ、その際にヒザを痛めてしまった模様。清水さんはピッチに倒れて動けず、すぐにベンチにダメだというサインを送っています。しかもその際、日本はボールを蹴り出し、清水さんがまだピッチ内に倒れているというのに主審はスローインで試合を再開させたのです。先ほども副審の旗が見えていなかったようですし、ちょっと視野の狭い主審かもしれません。

これで日本は交代を余儀なくされ、高橋はなさんを投入し、最終ラインの配置も変えることに。それが影響したということではありませんが、ついに望まない形で試合が動いてしまいます。後半29分、日本の右サイドでフリーになったマリオナ・カルデンティさんが味方にボールを預けたあとするするとエリア内を横切り、日本が捕まえ切れずにいる間にボールを受けてシュート!これが決まってスペインが逆転します。

その後はスペインも少し試合を落ち着かせ、日本が前掛かりになったことでやや日本が押し返しますが、「前に進めない」という状況は大きく変わらず。アディショナルタイムに入ってカウンターのチャンスになりかけた場面も主審にボールが当たるという不運(※この日2回目/視野が狭い)があって、同点弾にはつなげられません。ワールドカップの再現といかず、なでしこJAPANは1-2で初戦を落としました。

↓自分が当たってちょっとロスしたのに、最後の攻撃をやり切らせてくれないなんて!そりゃ解説の矢野さんも一言言いますわな!

アンフェアというわけではないもののストレスフルな主審でした!

それを差し引いてもスペインは強かったので結果はしょうがないですね!



いやー、お強い。マジでお強い。これはちょっとどうやったらいいかわからないくらいスペインはお強かった。この負けはしょうがないかなと思います。ただ、それでも1-2。負けのなかでは最善と言えるスコアですし、ワールドカップの再現じゃありませんが、今度はここから日本が全部勝っていく展開というのもない話ではありません。

次戦はブラジル、女子サッカー界のレジェンドであるマルタさんはこれが最後の国際舞台だと言いますので、しっかりと勝って日本が新たな時代の旗手となりたいところ。金メダルを目指してここに来たのですから、スペインだろうがブラジルだろうがどこかで勝つつもりなのは変わりません。負けは許されないブラジル戦、勝って先へと進んでもらいましょう!

↓敗戦の直後ですが「落ち込んでいるヒマはない」とすでに気持ちを切り替えている熊谷キャプテン!

負けた場合の想定も含めてイイ準備をしてきたようですね!

グループステージは3戦で2勝すれば十分です!


決勝でやるときは疲労でグッタリしているスペインを日本が倒す展開に期待!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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