スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

ウィンタースポーツ

徹頭徹尾羽生色の放送となった「野村萬斎のラジオで福袋」羽生結弦氏出演後編は、さらなる表現の高みに誘う薫陶の時間だった件。

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心の清涼剤の追加を希望します!

太陽が沈み、暗闇が訪れる。そんな心境を表すかのような日曜日のあとの月曜日、太陽がとっぷりと沈んだ心に爽やかな風を吹かせてくれたのはラジオでした。今週もこの憂鬱な月曜日を「野村萬斎のラジオで福袋」羽生結弦氏ゲスト回の聴取によって乗り越えられたのは、大変ありがたいことでした。まさに心の清涼剤。穏やかで実り多い豊かな時間、堪能させていただきました。

↓お話しの内容は聞き逃し配信でご確認ください!



番組冒頭、季節の話題や「萬斎の徒然草」のコーナーのお話しなどで、労働に荒んだ心を穏やかに文化的にチューニングしていく僕。「修理のチューニングとラジオのチューニングをかけるとは我ながら冴えてるじゃないか…」などと上機嫌で調子も上向いてきます。お話しのなかでは萬斎さんが厳島神社の能舞台に触れるくだりもあり、思わず身を乗り出す一幕も。

萬斎さんは知ってか知らずか、その地はこの1月に羽生氏が「Echoes of Life」広島公演を開催したことから、僕を含めて多くのお仲間が訪れたばかりの場所です。能舞台のまわりが海一面になったり潮が引いたり、そうした自然のなかで演じる心持ちなどを語る萬斎さんの言葉に、あの舞台で能や狂言を見たらさぞや素晴らしいだろうなと夢が広がる時間。そのお話しの流れで「スケートリンクももともとは野外だったと…」とゲストの話題につなげるのですから、トークのさばきも何と流麗であることか。

やがて番組は「萬斎のああ言えば交遊録」のコーナーへ。先週もコーナー名を言っていたか記憶があやふやなのですが、コーナー名の時点でほっこりさせられるとは油断も隙もない番組です。もちろん今回のゲストは先週につづいての登場となる羽生結弦氏です。僕が1週間くるかもくるかもと思っていた「それではお迎えしましょう、出現、羽生結弦…!」の式神式召喚はさすがに行なわれませんでしたが(!)、ダブルSEIMEIの共演に胸躍る時間の始まりです。

先週は「MANSAIボレロ」の話でタイムオーバーとなったことから、満を持しての「SEIMEI」トークを繰り広げるおふたり。まずは出会いのきっかけともなったプログラム「SEIMEI」について、目的意識を持って取り組んでいたのがよかったのではないかという見立てを語る萬斎さん。採点競技において点を取ることと、世界を作ることには違いがあることを念頭に、競技の世界のなかでも表現というものに取り組んでいたことについて振り返っていきます。

ジャンプひとつを取っても、競技スケートにおいては「スコア」であったり「自分の限界への挑戦」として扱われるものを、あの楽曲、あのときの萬斎さんとの出会いを通じて、「ジャンプが成功することが到達点ではなくて」「表現するための要素」であると、技の成否の先にある表現へと心を向かわせるようになったこと、「スコア」などから解き放たれたことを羽生氏は振り返ります。まさに今の活動につながる世界線へ「SEIMEI」と萬斎さんが導いてくれたのかもしれないと思うと、感慨深く、そして「ありがとうございます」という気持ちが湧き上がります。おかげさまでとても素晴らしいものを見させていただいております…!

そして、お話しは「notte stellata 2025」でのダブルSEIMEIによる共演の話題に。萬斎さんのファンが萬斎さんがまた晴明を演じてくれたことに喜ぶ声がありましたよと報告する羽生氏の嬉しそうな声(←SNSの話題を爆速で捕捉するタイプです)。「こちらはラクもしちゃいけないし、邪魔もしちゃいけない」と羽生氏の作品であるところの「SEIMEI」に真摯に加わろうとする萬斎さんの姿勢と、「野村萬斎に息切らせるようなことをするな!」と言いながらリンクを一周走らせて息切らせるような演出を盛り込む羽生氏(←キビシー)と、ふたりで作り上げることの喜びがさぞや大きかったのだろうと、聞いているコチラもニヤニヤしてしまう楽しそうなやり取りが繰り広げられていきます。3日間「SEIMEI」をフルで演じることは肉体的に本当に厳しかったという振り返りや、それでもフルで演じるために「当初予定になかった6分間練習を入れた」という裏話など、あの異例とも言える構成の謎が紐解かれていくあたりも、この機会ならではのお得なトークだったなと思います。

そんななか羽生氏は、この日のために温めていたと思しき問いを萬斎さんに投げかけていきます。西洋の文化であるフィギュアスケートのなかで和の「SEIMEI」を演じた羽生氏から、和の狂言師でありながら「ボレロ」など洋の文化も取り入れている萬斎さんへ、和と洋の融合におけるメリットとデメリットについて問うたくだりは、創作・制作における深い部分をうかがうような問いでしたが、萬斎さんはそよ風のように言葉を紡いでいきます。「能・狂言が扱う世界観はかなり広いと思いますけれども、能・狂言が扱い切れない世界も世のなかにはありますし」「それが西洋の文化によって見えてきたり、逆に我々の技が新たに活かせる気がするんですね」といったお話が秒で返ってきた瞬間などは、かつて教えをいただいたお師様に再び、今度はさらに高い次元の教えを授かるような貴重な時間だなと見受けました。

そうした問いを契機に、話題は「SEIMEIの振り返り」から表現そのものへと移っていきます。萬斎さんが繰り返し触れている「能・狂言」と「フィギュアスケート」の共通性という観点を軸に、表現についての意見を交換し合うおふたり。「リズムを刻む」というテーマでのお話しでは、フィギュアスケートではリズムを刻むこと自体が難しく諦めてしまっているスケーターたちもたくさんいるとしながら、自分はリズムとメロディーから逸脱したところからどれだけ頑張って合わせられるかを追求して今のバランスに至ったという羽生氏と、逆に萬斎さんから「リズムに乗って足が蹴るところと、シューッと伸びてリズムから逸脱するところに(狂言とスケートの)近似値を感じる」という逆方向からのアプローチが交錯した場面などは、理解は及ばないものの、何かすごいやり取りだったんだろうなぁとフムフム唸りながら拝聴させていただきました。「リズムに合わすの難しい!何とかして合わせたい!」というスケーターの悩み所が、実は「何とかしてリズムから逸脱したい!タメたり伸びたりしたい!」と願う狂言師から見るといいねと思うところだったりするのであれば、本当に面白いことだなと思います。

コーナーの終盤では、萬斎さんが羽生氏をして「職業羽生結弦」「公人」としての存在になりつつあることを指摘し、「羽生結弦という存在は羽生結弦君のものではないんだよ」という大きな大きなエールを送る場面もありました。それがエールであることを気づくのも実はそんなに簡単ではない言い回しだったと思うのですが、そのエールに応じて羽生氏が「皆さんのなかで膨らみつづけている羽生結弦は、僕の身体の器から逸脱していって、どんどん自分が理想とするような形に飛んでいってくれている」「だからこそ生身の羽生結弦にとっては、皆さんが理想としてくれている像であったり、求めてくれている像に近づいていけるような努力を常につづけていきたい」「僕自身がたくさん応援されつづけてきた、これからも応援していきたいと思っている3.11、いろんな災害に対して心を寄せつづけたい」と秒で返した場面は、僕も謎の父親目線で「君は何て素晴らしい青年だ…!」と目が潤んだのですが、萬斎さんからも「素晴らしい!」「こんなことができる日本男児はあんまり見渡してもいないような気がするなぁ」という力強い言葉をいただいて、最終的には皆の想いがひとつになって宇宙平和すら感じました(←世界の皆がこういう気持ちなら宇宙さえ平和になるよねの意)。

とまぁ、そこで羽生氏出演のトークコーナーはお時間ということにはなりましたが、その後も番組では萬斎さんの思い出の曲やお気に入りの曲を語るというコーナーで松任谷由実さんの「春よ、来い」を取り上げてくださったり、萬斎さんによる狂言解説のコーナーでは「謡」とは何ぞやというお話をしてくださったり、最後のお別れの曲にも米津玄師さんの「BOW AND ARROW」を選んでくださったりと、何やかんやで徹頭徹尾が羽生色という感じの放送に。うん、ここまで来ると厳島神社の話も「知って」なんだろうなと思いますよね。お互い「知ってる」タイプの似た者同士なんですかね。そんな充実した時間を過ごすことができて、僕の荒んだ心も大いに潤いを取り戻しました。楽しくなることは目出度いことですね!

↓この奇跡の共演を世界の、いや宇宙の皆さんに届けたい!




で、これは僕の想像というか憶測というか勝手な解釈なのですが、この徹頭徹尾羽生色の番組構成からすると、実は何気ないお話しにも萬斎さんの羽生色の想いがこもっているのかなと思ったりしました。番組終盤のお便りのコーナーでは、リスナーさんの手紙に応じる形でお父様である野村万作さんのお話しをされていたのですが、そこでは万作さんの凄さを語りつつ、それを乗り越えようとする心意気が語られていました。

「私もそれ(父)に打ち勝ちたいと言うとヘンですけども」「いつかは師に勝って恩返ししたいと思うものです」「90を超えてそういう芸域…ある種解脱するというか、意図的な動きではなくてすべてが自然になってしまうと」「まだまだ煩悩に紛れて意図的に仕組んで動こうとする私などは太刀打ちできない気がしますけども」といった言葉で自身の精進について語った萬斎さん。

その話を聴くと、先ほどの羽生氏とのお話しのなかで、その場ではあまり広がらなかった問いのことが甦ってきます。羽生氏が競技会での「SEIMEI」を振り返るなかで萬斎さんが投げかけた「点を取りに行こうと思うと気張りもしますか」という問い。一般論で言えば「点を取りたいんでそりゃ気張りますわね」という返しになるところですが、先ほどの万作さんのお話を踏まえると別の意味合いがあったのかなと思ったりします。「解脱」というか、点を取りに行こうとしない、煩悩に紛れない、そんな高みへと誘うようなきっかけの問いだったのかなと。

そして、20数年ぶりに晴明を演じたというくだりで萬斎さんが自身を表現していた「何と老いさらばえたことか」という言葉にも、衰えたとか老けたとかいう自虐ではなく、齢を重ねることでより自然な晴明へと至ったというような自負がこもっていたりするのではないかなと思いました。

そうした話を、ひとつ伝えれば十を理解する相手と見込んで、直接ではなく遠巻きに伝えようとしてくれていたのが最後のお便りのコーナーだったりするのかなと思いました。真の高みは「解脱」にあるという道筋を示し、ある種の師弟関係として「やがて超えていきなさい」とエールを送ってくれていたのかなと。まぁここまで想像力を広げると、「いや…そんなことは特に思っていない…」となりそうなので、眉唾と思っていただければと思いますが、萬斎さんが意識しているかどうかはともかく、表現者にとって価値あるお話しだったことは間違いないと思いました。

その場で聞いたのか、家で放送を聴いたのかはさておき、羽生氏のさらなる進化につながる言葉になっているといいなと思います。そんなつもりじゃないかもしれないですが、深いお話しをお伝えいただき、ありがとうございます!

↓おふたりのお話を聞いて、舞台裏の放送もますます楽しみになりました!



なお、僕は一生煩悩から解脱できそうにないというか、煩悩が好きです!

野村萬斎さん×羽生結弦氏による「野村萬斎のラジオで福袋」を聴き、楽しみつつも「ダンスと舞の違い」という深い宿題をいただいた件。

08:00
ラジオいいですよね!

昨晩は心の滋養を求め、楽しいラジオ聴取に興じておりました。NHKラジオ第一で放送された「野村萬斎のラジオで福袋」羽生結弦氏ゲスト回です。僕はこうしたラジオを萬斎さんがやられているというのも今回初めて知りまして、もちろん初めて拝聴したものですから、ラジオ内での文脈やらお約束などはまったく承知していないのですが、大変楽しくお話を聴くことができました。4月14日の20時55分まで1週間の聴き逃し配信も実施されているとのことですので、ご興味ある方はぜひお聴きになるとよいのではないかと思います。

↓こちらのリンクから聴き逃し配信にもつながっております!



お話そのものは再放送や聴き逃し配信のほうで聴いていただきますとして、早速感想など記録していこうと思うのですが、まず冒頭第一声で驚くところからラジオタイムはスタートしました。何と言うか、勝手な思い込みで恐縮ですが「萬斎さん、ラジオではこんな感じなんだ(!)」という驚きで若干頬が緩む番組冒頭です。いや、もうね全部僕の勝手なイメージなんですが、厳かに、重々しく、それこそ陰陽師的な感じで、日曜早朝にやってる皇室放送か何かみたいなものをイメージしていたのですが、こぶし回し系のタイトル読み上げから、インタビュー等々よりだいぶ元気でかなりハイテンションなリニューアルのご挨拶が始まったではありませんか。これはイメージを「野村萬斎のオールナイトにっぽん」的なものに改める必要がありそうです。

どうやら今回の放送は、月曜引っ越し&月2回放送という大きなリニューアルを経たステップアップの初回のようで、萬斎さんご自身も大変気合が入っていらっしゃるご様子。なるほど、その記念の回のゲストとして召喚されたということであれば、これは羽生氏も気張ってお話しせねばならぬでしょう。萬斎さんは「notte stellata 2025」での特別共演のつながりなどをリスナーさんにご紹介しつつ、羽生氏をスタジオへといよいよ呼び込む気配(※まぁ現場ではテーブルを挟んで目の前に座っているのかもですが)。僕としては「式神の紙をフッとやって、出現…羽生結弦!で呼び込むんですね!」と身構えたのですが、さすがにそれはありませんで、曲紹介ののち普通の呼び込みとなりました。

和やかで、互いの敬意があふれていて、冒頭からニヤニヤが止まらないおふたりのトーク。萬斎さんから「ラジオは…ときどき…?」と問われ、「何回かゲストで参加させていただいたりは…」などと羽生氏が応じているとき、界隈的には「その方ラジオやってるんですよ!」「とぼけてますけど、やる側です!」「YouTubeでひとりラジオやってるの!」「あー、うっかり『自分でもときどきやってて』と言っちゃう世界線はないのか!」「やる側の意欲が最近すごい高まってるの!」「ラジオやりたいから集まれ〜的な感じなの!」と伝えたくてウズウズするわけですが、チャット欄など便利な機能はありませんので、もちろんそれが伝わるはずもありません(※そもそも録音ですし)。その後の「ラジオ緊張します」の一連のアイスブレイクの会話などを聴きながら、これが電波という方式の古き良きところかもしれないな、などと思います。このプレミアムなトークにじっと耳を傾ける、そんな穏やかで豊かな時間に身を委ねていきます。

展開されるトークはおふたりの哲学と知性とが交錯し、そのテーマからそうつながるか、と感嘆しながら聴くような実り多いものです。「notte stellata」の原点でもある東日本大震災の夜に見た満天の星空の美しさの話から始まり、それがやがて「星は変わらないですよね」「平安時代からずっと星詠みをしている」と広大な宇宙のなかにある人の営みへと視線を移していき、そこから転じて自分たち表現者もずっと表現というものを先人から受け継ぎ磨きつづけているし、我々は生きつづけていくのだという人生観に戻ってくるのですから、何と美しい交流であることか。編集も多少あるのかもしれませんが、このように淀みなく話が広がっていくのは、やはり通じ合うところが互いにあるのだろうなと思わされます。

お話はやはり特別共演した「notte stellata 2025」で感じたことや思い出などが中心となっており、今回は主に「MANSAIボレロ」を取り上げる模様。萬斎さんからは「ボレロ」そのものについても語られ、モーリス・ベジャールさん振り付けによる「ボレロ」には能舞台や盆踊りなどの影響があるのではないか、赤い舞台が鳥居であるのではないかといった「ボレロ」への萬斎さんの解釈・解説など深い話も聴くことができ、自分の目で見た「MANSAIボレロ」の興奮や感動がさらに深みを増していくような気持ちにも。演じながらも自身の「足拍子を聴く」、つまり自身の演技によって生じたリアクションを再び取り込んだり呼応しながら演じていくような構えなど、素人目線ではなかなか思い至らない萬斎さんの発想を拝聴しながら、そうした呼び水をきっかけに羽生氏自身からも演じる際の深い部分での一期一会的な感覚が紐解かれるなど、「共演によってさらに高まる」「見る側もさらに理解が深まる」という濃密な時間がつづいていきます。おふたりが演じながら感じたことや、日々高まっていったシンクロ率、生まれた変化、「鳥」「不死鳥」のような感覚になっていった羽生氏の存在、それらの感想戦をトークで聴いてからもう一度各公演を見比べてみると、また新しい気づきなども生まれるだろうと楽しみです。

↓「MANSAIボレロ」のリハーサルのくだりでは座長の気合いがビンビン伝わってくる一幕も!


「生きている人が突然倒れるというような」
「死を表現したいなというのはあって」
「スケーターの方たちをバタリバタリと」
「リンクに横になっていただく」
「ということもお願いしました」
「あれって本当は何分くらいできるものなの?」
「いや、もう気合いですよ(笑)」
「気合いがあれば何分でもやりますよ(笑)」

リンクに倒れるスケーターを気遣いつつも、最終的には「気合い」であると!

気合いだ!気合いだ!気合いだ!



たっぷりと楽曲「ボレロ」を堪能したあとは、「狂言」と「フィギュアスケート」の共通項・相似性などを探り合うようなトークへと移っていくスタジオ。興味深い…というか深くて理解が及ばないと言ったほうが近いかもしれませんが、なかなか聴くことができないようなトークがつづき、いわゆる「撮れ高」もすごいことになっていきます。特に「ダンスと舞」というテーマでのトークは今後さまざまな舞台芸能などを楽しんでいくにあたっても大きな宿題をもらったような気がするものでした。

「この違いがリスナーの方には」「わかるかどうか」というおふたりの言葉からは、おそらく何か違いがあると感じているのだろうと思いましたし、一連のトークのなかで口伝のようにヒントあるいは答えが語られたのでしょうから、それを参考に自分なりの考えも持っておきたいなと思いました。個人的な直観で言うと、舞には世界があり宇宙があり、それを具現化するために人間が身を捧げていくような行為であるのかなと。ダンスがそうでないものだとすれば、逆に人間そのものが表現されている、その人の魂が踊りとなって具現化される、そういう行為だったりするのかななどと思いました。テクニックとか演出方法とかではもちろん共通項や似通った部分もあるのでしょうが、「そもそも」の部分で何か別にとらえているのだろうなと。いずれにせよ、すぐに答えが出そうな話ではないので、この宿題のことをボンヤリと考えてつづけていけたらいいなと思いました。

全体で50分ほどの放送のなかで、40分弱にわたってたっぷりと繰り広げられたトークセッションは、次週につづいていくとのこと。今回「ボレロ」を濃密に語ったように、次回は「SEIMEI」を中心に語られていくとのことで期待感も高まるばかりです。なるほど、もしかしたら2回目の呼び込みこそ「出現…羽生結弦!」で始まったりするのかもしれませんね。少なくとも、今回は「ボレロ」の話が中心なのですから今回やるはずはないんだと理解しまして、その辺の遊びへの期待も次回に持ち越していきたいなと思いました。

放送の感想など書き綴りながら番組のつづきを聴いておりますと、残り10分ほどの時間で届けられる萬斎さんによる狂言の解説やお手紙コーナーなども大変心地よく、ともすれば「海外衝撃ショート動画」みたいなもので埋め尽くされてしまう脳内が浄化されていくような感覚を味わいました。CMも挟まりませんし、「スキップ」とか押さなくても全編聴けますし、声も音楽も耳心地よく、聴きながらだとブログなど書く能率さえも上がるよう。思えば人生で一番勉学に励んだ頃は、いつもラジオが友だったなとしみじみ思います。耳だけを傾けて、目と手は学びに向かう。謎のカラクリ広告とバトルしながら無料漫画を読み漁っている自分に「そんなカラクリの解除ばかり上手くなる人生は改めて、眠れない夜はラジオを聴きなさい」とビシッと言ってやろうと思いましたよね。謎のカラクリを解除することばかり上手くなって真夜中まで無料漫画読みながら目を爛々とさせているのですから、そりゃ脳も心も健康を損なうわけです。心の滋養はラジオにあり。明日の健康を私のものに。別口の「らじお」にも期待しつつ、また次回も楽しませていただこうと思います。濃密で贅沢な時間、ありがとうございました!

↓次回も楽しみにしております!放送が月曜日ってのもいいですね!

月曜日にひとつ楽しみがあると憂鬱さが和らぎます!

来週も楽しくて穏やかな月曜日になりますように!



「さらば、さらば〜」とか決めゼリフがそれっぽくていいなと思いました!

羽生結弦氏「伝えたい思い」での福島県楢葉町の皆さんと石川県輪島朝市の皆さんの交流に見る、支援の輪を「つなげる」大切さの巻。

08:00
広げよう、そしてつなげよう、支援の輪!

YouTubeメンバーシップのメンバー向けコメント投稿機能をXとかLINEみたいに使って心境の短文投稿をしている皆さん、こんにちは。本日は大切な思いが届きましたので、僕からもそれをまたさらに広げるようにお伝えできればと思います。21日、日本テレビ「news every.」にて放送された、羽生結弦氏がスペシャルメッセンジャーをつとめる「伝えたい思い」の最新回についてです。

↓見れば伝わるので、他人の感動など読む前に見ちゃいましょう!




妙に緊張感を高めながら迎えたこの日の放送。スタジオには回を重ねるごとに何故かガチガチ度合いが増している気がする羽生氏が、春色のネクタイをキュッと締めて登場しました。「始まる前に失敗のことを考えるんじゃないぞ…!」などと僕も何故か手に汗握りながら見つめておりますと、その緊張感の念が飛んでしまったか、冒頭挨拶は若干噛み気味に。しかし、のちほど番組公式YouTubeの自動生成字幕を見ますと問題なく文字起こしもされており、しっかりとAIセーフ判定をいただきました。まずは順調な滑り出しです。

今回は先日宮城で行なわれた「notte stellata」公演を通じての震災復興…特に能登半島地震・豪雨災害からの復興に取り組む石川県・輪島朝市の方々との交流の模様を伝えてくれるとのこと。僕自身もその公演会場に足を運んだばかりですので、その時の空気や感情なども思い起こしながら特集を見つめます。

誕生のきっかけとしては東日本大震災からの復興へ、希望や祈りを届けるというアイスショーである「notte stellata」は、震災当時遺体安置所として使用された会場で公演を重ねており、会場には地元のグルメなどを復興支援の一環として楽しめるさまざまな出店が行なわれています。とは言えそれは宮城・東北に限るものではありません。同じような痛みや苦しみにさいなまれた人がいるのなら、その痛みや苦しみを理解すればこそ、やはり希望や祈りを届けたいという願いも沸き起こるわけで、東日本大震災という枠を超えて広がるアイスショーへと成長しつづけているところ。今回は会場内サブアリーナに石川県の輪島朝市の皆さんの出店や、福島県楢葉町の皆さんの出店が行なわれ、「店にたどり着けない」レベルの大変な賑わいを見せていました。

↓現地物販の賑わいぶりなどは動画にてご覧ください!


3月7日に会場入りされたのだという朝市の皆さんは、「ようやくたどり着きました」「思っていたより寒い」とは言いつつも、お元気そうでまずはひと安心。前月収録だという地元の映像では、焼けたビルの撤去などは進んでいるとのことですが折からの雪も深く、まだまだ厳しい時間がつづきそうな様子です。そんななかでも「notte stellata」での出店に向けて、「足のお守り」なのだという藁で作った草履や、豪雨で畑に大きな被害も受けながらも用意したシソのふりかけなど、品物の用意を進める朝市の皆さん。同じような痛みや苦しみを抱えるほかの被災者の方々との交流に、前を向くきっかけを期待しているようです。

会場では早速、同じように羽生氏との交流を育んできて、福島県楢葉町の方々と交流する朝市の皆さん。「かける言葉も見つからない…」「お互いに…」と互いの痛みを思い遣る姿も映されます。楢葉町の裁縫教室の皆さんからは「自分たちが震災後に欲しかったもの」を思って作ったという小物類がプレゼントされていました。そしてその品物以上に、震災後14年を経た“先輩”からの「きっと間違いなく大丈夫」という言葉は、それ以上の贈り物となったようにお見受けし、このつながりもまた大切な復興支援なのだと気づかされます。元気な場所から助けが必要な場所につながっていくことだけではなく、同じような痛みや苦しみを抱え、本当の意味でそれを分かり合える人々を互いに結んでいくこともまた「支援の輪」なのだなと思います。

羽生氏が会場でリハーサルに臨む頃、順調に出店の準備も整い、リハーサル鑑賞を終えた観衆たちが会場からあふれ出してきました。「買ってもらえるのかな…ちゅう感じ」と不安をのぞかせる朝市の皆さんですが、その心配は無用、というか逆の心配をしたほうがいいかもしれません。「頑張ってください」「負けないでください」そんな声を掛けながら次々に朝市の品を買い求めていく観衆たちの熱量たるや。公演は3日間あるわけですが、何とこの取材カメラが密着している間に朝市の皆さんの商品は完売してしまいました。

「みんな買うてもらいました!」とスタッフに告げる朝市のご婦人の声は、この特集でお見掛けしたなかで一番元気で一番楽しそうでした。売れたことも嬉しいのでしょうが、場所こそ違えど朝市が賑わっていることが、生きている実感、生き甲斐による喜びにつながったのかな…などと思いました。この喜びを前にしては「商品は3日分のご用意をですね…!」「当方購買力高めのファン層で…!」「購入数制限つけるくらいの温度感で…!」などと申し上げるのは憚られますが。ぜひ来年もまた出店にお越しいただき、バンバン売っちゃっていただけるといいなと思いました。

完売で気持ちよく公演に臨める朝市の皆さんは、羽生氏と野村萬斎さんとのコラボレーションなどを堪能された模様。公演後の交流の際には「元気になったね」「何も忘れて一生懸命に見入っとったもんね」「やみつきになったらどうしよう」などの元気な言葉も聞かれ、心が温まる思いです。ぜひやみつきになっていただいて、新しい楽しみを胸に、日々を頑張っていただくといいのではないかと思います。未来に楽しみがあれば、今日を生きていく元気もきっと湧き出すだろうと思いますので。

↓ようこそ沼へ!見なよ…ウチの結弦を…!




ただその後、特集では胸が締め付けられるような場面も記録されていました。同じく石川県から出店いただいた漆芸工房さんでは、豪雨災害の際に亡くなられた中学生の娘さんの遺影が据えられていたのです。娘さんは、震災後に羽生氏が現地の学校を訪問した際に、そこで特別授業を受けたという間柄でもあったとのこと。羽生氏も嗚咽に近いような涙と声を絞り出しながら、「別に何も悪いことしてないのにねみんな…」と悼みました。

希望や祈りが届く明るい場面を勝手に想像しながら見ていた自分としても、強い衝撃を覚えるようなやり取りでした。アイスショーの賑わいや楽しさはもちろんあるけれど、痛みや苦しみもまた何も変わらずそこにありつづけている、そんな当たり前のことを自分自身も何度も思い返し、気づきながら進んでいかないといけないんだなと思わされました。そして、もしも痛みや苦しみが時間を重ねることでしか和らいでいかないのであれば、希望や祈りも一瞬届けばいいのではなく、長い時間をかけて届けつづけなければいけないのだなと思いました。

「ホント幸せ」
「皆さん頑張ってとか言ってくれるし」
「畑も出て」
「野菜も作ってやね」
「草むしりもしにゃね」
「焼けてまた真っ黒になる」
「あー、またシミが増える」

特集の終わりに聞くことができた朝市のご婦人方の言葉と気持ちが、過去ではなく未来に向かっていることを嬉しく思いつつ、また一年先のこの日を楽しみにしたいものだなと思います。今は辛く苦しい人にも、こうした機会があって、そこに向かって頑張ろうと思える気持ちがあれば、少しずつ時間を重ねていけると思いますので。その時間を耐えるばかりではなく少しでも楽しく過ごしていけるように、僕も「楽しそうな人」として賑わいを作る一助になれたらいいなと思いました。

VTRを終えてスタジオ生中継に戻ると羽生氏は、先ほど楢葉町の皆さんが贈った小物は、かつて楢葉町の皆さんが元気づけられたという中越地震の“先輩”から贈られた布も使って制作されたものだとレポートしてくれました。先輩から後輩への輪が、二重三重に広がり、そしてつながっているというのは、悲しみのなかにあってもとても素晴らしいことだなと思います。そうした人々をつなぐ「きっかけ」であったり、目印となる星であったりするもののひとつが「notte stellata」なのかなと思うと、楽しくて意義がある、素晴らしい時間を過ごさせてもらえていることに改めて感謝するばかりです。

なお、番組公式YouTubeのほうにはおさめられていませんが、「伝えたい思い」後に羽生氏はお天気コーナーにも登場し、着ぐるみのそらジローがジャンプだと強硬に主張する「あえて言うなら0A」みたいな動きを「GOE満点です」と讃えるなど、リラックスした表情も見せていました。明日のお天気のポイントを軽快に発表する姿には、先にお天気コーナーからやるのもいいかもしれないなと思いましたよね。まず「本日はお日柄もよく…」と天気の話をしてから本題に入る、これは人間の生んだ叡智ですので!

↓今回も大切な思いを伝えてくれてありがとうございます!お疲れ様でした!



伝えたい思いが、伝わった先でまた広がって、世界をつなぎますように!

世界に希望を届ける「notte stellata 2025」での羽生結弦氏×野村萬斎さんコラボが凄まじ過ぎて「全部夢だった説」浮上中の巻。

08:00
急急望次回次々回又再演!

いやーーーー凄い、凄過ぎるものを見ました。この週末は羽生結弦氏が座長をつとめ、東日本大震災をはじめとするさまざまな天災や悲しみに向けて希望を届けようと祈るアイスショー「notte stellata 2025」に参加すべく宮城へお出掛けしていたのですが、大拍手大喝采大興奮の凄まじいものを見せつけられ、記憶も時間も吹き飛ばされるような体験をしました。

羽生結弦氏×野村萬斎さんのスペシャルコラボ、見た気がする、が、本当に見たのだろうか。もしかしたら夢なのかもしれない。夢だったのかもしれない。まるで異界幽界から神々が降りてきて、人々の悲しみを癒せんとうたかたの夢を見せたかのごとく、心がその場に支配され、吹き飛ばされました。これが連綿と受け継がれてきた伝統芸能の凄みなのかと圧倒されました。羽生氏ひとりの圧でも毎回記憶が飛ぶくらいに圧倒されているのに、そこにもうひとり神的なものが加わったら、時間さえ吹き飛ばされるのもむべなるかな。これを書きながらも「本当にあれをこの目で見たのかな?」と半信半疑でいるような気持ちです。とにかく凄かった!

↓東京駅の大型広告に見送られ、いざ宮城へ!
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↓こちらが奇跡の現場となったセキスイハイムスーパーアリーナ!
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↓記念撮影するしかない羽生氏の看板がお出迎えです!
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今年で3回目の開催となる「notte stellata」。個人的にも3度目の参加となり、会場や公演もなじみ深いものとなりました。現地への移動もいたってスムーズに進みましたし、会場に居並ぶお店さんには毎年お世話になっているなじみのお店も数多くあります。遠征とは言いつつも「ホーム」のような感覚でまったりと楽しむ余裕を見せる僕。

そんな「慣れ」のせいか季節感を間違えてしまい、「こないだ買ったEchoesの白パーカーで行こう」などと薄着で来てしまったものですから、温度の部分では若干のトラブルも(※寒いの意)。しかし、温かい豚汁やにぎわいあふれる休憩所などに助けられ元気は保たれます。寒さを癒すあの豚汁のぬくもり、この季節に起きたあの震災の寒さや辛さ、そして人の助けの温かさを千分の一・万分の一でも想像することができたような気がして、忘れられない味となりました。

↓サブアリーナには福島県楢葉町の皆さんや石川県の輪島朝市の皆さんの出店もありました!
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↓おなじみアイリンショップさんは羽生氏からの新メッセージを掲出!
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↓羽生氏が最近お仕事をご一緒した方々から先制のフラワースタンドをいただきました!
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↓散策の様子などは動画でまとめておりますので、そちらでご覧ください!




待機列に並ぶなどしつつ、いよいよ会場入りをしますと、そこには凛とした空気が満ちています。大型モニターなどがあるステージ部には、木製の舞台が。下には車輪などもあるようで、どうやらこの舞台が動いて、そこで野村萬斎さんとのスペシャルコラボが演じられるようです。初見の衝撃を大事にしようと初日公演の情報はそんなに入れずにまいりましたので、未知なるものへの興奮で胸が高鳴ります。

そして始まった公演。まず羽生氏がこの公演の題名でもある「notte stellata」を厳かに演じると、志を同じくするスケーターたちもそれぞれに希望や祈りを発信していきます。「まずは参加スケーターがそれぞれプログラムを披露してその後スペシャルコラボへ…」なんて展開を想像していた僕ですが、その予想はあっさりと破られます。公演開始から1時間弱、まだ参加メンバーそれぞれのプログラムが一周しないうちに突如としてそれは起きます。大型モニター下に据えられていた木製の舞台がリンク中央へ動き出すと、モニターに映される水の雫の映像と雫が立てる音とともに始まる「MANSAIボレロ」。場の空気は少しずつそのリズムに支配されていきます。

舞台を囲むように黒い布をリンクに敷くスケーターたちと、橋掛かりのように敷かれた絨毯の上を進んでくる萬斎さん。その姿に興奮を募らせつつも、同時に恐れのような畏れのような感情も湧き上がってきます。萬斎さんは舞台の上に座ると、そこには雪が。その雪はこの世に降り注ぐ悲しみや痛みなのでしょうか。そして、叫びとともに黒い布に伏せたスケーターたちは、その悲しみに包まれた人々の姿なのでしょうか。2011年のあの頃、この会場がどのような役目を果たしていたか、改めてそのことが胸を締め付けます。

流れるボレロの調べ。はじめは静かに、音も少なく。その調べに合わせて動く萬斎さんは、言葉で表現するなら「歩き」「手を振り」ということでしかないのですが、とても言葉にはならない何かを送り込んできます。僕が狂言や能について知らないということもあるのでしょうが、その動きはおよそこれまで見たことがないものであり、それが神々の動きだと言われたらそうなのかもしれないと思うような摩訶不思議なものでした。静かなればこそ、動き少なければこそ、そのひとつの動きひとつの所作に見入ってしまいます。心が引き込まれます。萬斎さんがボレロの調べに合わせて足で舞台を踏み鳴らすと、その強い音でハッと目覚めるような感覚を覚えます。トーントーンと無音でふたつ跳んだあとバン!と鳴らせば、椅子に押し付けられるようにのけぞった感覚になってしまうほど。

やがてリンクには金の衣のような衣装をまとった羽生氏が登場しますが、驚くべきことに拍手が起こらないのです。その多くが羽生氏を見るべく集ったであろう大観衆が、羽生結弦の登場に拍手することができないのです。してはいけない、今するべきではない、そういう「考え」もありつつも、考える以前に手が動かないのです。萬斎さんの動きと音と表現による「場の支配」で手も身体も動かせない、そのほうが実感に近いなと思います。

舞台の上の萬斎さんとリンクの上の羽生氏が同調しながら舞うボレロ。羽生氏は背後からの「場の支配」をどう感じていたのでしょうか。この支配のなかで同調し、並び立つだけでも凄まじいことだなと震えます。僕は手も動かせないほどに支配されているというのに、何と見事に演じたものか。これをショートサイドから見られたらどれほどの感覚を味わえるのかと真横から見ながら唸ります。凄い、凄過ぎる。二重の支配でもはや見ていることしかできません。

そしてこの演目の終わり、ふたりが同調して跳び、萬斎さんが舞台裏に飛び降りて消えたとき、まるで「場の支配」から一斉に解かれたように観衆が総立ちとなりました。スタンディングオベーションをなじみある文化とするフィギュアスケートのファンでなかったとしても、この支配から解放されたあとには総立ちとなったのではないか、そう思います。何とも言えない不思議な体験でした。

↓2時間でも3時間でも見つづけたい!そんな気持ちになりました!



そして驚きはこれで終わりませんでした。通例であれば、楽しいダンスナンバーあたりで始まる第2部が、何やら異変とともに始まったのです。整氷を終えたリンクの三方に小さな舞台が設置されると、その空間のなかにプーさんを携えた羽生氏が現れました。これが第2部の始まりなのか。しかし、プーさんを携え、ジャージ姿で現れるということは、これはいわゆる「6分間練習」ということなのか。ここで?羽生氏が?座長が?6分間練習をするほどの演目に臨む?僕が困惑のなかにいるうちに羽生氏は次々に4回転ジャンプを決め、念入りにサルコウの確認をして舞台裏に引きあげていきました。もしや、これは…。

やがて呪文ともにステージ上方に萬斎さんが姿を見せます。陰陽師、安倍晴明です。萬斎さんは天・地・人を司り、またしても瞬く間に完全に場を「支配」してしまいます。すると、その手には人型のような紙が。「出現、羽生結弦。急急如律令」の呪文とともにその紙を放つと、リンクにはSEIMEIの姿の羽生氏が現れました。萬斎さんが晴明で、羽生氏は式神「SEIMEI」なのか!なるほど!SEIMEIが並び立った!

流れるのはもちろん「SEIMEI」。最近のアイスストーリーでもSEIMEIを見る機会はありましたが、近年よく演じるのは終盤の部分からでした。しかし、この日は演目の冒頭から演じ、4回転サルコウを跳ぶところから始まるではありませんか。リンクで舞う羽生氏と、ステージを下りてリンクサイドの小さなステージに向かう萬斎さん。萬斎さんは四方から青龍・白虎・朱雀・玄武を召喚しているのでしょうか、その傍らにはかしずくように式神のSEIMEIが控え、すべてが荘厳な神事のよう。式神SEIMEIは4回転トゥループからのコンビネーションも跳ぶなど、滑るわかしずくは跳ぶわで大活躍です。

「MANSAIボレロ」でも「ダブルSEIMEI」でも、もしかしたらこの地に降り注いだ悲しみを癒し、再生への祈りを捧げていたのかもしれないなと思います。リンクに描かれた五芒星、きっと何かを調伏してくれたのでしょう。理解するには陰陽道の知識が及びませんが、心で感じることはできたように思います。悲しみと痛みに、急急如律令です。

↓ダブルSEIMEIは誰しもが予想するところなれど、その予想を超えていく展開!


あまりの出来事、整氷はさんで連続の「支配」によって記憶どころか時間も吹き飛ばされ、本当に今これを見たのかわからないような感覚のなかで思ったのは「これ、次、出づらいわ…」でした。フィギュアスケーターであったとしても、舞い踊る何者かであったとしても、これは厳しい。出づらい。神がひとりならまだしもふたり並び立って何やら凄まじいことをやったあとで、「では次は私が」なんて誰が買って出るでしょう。世界チャンピオンであるシェイリーン・ボーン・トゥロックさんやハビエル・フェルナンデスさんであれば、ご指名とあらば何とかするのでしょうが、相手はふたり掛かりで凄まじ過ぎます。僕が代わりに慌てふためきました。

しかし、驚きましたよね。そこで登場したのはおなじみのビオレッタ・アファナシバさん。ビオレッタさんはスケートとフラフープを融合したパフォーマンスを得意とするお方で、「notte stellata」にも以前から参加してくれている同志ですが、今ここに出られるとしたらビオレッタさんを置いてほかにはなかったのです。だって「MANSAIボレロ」にも「ダブルSEIMEI」にもフラフープ要素はないのですから。ていうか、ジャグリング的なものは一切ない。どれだけ場を支配されようとも、「でもおふたりはフラフープできないですよね?」と言われたら「それはそうですね…」となるしかない。あの支配に唯一縛られない技能、それはフラフープだった。そ、そ、そうだったのかー!(←違う)

第1部の「MANSAIボレロ」での圧巻の締め、そして「休憩後、十分なウォームアップを経る」ことでようやく可能となる「ダブルSEIMEI」での再始動、その強烈な支配から場を引き戻すフラフープ。この流れは神懸かり的だったなと思います。驚きと興奮と畏怖と喜びと巧みさと、濃厚過ぎる時間でした。本当はもっと全編に対して感想なりがあるべきですし、最後のご挨拶部分なども記録しておくべきなのだとは思いますが、もうスペシャルコラボ部分が凄まじ過ぎてチカラ尽きました(※ただいま午前6時)。まぁちょっと、これは世界から見に来るしかないなと思いましたし、世界に発信すべきものだと思いました。この公演を通じて届ける希望や祈りと一緒に、この強烈な体験が世界に届いてほしいなと思います。「ライビュ会場も総立ちだった」みたいな感想をSNSで見て、すごい盛り上がりなんだなとは思っていましたが、本当に凄かったです!

↓この出来事を2025年公演だけで終わらせてしまうのは人類の損失なのでは…?
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今から東京五輪やるターンだったらそこでもう一回やるのに!

今年どうしても都合が合わなかった人のためにチャンスがあってほしいな、と思うような出来事でした!



まぁ、この1回に捧げると思えばこそ、特別な演目も生まれるのでしょうが!

米津玄師さん×羽生結弦氏のMV「BOW AND ARROW」は、作品解釈の名手たちによる「史上最高のショートプログラム」だった件。

08:00
この大きな仕事に「史上最高のショートプログラム」で応えた!

3月5日の19時55分、僕はスマホのアラームを止めてYouTubeを開きました。この日の20時に公開されると聞いていた映像で、きっと何かが起きると確信していたからです。その映像とは、米津玄師さんの新曲「BOW AND ARROW」のMVです。今話題沸騰中のアニメ「メダリスト」のオープニング曲となるべく、米津さん自身の熱望もあって誕生したこの楽曲は、「メダリスト」の世界観すなわちフィギュアスケートを主題に据えたものです。

「作品解釈」の名手として名高い米津さんが「メダリスト」を斟酌して生み出した楽曲は、そこに主人公・結束いのり(選手)と、もうひとりの主人公・明浦路司(コーチ)がいるかのごとく、作中の場面を想起させ、彼らの声をこだまさせ、聴く者の心を彼らに重ねさせるものです。原作あるいはアニメに触れていただきつつ、すでに「メダリスト」や米津さんのファンダムによって綴られている歌詞の解釈記事なども多数ありますのでそちらを見ていただくと、さらに深みを感じられるだろうと思います。

さて、その映像に僕が反応したのは何故かと言うと、このMVにおいて主題となるフィギュアスケートを演じたのが言わずと知れた五輪連覇のメダリスト・羽生結弦氏だったからです。羽生氏側のファンダムの視点からこの映像を見たとき、そこに表れていたのは「最大級の敬意と情熱」でした。羽生氏にとって米津さんとの仕事というのは、全身全霊で臨むべき大きな大きな仕事であることがありありとわかり、掛け値なしに史上最高のチカラを発揮したMVとなっていました。「羽生界隈騒然」と言ってもいい、そういうレベルの最大級の仕事ぶりでした。

↓すでにご覧になっているかもしれませんが、まずは映像をご覧ください!




五輪しかご覧になっていない方にはイメージがないかもしれませんが、羽生氏はいわゆるボカロPや歌い手といった文化への熱量が高く、米津さんに関してもハチ時代からのファンであると明かしています。自身の公演でもAdoさんの「阿修羅ちゃん」を演じたり、宮川大聖さんとは親友と言える間柄で楽曲「レゾン」で共演をしていたりもします。最近では「機動戦士ガンダムSEED」を題材にした演目や、ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズ、「ペルソナ3」「UNDERTALE」「STEINS;GATE」を題材とした演目も生み出すなど、要するにネット・アニメ・ゲーム界隈の人物なのです。

そして羽生氏は米津さんと同じく「作品解釈」の名手でもあります。もちろん本人が心から愛した作品だけを題材にしているから、という点はあるでしょうが、題材となった作品を知るほどに、いかにその世界が演目に投影され、その精神が詰め込まれているかを感じることになる、そういう作品作りをしています。その羽生氏が「メダリスト」という作品と「BOW AND ARROW」という楽曲に対して出した回答が下記の構成です。

↓この構成の意味するところについてご案内します!


羽生氏はこのMVのなかで3つのジャンプ、3つのスピン、そしてステップシークエンスを演じています。これは現行の競技会ルールにも合致する、ショートプログラムの構成です。しかも極めてハイレベルな、端的に言って「史上最高」クラスの構成です。まず冒頭に持ってきた4回転ルッツ(4Lz)。羽生氏自身も4回転ルッツの使い手でありますが、2017年の大会中にこのジャンプの着氷で五輪出場すら失いかねないほどの大きな怪我を負うなどもしており、このジャンプは常に構成に組み込まれる類のものではありません(※怪我以降も2019年グランプリファイナルのフリー、2020年四大陸選手権のフリーなどで実施)。羽生氏のルッツの跳び方は本来の原理原則に則ったルッツであるため、基礎点の高さ相応に難度も身体への負担も高く、怪我のリスクを勘案すればほかのジャンプが優先されたのだろうと思います。

だがぁぁぁ!しかしいいい!!

その4回転ルッツを!!!!!!

このMVに投入したああああああああ!

しかも本物の美しいルッツで!!!

もうそれだけで羽生界隈的にはこのMVに羽生氏がどれだけ本気で、どれだけの敬意と情熱を持って応えているかが涙とともに熱い感情となってあふれてくるわけです。クララが立った日のハイジなんてもんじゃない!界隈としては「4回転ルッツまた見せてください」とは気軽に言えないようなリスクの大きな技を、羽生氏がこの大きな仕事のために再び宝箱から取り出したのですから。

一応フィギュアのジャンプを見分けるくらいはできるつもりの自分ですが、あまりのことに映像を見返しましたからね。そして着氷時にカット割りが入っているのを「ああああ!一連のカメラで追ってくれえええ!」と唸りましたから。あの軌道、あの回転なら映像通りに美しい4回転ルッツがとらえられているはずなのに!(※あとでワンカメ通しの映像くださいの意)

そしてその後の構成ですよ。MVの2分過ぎにある連続ジャンプの場面、これは4回転サルコウ+3回転トゥループ(4S+3T)のコンビネーションジャンプですが、これが2分過ぎに跳ばれる意味ですよ。フィギュアスケートでは演技後半のジャンプは基礎点が1.1倍になるボーナスがあります。それは、スタミナを消耗する演技後半に負担の大きなジャンプを跳ぶのはそれだけ難しいということ。直近の2024年世界選手権において、ショートプログラムで「演技後半の4回転+3回転コンビネーション」に成功した選手は1人しかおらず、挑んだ選手自体もごくわずか。世界トップの選手たちでもそうそう行なわない構成なのです。

しかも、トゥループではなくサルコウでの4回転コンビネーションを入れてきた。羽生氏自身は平昌五輪など数シーズンにおいてショートプログラムの演技後半に4回転+3回転のコンビネーションを入れる構成を演じており(平昌五輪ではトリプルアクセルと合わせて演技後半に2つのジャンプを置く構成)、今年行なわれた公演「Echoes of Life」でも平昌五輪と同じ構成で「バラード第1番」を演じるなどしていますが、それでもコンビネーションはひとつ基礎点が下がる4回転トゥループからのものでした。ショートプログラムの演技後半に4回転サルコウからのコンビネーションを入れるというのは、羽生氏としても挑戦的な構成です。

ちなみに、ショートプログラムの自己最高得点を記録した2020年四大陸選手権でのジャンプの構成は「4回転サルコウ、4回転トゥループ+3回転トゥループ、演技後半にトリプルアクセル」というもの。もし「BOW AND ARROW」でのジャンプ構成であったならば2020年四大陸選手権を基礎点で2.59点上回る計算となります。ほかの要素での基礎点の変動はありませんので、ルールや採点基準の変更は加味せず単純に比較するならば、2020年四大陸選手権と同じ程度の出来栄えの演技だった場合スコアは114.41点となり、これはショートプログラムでいまだ誰も到達したことのない114点台という史上最高得点になるのです。つまり、史上最高に届き得る構成をこのMVに捧げた、そういうことなのです。

MVを見る人や作る人がそんな構成を求めるはずもなく、極端な話「3回転ジャンプ」であっても十二分にカッコイイ映像になるはずです。しかし、あえて史上最高クラスの構成で応えた。それはとりもなおさず米津さんのMVだからでしょう。羽生結弦氏の全身全霊をたったひとりで引き出す米津さんに羨望するような嫉妬するような感謝するような、そんな気持ちでこの演技を見つめ、「ワンカメで通しの映像を出してくれ…」と僕は五体投地しましたよね…。

↓この全身全霊を引き出していただいてありがとうございます!



点数的な部分はもちろんですが、「作品解釈」の名手たる熱量を遺憾なく発揮されたこの演技。曲想からすれば米津さんは「行け」「跳べ」と後押しをする司の視点に主に立ち、そのぶん羽生氏はいのりの視点に立ちつつ、「メダリスト」の世界の伝説的金メダリスト・夜鷹純もその身に宿しているのだろうと思います。視点はいのり、新たに制作された衣装は夜鷹純、演技構成はハイブリッド、そんな感覚で僕は受け止めました。

顔が見えないポジション、暗闇のなかから動き出した羽生氏は、まだ何者でもなく、何者にもなれないと夢の手前でうなだれていた人が立ち上がる姿のよう。得意技であり、ファンも大好きなシットツイズル(中腰で回転するような動き)で動き出すと、「インパルス加速して」で夜鷹純も構成に組み込んでいた4回転ルッツをこの楽曲に捧げます。予兆なく「虚空を超えていく」トリプルアクセルは、ここも着氷でツイズルを入れ、さらに間髪入れずにスピンにつなげるあたりも、夜鷹純の構成(※コミックス10巻参照)を彷彿とさせるもの。

そんななかで迎える1番のサビの終わり「手を放す」では、司がいのりを送り出し、いのりが自ら輝くその瞬間を想起させるように、眩しい光を背負ってのフライングシットスピン(FSSp)を見せます。羽生氏ならデスドロップからのシットスピンであるとかバタフライからのキャメルスピンであるとかほかのフライングスピンでも構成できそうな局面ではありますが(※夜鷹純の構成はここでバタフライからのキャメルスピンを入れる)、あえてこの形のフライングシットスピンを入れたのは、この技でいのりが名港杯を制したからでしょう(※コミックス2巻参照)。

いのりと司が初めて勝利をつかんだ、あの名港杯の決め手となったフライングシットスピンを「メダリスト」と同じ形で跳び、いのりがそうしたのと同じようにブロークンレッグを入れてみせた。もちろん羽生氏はさらにポジション変化などを入れてレベル引き上げを行なうわけですが、スピン後のニースライドでの出も含めて、この技をこのMVに捧げる意味を感じたうえでの構成なわけです。この演技の振り付けは羽生氏本人によるものですが、選手自身が振り付けを行なうことはフィギュア界でも決して多くはありません(※大半は振付師やコーチが振り付ける)。羽生氏の界隈では羽生氏によるこういった純度の高い作品作りを「1公演3時間たっぷり、最初から最後まで全部羽生結弦」で見ておりまして、改めて大変贅沢で濃密な体験をしているなと震えるばかりです。

その後、MVでは米津さんが輝く水面と空の世界から、暗いリンクの上へとじょじょに浸食し始めます。弓を引き絞るようなポーズ、君の手を取り、矢となる君を世界に放つと、リンク上の羽生氏はショートプログラム後半での4回転サルコウ+3回転トゥループを決めてみせました。羽生氏としても異例と言える構成を見て、そうか、と気づきます。米津さんがいた水面と空の世界はいのりが初めて4回転サルコウを決めたときにいた、集中の世界、肌で感じた細かな世界、4回転を跳ぶすべての条件が揃うその一瞬を感じるためのあの世界だったのか(※コミックス7巻参照)。あのときいのりが「狙え」と引き絞った腕と、「粘れ」と締めつづけた身体と、最後に「開け」と着氷したあの瞬間を、ふたりはここで生み出したのだと。そして、いのりが作中最大最強のライバルである狼嵜光とついに相まみえ、「4回転サルコウ+2回転トゥループ」を繰り出してもなお及ばなかった全日本ノービス(※コミックス9巻参照)でのコンビネーションを現実の金メダリストとして超えてみせたのだと。

そのジャンプの大半が画面外見切れとなり、一瞬で通り過ぎてしまいますが、このコンビネーションをこの局面で跳ぶ選手は直近の世界選手権にもいません。いのりの大きな飛躍に自分自身も挑戦的な構成で応え、さらにその先の世界を示してみせた。いつか司といのりがたどり着くであろう狼嵜光と夜鷹純の先にある世界は、きっとこういう場所だろう、ここまで行くんだという、現実世界の金メダリストからのメッセージを感じるような大技でした。

米津さんとともに回転するように繰り出す足替えのキャメルスピン(CCSp)。これもドーナツのポジションに入ったところで映像を切り替えるという惜しげもない使い方です。史上最高になり得るショートプログラムの絶技の連続を、「秒」で使っていく、だからこその疾走感と躍動感がある。その後のステップシークエンス(StSq)では米津さんの周囲を巡るように、左右の足それぞれでターン・ステップを連続で繰り出す「クラスター」というステップの難しい要素を羽生氏は演じます。このステップシークエンスの終わりにかけて一瞬だけハイドロブレーディング(※2分35秒頃)が入っていたりするのも、惜しげなさすぎです。中盤のイナバウアー(※1分48秒頃)も「秒」でしたが、それぞれ10秒くらいたっぷり見せてもいいような見せ場も「秒」に凝縮するんですから。そりゃあ濃密にもなります。

そして最後の要素は羽生氏が得意とし、男子選手ではなかなか演じる者がいないビールマンスピン(片足を持って頭の上まで引き上げる)を含んだ、足替えのコンビネーションスピンです(CCoSp)。MVではスピンの序盤部分は映っていませんが、最初にキャメルスピンがあって(一瞬見切れる)、その後アップライトのビールマンスピンに移行し、足替えを経てシットスピンに移行するという流れです。フィギュア的な見せ方で言えば「最後にビールマンをやってワーッと観衆がわいて終わり」という組み方にしたくなるところですが、ここを最後にシットスピンで終える構成なのは、このスピンの出でそのままニースライドしていのりの決めポーズ、あるいは夜鷹純の動き出しのポーズのような形で演技を終えるためだろうと思います。

徹頭徹尾「メダリスト」の世界観に没入し、いのりと夜鷹純の演技を取り入れ、かつそれを現実世界で連覇を成し遂げた金メダリストとして超え、史上最高クラスの演技で彼らがやがてたどり着く未来を指し示す。もはやこれは「作品解釈」なんて次元ですらないのかもしれません。現実を拡張することで作品世界さえも広げてしまうような敬意と情熱の発露。ここまでやるからこそ、これほどの映像になるのでしょう。漫画の世界でのみ描かれるような演技をこのMVに捧げることができたのは本当に奇跡だなと思います。この「作品解釈」と「演技」を両立させられる人がたまたま日本にいて、その人がたまたま米津さんのファンで、その米津さんがたまたま「メダリスト」を好きで、「メダリスト」がアニメ化されて、持ち込みでオープニング曲を作って、ただその漫画が生まれる大前提の部分に日本のフィギュアスケートの輝かしい時代があって、その時代の中心に羽生結弦その人がいて、すべてが円環のようにつながっていたからこその奇跡。誰が発端なのかはもはやよくわかりませんが、とにかく全部がつながって良き日だなと思いました!

↓紅白のスタッフがこの曲にロックオンしているんじゃないかと思いました!

これ巨頭並び立つ図みたいに見えるかもしれませんが、たぶん違います!

画面左の人物は「どこまで近づいていいのか距離感」とか「嬉し過ぎて笑顔になり過ぎてはいけない…」とか「あーーーーいろいろ伝えたい!」とか思いながら触れない程度の微妙な距離にいる図だと思います!

そしてその思いの丈は後日コンサート会場にでっかいフラワースタンドとなって届きます!



素晴らしい映像が生まれたことに喜びつつ、いろいろな界隈をつなぐお手伝いに少しでもなっていたら嬉しいなと思います。繰り返しになりますが、僕からお伝えしたいこととしましては、これは紛れもない羽生結弦氏の全身全霊の演技であり、競技会においても史上最高になり得る演技だということです。その最大級の敬意と情熱をもって「羽生結弦さんってすっごい米津玄師さんが好きなんですね」とご笑納いただければ幸いです。羽生氏、アピール弱めの「伝わり待ち」のタイプですので!


難しいとは思いますが、いつか演目「BOW AND ARROW」を見たいですね!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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