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競馬
2024年01月14日08:00
最後の最後が佐賀競馬の話になります!
羽生結弦氏アイスストーリー2nd「RE_PRAY」佐賀公演のために佐賀に遠征中の僕ですが、13日土曜日は公演と公演の合間のフリータイムでした。なので、地元の皆さまへの感謝感激をお伝えしたく、奮って観光に出かけたのです。そして最終的に地元スポーツ観戦として、佐賀競馬を体験するにいたりました。カテゴリ「競馬」にしては競馬の話がなかなか出て来ないかもしれませんが、最後のほうに出てきますのでじっくりとお待ちいただければと思います(←誰も待ってない説)。
佐賀県内のさまざまな観光地のなかから、僕がまず向かいましたのは唐津方面でした。もともとここからさらに乗り継いで呼子のイカを食べるというイメージを持っていたのですが、それは結構大変そうだぞという感触もあり、電車で行けるところまでで引き返そうということで唐津方面を目指したのです。こちらには大変キレイでジオラマみたいな唐津城という建物であったり、日本三大松原のひとつだと言う虹の松原なる浜辺があったりするそうで、そのあたりも見てみようかなと思っておりました。以前、ファンタジー・オン・アイス静岡公演の遠征で三保の松原を見ておりますので、松原が刻子(※麻雀で同じ牌が手元に2枚あるの意/コーツと読む)になるぞという想いもありました。
と同時に、イカを食べられるいい感じのお店が唐津の駅前にあるという情報も手に入れており、そこでいいじゃんと、別に呼子まで行かなくてもイカがクルマに乗ってコッチまで近づいてきたらいいんじゃなイカ?と、一ヶ所でかなり多くの観光ミッションをこなせるぞという算段でのチョイスでした。あとは、佐賀駅から出発するにあたってゲーム「サガ」シリーズとのコラボ切符が発売されており、それがなかなかお得な感じだったので交通費的にもよかろうと。
↓こんな感じのラッピング電車が走っていて、RE_PRAY感も高まる!
↓アーチ型の橋の先に城があったりしてジオラマみたい!
↓お城も大変キレイでした!
↓さすが日本三大松原!これは絶景ですね!
で、その観光は非常に順調だったのですが、肝心のイカはと言うと、アテにしていたお店が夜からの営業だとかで、やっていないというまさかの展開。こう言うと「他人の落ち度は何でも攻撃していい」と思っている手合いが「調べてからイカないのが悪い!」とか言ってくるのでしょうが、イカにもありつけず、そんなにお店もなく、ランチの時点から早くも彷徨う感じになってしまいました。下調べ不足はイカンですね。
↓どうも新日本プロレスが来たばっかりらしくて、棚橋弘至さんになれる顔出し看板もありました!
お客さんの希望はそういうことなのかな…?
自分が棚橋になりたいんじゃなくて、棚橋と撮りたいんじゃないかという気もするが…?
サガ切符は一定区間乗り放題ということでしたので、次なる観光へと向かいます。今度は二股に分かれた路線の別の側の端っこ伊万里へと向かいます。最近聞きかじった豆知識では、佐賀県は有田焼などの陶芸が盛んなわけですが、昔は伊万里の港からいろいろな焼き物を搬出したそうで、それが転じてこの辺から来る焼き物を「伊万里」と呼んでいたりしたのだとか。伊万里焼というのもそれはそれであるのですが、総称としてそういう呼ばれ方をしたのであると。
ということはつまり、伊万里に来れば「このあたりの焼き物を総合的に抑えた」と言えるのではなかろうか。先ほどの唐津にも唐津焼というのがありますので(※駅前にあった焼き物でできた像だけ見た)、「佐賀で焼き物?はいはい見ましたよ。古伊万里とか?有田とかあのあたりを全般的に抑えたというか、唐津焼とかも見ましたよ」と言えば相手方は佐賀県の焼き物をいろいろ見たんですねぇと勝手に誤解するでしょう。
そんなことで伊万里に降り立てば、確かに焼き物の街という風情です。飲食店と同じくらいのペースで焼き物屋さんが軒を連ね、通りに沿って大きな焼き物の像が置いてあります。これはなかなかオシャレで、雰囲気があっていい感じ。駅に隣接したギャラリーでは重要文化財クラスの焼き物も展示してあり、「うん見たな」という納得感も十二分に得られました。
↓街並みに沿って立ち並ぶ焼き物たち!初めて夜に見たら「何か出た!」と驚きそう!
↓ギャラリーもあって観光気分は満点!
↓十五夜のお団子とか載せたら映えそう!そして怒られそう!
と、順調に観光ミッションをこなしてきたわけですが、次にどこに行くかと思案しまして、思い浮かんだ候補はひとつは嬉野などの温泉で日帰り入浴、もうひとつは吉野ケ里遺跡で太古のロマン、そしてもうひとつ急浮上してしまったのが佐賀競馬でした。もともとある程度候補には入っていて、13日だけ開催があるということも知っていたのですが、この日改めて状況を見ているうちに意外なことに気づいたのです。コチラは勝手にJRA基準で16時頃に終わるんだろうと思っていたのですが、この日の佐賀競馬は19時半くらいまでやるナイター営業らしいのです。
「19時半ならギリいけるんじゃなイカ…?」
電車やらバスやらを調べていくと、一番近い駅まで行って、バスに乗って、そこから18分くらい歩いて19時10分頃に着けるっぽいのです。ヤフー路線検索はそう言うのです。なので、行けるんなら行こうじゃなイカと出発したわけです。しかし、そこからが非常にイカリング…じゃなくてスリリングな旅に。まず最寄りの駅につきまして、そこからバスに乗ったのです。で、バス停が「団地前」とかそんな名前だったので街なんだろうと勝手に思っていたのですが、降りたら目の前もよく見えないくらい真っ暗の草むらではありませんか。街灯などあるはずもなく、スマホの灯りで歩くという展開に。「24時間どこでも明るい」と思っている東京気分のまま、何だかとっても不安な場所に来てしまいました。
どっちに進めばいいのかとしばし彷徨っていたら、さっき乗ってきたバスはどこかに走り去ってしまいます。うへー、もう完全に家に帰りたいくらいビビッてるのに、帰る方法もなくなってしまった。仕方なく覚悟を決めて競馬場へと向かうのですが、足元は見えないわ、側溝がフタなしで待ち構えているのでうかつに踏み出せば落ちそうだわ、そもそも本当にこの道で合ってるのか猛烈に不安だわ、夜盗でも出そうだわで、ビクビクしながら進むことに。自分のカバンの部品が鳴っている音が誰かの足音に聞こえてくるなど、「あぁこうやって幽霊とか妖怪は生まれたんだな」と理解するような恐怖の道のりでした。
幸い、僕はスマホを複数台持ち歩いているので、1台で地図を見ながらもう1台をライトにして何とか進んでいったのですが、途中はもうどこでもいいからどこかに出てくれと祈るような気持ち。やっと民家らしきものが見えたときには「旅の者ですが道に迷って難儀しております」って訪問しそうになりましたよね。ただ、訪問しようという気持ちで民家に接近したら、犬が猛烈な勢いでワンワンワンワンと叫び始めて、その声色が「誰だ貴様!」くらいの威圧感だったもので「うわー!」とコッチも叫んでしまうことに。怖くなったので走って逃げたら、隣の民家でも犬を飼っていたらしくてコチラもまたワンワンワンワンときたものですから、いやもう大騒ぎでした。お騒がせしました…。
すったもんだの末に、やっと遠くに大きくて明るい建物が見えたときには「着いた」じゃなくて「助かった」「よかった」「危なかった」と思いました。競馬場に着いたときの感想じゃないですが、いやー、久しぶりに恐怖体験をしましたね…。24時間世界が動いていると思い込んでいる東京気分はダメですね…。
↓灯りじゃ!灯りじゃ!おーい!おーい!助けてくれー!
さぁ、着いたら終わりではありません。急いで来たのはレースに間に合うためですし、そしてこの競馬場では日本で唯一の右回りパドック(※馬をお披露目するときに時計回りでまわる)を採用しているということで、その様子を見ずにはおさまりません。19時25分発走の最終レースで、僕が競馬場に到着したのが19時10分頃。もうギリというかパドック終わってるんじゃないかという時間なので、馬より先にコチラが走って駆け込みます。
すると、最後の周回で今まさに馬がパドックから去っていこうとするところ。あわててシャッターを切りまして、何とか馬がパドックを右回りしているところをカメラと心に焼きつけることができました。あー、ここまできてこれを見逃したのでは何のことやらですからね。本当によかったです!
↓うん、確実に馬がパドックを右回りしとるね!
その後は、通常の競馬観戦としゃれこみまして、馬券なども購入いたしました。正直、何と言う馬が出ていて、何と言う騎手が出ていて、それがどれぐらいの成績を挙げているのかまったく知らないので、オッズも見ずに運試しの気持ちで購入します。今回は羽生氏のRE_PRAY公演で来たという縁ですので、枠連と馬連の「8-2(ハ・ニュウ)」、誕生日馬券で三連単・三連複の「1-2-7」、そして何かいい数字ということで馬連の「1-11」と当てずっぽうで購入してみます。いいんです、当てることではなく「参加した」ことが大事ですので。
↓いやー、これが佐賀競馬場かー!
↓いやー、これが佐賀競馬場の大型ビジョンかー!
↓いやー、これが佐賀競馬場のゴール板かー!
↓いやー、これが佐賀競馬場のスタンドかー!
↓いやー、これが佐賀競馬場の券売機かー!
…とまぁ、場内設備に関しては特に感想などはありませんでしたが、旅先で競馬場に来たという満足感で僕は上機嫌です。若干ヤンチャな兄さんの姿もあるにはありますが、誰かがいてくれることが心からありがたいなと思います。誰もいない怖さとは比べようもありませんから。
そして始まったレース、1400メートルのレースなのに4回コーナーがあるというだいぶ小回りな感じのレース場ですので、先行馬とかが普通に有利なんだろうなと思って見守りますと、僕の買い目にもいるいい番号の11番が先頭で走っていくじゃないですか。「おっ」と一瞬期待感も膨らみましたが、最後は好位につけていた馬が抜け出して独走となり、完全大外れとなりました。まぁ、外れたことで払い戻しをする意味もなくなったので、ハ・ニュー馬券を手元に残せるというのがむしろプラスかもしれませんね。佐賀競馬場の馬券はもう買う機会はないかもしれませんからね。
その後は、場内の散策などして帰途に。帰りがすっかり遅くなってしまったことで、「夕食こそイカ」の計画も頓挫してしまいましたが、我ながらイイ感じで観光できたんじゃなイカと思います。あと大物は嬉野温泉とか吉野ケ里遺跡とかですが、吉野ケ里遺跡は電車の車窓から大体あのあたりというのを見ましたし、温泉はまぁ専門外ということで行く先々で巡るタイプでもないので、ヨシとしましょう。思い描いていたものはイカ以外は大体できて、イイ観光ができたと思います。佐賀競馬場、無事に着けて、本当に、よかったです…!
↓馬券は記念に持ち帰ります!
↓11番さん、一瞬期待させてくれてありがとう!
↓台に乗るのは絶対ベテランだと思うけれど、予想屋さんもありがとう!
↓たくさんの灯りをありがとうございました!
日曜日はRE_PRAY公演2日目を存分に楽しみつつ、今度こそイカを食べます!
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2023年12月25日08:00
はい、メリークリスマス、はいはい、メリークリスマス。
反省会を行ないます。昨日のクリスマスイブ、2023年を総決算する締めくくりの大勝負がありました。中央競馬、GI有馬記念。競馬ファンに一年の終わりを告げるグランプリレースに、僕は人生初の偉業を懸けていました。いまだに一度も成し遂げたことのない、対JRA年間勝利。前日の中山大障害をちょっと遊んだらちょっと勝ったこともあって、「このレースで200円くらい勝てば年間勝利」というところまで肉薄していました。この一戦ですべてが決まる決勝戦というか、リーグ最終戦というか、いっちょ前のアスリート面をしながら僕もグランプリに臨んだのです。
↓最終的に決断したのは8枠15番スルーセブンシーズ号からの複勝馬券でした!
外枠含めていろいろ考えたけれど、完成したイクイノックスに一番迫ったスルーセブンシーズが一番強いと思った、その自分の直感に殉じて、年間勝利を獲りに行く!負けることは考えない!たとえどの位置からでも最後のコーナーから自在に上がって、直線で突き抜ける!前にいるのはイクイノックスだけ! pic.twitter.com/c6augDGlvR
— フモフモ編集長 (@fumofumocolumn) December 24, 2023
↓早速レースをご覧ください!僕の夢は直線半ばくらいで画面から消えていきました!
優勝を懸けたリーグ最終戦で負けた選手って、こんな気持ちなのでしょうか。何と言うか、ここまでの一年のいい思い出や、悪い思い出から立ち直った成長の実感とか、そういうのを全部吹き飛ばして、上からベッタリと泥を塗りたくったような気分です。2023年はなんだったのか。「もしかして」という期待の気持ちは何だったのか。最終的に対JRAで3200円ほどの負けというのは、例年と比べて別に大きいわけでもなく、たくさん遊んで楽しかったですねという話なのですが、自分自身への期待があったぶん失望も大きく、「やりました!」という報告ができないことへの落胆も大きく、もうホント何もしたくないような気持ちです。
このレース、大変難解なレースでした。内枠に集った有力どころであるタイトルホルダー号(※GI3勝/この日がラストラン)、ドウデュース号(※GI2勝/武豊騎手復帰)は秋競馬をそれぞれ2戦こなしており、そのなかで期待以上の結果は残せていないという点と、やはり消耗という点が気になっておりました。特にドウデュース号は、天皇賞・秋、ジャパンカップと消耗の激しい大レースを連続でこなしてきており、そこで史上最強馬イクイノックス号に勝負を挑んできたなかでの有馬記念です。どこまでチカラが残っているのか、そもそも勝ち負けに足る状態にあるのか、その辺りを懸念しながら見ておりました。
なかほどの枠に入った1番人気・ジャスティンパレス号は天皇賞・秋でイクイノックスに迫る2着としたあとの秋2戦目ということで、消耗度合いについては取り立てて懸念はありませんでした。ただ、ほかの馬との兼ね合いも含めて先行策を取るのは難しそうな枠であることから、後方待機の末脚勝負となりそうだという点で、中山の短い直線で届くのかどうか、前が開くのかどうかという点を考慮しないといけませんでした。端的に言うと、そこまで信じ切れない1番人気だぞと思っていました。
そして、大外8枠に入った15番・スルーセブンシーズ号と16番・スターズオンアース号。こちらもそれぞれ宝塚記念とジャパンカップでイクイノックスに迫った馬で実力は十分。こちらも秋2戦目ということで消耗度合いに懸念はありません。ただ、大外枠ということでコーナーが都合6回ある中山2500メートルでは立ち回りが難しく、外をまわらされて距離をロスしがちな枠順です。基本的には後方待機となって、最後の末脚に懸けることになるでしょう。そうなればやはり届くかどうか問題、前が開くか問題が出てきます。端的に言えば非常に厳しい不利な枠でした。
↓枠順の抽選会後には騎乗する池添騎手とルメール騎手もこの表情!
【有馬記念】明暗くっきり!?の公開枠順抽選会 大外枠にルメール&池添は呆然 満面の笑みを浮かべ会場を後にした陣営も https://t.co/8CvXasYFKi
— 東スポ競馬 (@tospo_keiba) December 22, 2023
僕のなかでは宝塚記念で見せたスルーセブンシーズ号のイクイノックスにあと半歩まで迫る末脚が印象的で、有馬記念では重い印を打つつもりでいました。凱旋門賞4着という力量を見れば、距離面でも大きな不安は感じませんでしたし、騎乗する池添騎手も有馬記念を通算4度勝利している得意レースです(※馬が強かったとか言わない)。陣営としても初のGI勝利を見据えて、最大限の仕上げで来るはず。ただ、そこに超不利な外枠が当たってしまった。レースとしては面白いですが馬券としては一気に難しくなりました。素直に内から買うべきか、それとも自分が見立てた馬のチカラを信じるのか。過去のレースを見て、調教を見て、パドックを見て、返し馬を見て、ギリギリまで自分を信じるのか理屈を信じるのかを迷っていました。そして最後は「自分」を取りました。自分が強いと思った馬を買わずして何の競馬かと。
そして始まったレース。開始1秒後に「あっ!」と声が漏れました。同じ大外8枠に入って、抽選会では「アチャー」という顔をしていたはずのルメール騎手が、16番スターズオンアース号をポンと出して、その勢いのまま一気に先頭まで取りついたのです。まるでゲームみたいに、絶好のスタートから大外枠の不利を5秒で消してしまうとは。チラチラッと他馬の様子をうかがうルメールさんは、予想通りにタイトルホルダーが先頭を取りに上がってきたこと、唯一そこに競り掛けそうな存在だった7番アイアンバローズ号は行き脚つかず先頭争いに加われなかったことを察知して、自分が2番手か3番手を取れると感じたはず。タイトルホルダーを逃がさぬようにしつつ、ペースを大きく上げることもせず、前残りの展開を作れば自分の位置が有利になる…とレースプラン自体も固まったのだろうと思います。
一方その頃、僕が本命に推したスルーセブンシーズ号はと言うと、一旦は後方から4番手あたりにつけていたのに、馬が行く気になって掛かってしまったのかジワジワと前に上がり始めていました。まだコーナーの途中、距離をロスする外目をまわりながら進出していくと、13番タスティエーラの後ろあたりにおさめるかと思えばそれも叶わず、さらに前へ。タスティエーラと並走したあたりでは、ルメールさんのコントロールで前が詰まってきたこともあってさらに一列外に押し出され、常に他馬よりもひとまわりかふたまわり外周を走らされている感じに。落ち着きどころがなく道中ずっともちゃもちゃしています。思い切って前まで行くか、諦めて後方からにするか、どちらかハッキリとした決断があってほしかったような、中途半端な走りになってしまいました。
先頭を行くタイトルホルダーが安定したペースを刻んでいる頃、2番手でつけるスターズオンアースのルメール騎手は前との距離を測りながらスローペースで前残りの展開を作っていました。後方で控えていたドウデュースの武豊騎手は、「このスローペースならそろそろ行かねば」とグッとポジションを上げていき、残り600メートルのあたりでは外から被せようとするジャスティンパレスの鼻先を制して2番手グループに取りつきます。1番人気ジャスティンパレスは武さんの狙い澄ましたタイミングの仕掛けで「いくぞ」という勢いを削がれ、減速の上で大回りさせられることに。僕が買ったスルーセブンシーズはと言うと、騎手の手が動いているのにまったく上がっていく様子が見えません。早くも手応えがアヤしい、ダメそうな予感。
直線に入ったところでは、依然タイトルホルダーが先頭で、内ラチ沿いをまわってきたスターズオンアースが2番手、そこにドウデュースが脚色よく並び掛けて後続を引き離しています。僕が買ったスルーセブンシーズは馬自体が伸びてこないのもありつつ、並走していたウインマリリンと位置取りでもちゃもちゃし、外に弾かれると、さらに外にいたタスティエーラあたりも玉突きとなる流れで、ちょっともうここから伸びてくる感じのスムーズさではありません。
結局最後はキッチリと伸びたドウデュースが、粘るタイトルホルダーと右にもたれる感じの走りになってしまったスターズオンアースをかわして1着入線。武さんとドウデュースにとってはまさに「復活」の有馬となりました。1番人気のジャスティンパレスは、最後に伸ばしてきたものの、仕掛けを遅らせられたぶん届かず4着まで。ちょっと直線に入った時点で、「そこからではまず届かない」という状態にさせられてしまっていたかなと思います。5着のシャフリヤールは道中スターズオンアースの後ろにつけてラクにまわれたこともあり、いい位置まで来ました。6着のタスティエーラは道中でずっと他馬に絡まれる展開となり厳しいレースでした。最後もジャスティンパレスに道を塞がれて行き場を失う不利がありましたので、これで6着は立派かなと思います。
ルメール騎手のスタート直後にパッと出して内側までもっていく技術と、「そうしなければ勝てないですからね」というレース展開の読み。武豊騎手の後方待機からスルスルっと前に進出して、最終コーナーの出口までに馬群の前に出てしまう技術と、「ここで前に出てないと勝てないですからね」というレース展開の読み。6回コーナーをまわるなかで騎手がどういうレースを作っていくか、その差を見せつけられるような2者2頭でした。一年の締めくくりに怪我から復帰した武さんがドウデュースで勝ち、その横にルメールさんがいるというのは美しい光景だったなと思います。自分がコレを当てられないヘボで無能で節穴であったこと以外は最高のレースでしたね…!
↓美しい騎乗で勝った武さんからはドウデュースに「来年もう一回行こう、フランス行こう」と凱旋門賞挑戦の提案が!
↓スルーセブンシーズの池添騎手からはお詫びの言葉をいただきました!
3番人気に支持してもらっていたのに期待に応えられず申し訳ない気持ちです。
— 池添謙一 kenichi ikezoe (@0723Kenchan) December 24, 2023
すいません。
こちらこそすみませんでした!
勝手に夢を見てしまって!
いやー…外すこと自体はまぁ仕方ないのですが、今季の学びをまったく活かさず、最後は「自分のチカラで勝ちたい」という気持ちになってしまったのが悔やまれます。馬の良し悪しなど素人にわかるはずもないのに、どの馬が強そうかなんていう自分の印象で理屈を上回ろうとしたこと自体がおこがましかった。イクイノックスのような史上最強馬であれば、そういう信じ方もあっていいかもしれませんが、イクイノックスはここにはいないわけですから。
しかも、今季何度も見せつけられてきたルメールさんの見事な手腕に敬服して「馬を選ぶな!ルメールを買え!馬はルメールが選んでいる!」とまで自分で言っておきながら、スルーセブンシーズとスターズオンアースのどちらでも選べたルメールさんが「スターズオンアースを選んでいるのに」、ルメールさんが選ばなかったほうを選んでしまった自分のおこがましさは無能・無策・節穴の大失着で恥じ入るばかりです。
理屈に沿って「外枠は来ない!ルメールでも無理!」と思ってタイトルホルダーあたりを軸にするか、理屈を無視するにしてもせめてルメールさんから買っておけば、相手は全部買い目に入っていたのに。これで人生初の対JRA年間勝利は夢と消え、この挽回にはまた一年を要することとなりました。「また一年かかるのか…」と思うと、ここで勝ち切れなかったことが悔やんでも悔やみきれませんが、この悔しさから立ち上がってこそ人生です。来年こそは「対JRA年間勝利」を成し遂げられるよう、反省に努めたいと思います。自分の無能・無策・節穴を魂に刻みつけて、「馬を選ぶな!ルメールを買え!馬はルメールが選んでいる!」を徹底していきたいと思います。
いつかJRAに勝つ、夢のしっぽが見えたことで意欲は俄然増してきました。
競馬の悔しさを晴らすには競馬で勝つしかありません。
頑張っていればどこかで「間違って買った馬券が万馬券」みたいな幸運もあるかもしれませんし。
この悔しさを胸に、再挑戦をつづけます!
↓今年の悔しさを胸に「また来年、凱旋門賞へ」と誓う人たちのように、僕も来季こそJRAに勝ちたいと思います!
ドウデュースで有馬記念を制した武豊騎手と抱擁する松島オーナー pic.twitter.com/bzRmEt3hqS
— 夕刊フジ競馬班 (@yukanfuji_keiba) December 24, 2023
「JRAに勝てそう」と思ってから「欲目」でガタッと勝率が落ちたのも反省点!
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2023年12月04日08:00
打席に立たない首位打者の気持ちがわかりました!
人生初の「年間勝利」を目指して孤軍奮闘がつづく秋競馬。しかし、ここにきて、ついに、とうとう、戦いは苦境に追い込まれてまいりました。「お前の小遣いの増減に興味などない」という向きもあるかもしれませんが、個人的に非常にホットなテーマとなっておりますので、決着までお付き合いいただければと思います。
今年は全体的にいいペースでの戦い(対JRA)を繰り広げており、天皇賞秋でのイクイノックス軸からのズバリ的中などもあり、一時は年間収支がプラスの状態に持ち込んだ瞬間も。しかし、そこで年間勝利が見えたことで、ペースは狂い始めていました。年間勝利が見えたことで「買わないことを逃げとみなす」ような気持ちが出てきてしまったのです。
GIレースを中心にヒマなときに注目レースをマイペースで楽しむ…を旨としているわけですが、何をもって「マイペース」とするのか、懐疑的な視線を自分で向けてしまったのです。「ヒマじゃないから買わない」となりそうな瞬間に「本当に忙しいのか?逃げているのでは?」と思ってしまったり、「いまいち意欲がわかないから買わない」となりそうな瞬間に「本当にそうなのか?逃げているのでは?」と思ってしまったり。プロ野球で首位打者の選手が終盤戦に試合を休み始めるあの感じを、自分自身でやってしまっているのではないかと、自分自身で疑い始めてしまったのです。
その結果、「わからないから買わない」という戦術的撤退としての「見」すらも「逃げでは?」と疑い始める結果となり、ここにきて一気に成績は悪化。負けたので特に報告していないGIマイルチャンピオンシップでは1・2番人気2頭を軸に指名するも両方沈むという体たらくで完敗(※賭けたぶん全部失ったの意)。ジャパンカップはイクイノックスからの馬券で辛うじて微プラスで乗り切るも、迎えた12月3日のGIチャンピオンズカップで完敗し、ついに年間収支は再びマイナス圏へと突入しました。まだ負けは数百円ではありますが、これでもう「逃げ切り」はできなくなりました。厳しい、非常に厳しい。有馬記念ですべてを賭けた勝負に臨む、緊張の年の瀬を迎えることになりそうです。
↓これは「見」で行けばよかった!痛恨のチャンピオンズカップ!
事前の見立てでは…正直あんまりよくわかりませんでした。どれも強そうに見えるし、どれも弱そうに見えるという迷いのなかでの予想。GI帝王賞で上位したグループ(2番メイショウハリオ、4番テーオーケインズ、9番クラウンプライド)と、ここまで5勝無敗&前走いい内容の12番セラフィックコール、GIフェブラリーSと南部杯を圧勝するも距離に不安が残る15番レモンポップ、さらに「よくわからないのでルメールさん」という理由で6番グロリアムンディを買い目として手広くワイドで押さえていきました。とにかくどこかに引っ掛かってくれ、そんな気持ちです。
そんなフワッとした予想で買ってしまったのがまずかったのか、スタートと同時に予想とは若干異なる展開になっていきます。何と大外から15番レモンポップが早めの仕掛けで先頭を奪い、逃げる構えを見せたのです。大外の不利、距離の不安、を懸念していた部分が、スタート直後の思い切った逃げ戦術でいきなり消えました。「枠なりの並びで後方につけ、最後の直線で内から抜けてくるかどうか」と勝手に思い込んでいたものが、「そうか最短距離でまわりたければ、逃げて自分のペースで走ればよかったんだ」と今頃になって気づく僕。買い目には残しているので問題はありませんが、いきなり予想の手ぬるさを痛感させられます。
レモンポップがそのまま引っ張り速めのペースで推移するレース。2番手をうかがうのはこちらも外から13番のケイアイシェルビーと5番のドゥラエレーデ、その後ろで4番テーオーケインズが前目のポジションにつけました。2番人気の12番セラフィックコールは意図的なものか、最後方からのレースに。3番人気のクラウンプライドは3番ジオグリフ・6番グロリアムンディと横に並ぶ隊列の一番外をまわしています。距離的にはロスが大きい位置ですが、枠なりに同じあたりを狙えばこんな感じになるのは致し方なしでしょうか。
1000メートルの通過は60秒8。入りの400メートルまでは過去5年と比較しても最速のペースでしたが、向こう正面では少しペースを落としてきました。先頭のレモンポップはいい感じで逃げられている模様です。3コーナーから4コーナーに入って各馬加速がつくあたりでも引きつづきレモンポップはペースを抑えて走っています。「序盤の入りが速いわりに、中盤ジワジワとペースを落として、結局はむしろスロー」といった展開に上手く持ち込みました。これはそろそろ行かないとマズイぞと、後方からは2番人気の12番セラフィックコールあたりが上がっていきますが、ほかの馬も一斉に上がっていく流れで馬群がゴチャッと固まり、外へ外へと遠回りするしかない格好。直線に入ってもセラフィックコールはまだ最後方で、かなり苦しい展開となりました。
直線入って残り400メートル、レモンポップのペースも落ちていますが、中間でペースを落として息を入れたぶん脚はまだ残っています。前目につけていたドゥラエレーデとテーオーケインズもそのまま連れて粘り込む格好。中団から後方の馬は、前が抑えてギュッと馬群が詰まるなかで、好位外目からジリジリ下がっていく13番ケイアイシェルビーと3番ジオグリフが壁になっており、前に行くには壁が邪魔だが、壁を避ければ外回りで距離をロスするという難しい状態に。結局この壁は「後方から外目を差してくる馬全体」の仕掛けを遅らせる形となりました。終いがスローの流れで、前が壁となって仕掛けが遅れ、外へ外へとまわされて距離をロスするのでは、残り400メートルしかないダートコースの直線でひっくり返すのはちょっと苦しい。
結局、13番ケイアイシェルビーと3番ジオグリフが作った壁よりも内側をまわした馬は「1着、3着、4着、5着、7着」といずれも上位に入り、外をまわした馬は人気どころも含めてほとんどが後方に沈むといった形のレースになりました。やはり、根本的な話ではありますがコーナーで外をまわすのは距離の損が大きく、仕掛けのタイミングなどで取り戻すことができなければ、内側をまわったほうが普通に速いわなと、改めて勉強させていただきました(←勉強代1600円)。
逃げ切ったレモンポップはもともとの地力に加えて、距離不安をカバーする逃げ戦術と鞍上のペース配分でロスなく走れたのが功を奏しました。3着ドゥラエレーデと4着テーオーケインズは展開が向いた粘り込み。ドゥラエレーデはクラシック戦線ではいろいろもたつきましたが、ようやく本来の流れに戻ってきたのかなという感触で、テーオーケインズは最後の粘りが足りないところがなるほど引き際なのかなと思いました。そして、先行有利のレースを外にまわして上がり最速36秒6で2着したウィルソンテソーロは、もの凄い末脚で1頭だけ別世界の走りでした。これもキタサンブラック産駒ということで、キタサンブラックが芝もダートもしばらく日本の競馬を席巻しそうな、そんなレースとなりました。これを未来への肥やしとして、次走で取り戻したい、先につながる完敗でした!
↓推し馬グランプリ(※JRAの販促企画)での自身の推し馬レモンポップの勝利にプレゼンターとして花を添え、長澤まさみさんもニッコリ!
長澤まさみがチャンピオンズCの表彰式プレゼンターで登場「とてもすてきな思い出となりました」 https://t.co/86Rs1BVxFR #競馬 #馬トク #スポーツ報知
— スポーツ報知 (@SportsHochi) December 3, 2023
長澤まさみさんは単勝レモンポップ購入済だそうで、ガッチリ儲けた模様!
絵になるツーショットで結構なことです!
とまぁ、終わってからなら言えるあーだこーだを、レースの前にはまったく想像できてはおらず、反省だけが残る完敗となった今回。残る今季の予定は有馬記念、そしてもしも有馬記念で年間勝利に持ち込めなかった場合はGIホープフルステークスに最後の望みを託して、人生初の年間勝利(対JRA)を目指していきたいと思います。「イクイノックスを買え」「ルメールを買え」という必勝戦術もここにきて崩れたことで、ちょっと有馬記念はどうしたらいいのかわからなくなってきましたが、「長澤まさみを買え」も視野に入れつつ孤軍奮闘してまいりたいと思います。
どの道、毎年「有馬が最後だからドーンと」いって、ドーンと外して負けるのが常ですので、有馬で勝たねば年間勝利はなかったのです。中途半端に勝ちが見える状態だと、「打席に立ちたくない」「有馬記念で購入を300円以内に抑えれば年間勝利確定」「買わなければ絶対に負けない」などという逃げの気持ちも生まれますが、初めから有馬記念次第だと思っていれば覚悟も決まるというもの。競馬民らしく有馬でドーンといって、胸をドーンと張れる人生初勝利を目指します!
タイトルを逃して「来年やり直し」に臨む野球選手の気持ちも理解できそう!
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2023年11月27日08:00
史上最強馬とは一周まわって「ポニー」だった!
薄っすらと雨の降る寒空の東京で、史上最強馬による世界最高のレースが再び展開されました。第43回ジャパンカップ、どれだけ賞金を積んでももはや海外馬が参戦しようという意欲すらわかない感じとなった日本競馬「完全ホーム」の大舞台。もしも史上最強馬イクイノックスに彼のホームで勝てる馬がいるとしたら、それは日本競馬の馬しかいないだろうと思います。イクイノックスを止められる馬は世界に存在するのかを世界が確かめる、そんなレースでした。
そこに集った素晴らしいメンバーたち。イクイノックスに先着して日本ダービーを獲ったという事実がこの先も燦然と輝きつづけるだろうドウデュース号。後ろからは差せないとしても前から行ったらどうかな?を突きつけるタイトルホルダー号。デビュー以来いまだ3着より下になったことがない昨年の牝馬二冠スターズオンアース号。栄光目指して逃げつづけ、気づけば18億円余りを稼ぎ出したみんな大好きパンサラッサ号。そして、それら複数GIタイトルを持つ名馬たちのなかでもとりわけ大きな期待を集める打倒イクイノックスへの最後の刺客、今年の牝馬三冠、斤量54キロ、最強のお嬢さんリバティアイランド号。あまりにハイレベルな戦いが見込まれたためか、当初は9頭立てになるのではないかという情報もありましたが、最終的にはフルゲート18頭が名を連ねる状況となったことも含めて最高の舞台が整いました。
枠順もまた「ホントに抽選してます?」と聞きたくなるような理想的なもの。1枠1番にリバティアイランド、1枠2番にイクイノックス、2枠3番にタイトルホルダー、3枠5番にドウデュースという並びは「タイトルホルダー、イクイノックス、リバティアイランド、ドウデュース」の隊列を組んでチカラ勝負をしなさいと言わんばかり。少し離れた外からパンサラッサが上がっていくだろうことも含めて、「紛れ」という不安要素がまったくないレースが見込める格好です。
だからこそ、確信をもって馬券を購入することもできました。何度考えても、どう考えても、全馬がまともに走ったときにイクイノックスより前に馬がいるケースは考えられませんでした。パンサラッサとタイトルホルダーがいれば極端にスローになるはずがなく、1枠2番から出て3番手あたりにつければ前が壁になるはずもなく、後ろから差せる馬がいるはずもない。ゲートが上手くて、馬が賢くて、騎手もルメールさんです。どこにも死角はありません。何なら、ルメールさんがムチを落としたとしても、馬自身が「指示はないけど、ここで仕掛けます!」くらいのことはやりそうです。当てることはイージーと言ってもいい。儲けることはやたら難しいですが…!
↓パドックでは「リバティアイランドをマークする風のイクイノックス」という歴史的な場面を見ました!
↓当てるだけならイージーなのですが、まったく儲からない馬券を「史上最強と知っていた」と示すために購入しました!
↓返し馬ですら「一騎打ち」と見えてくる世紀の対決!
そして始まったレース。大歓声が起こるスタンド前からのスタートは、タイトルホルダーが若干立ち上がりそうな雰囲気があったもののキレイに決まりました。イクイノックス、リバティアイランドもまったく問題なく出ていきます。タイトルホルダーがいい出足で前に進出すると、外から勢いよくパンサラッサが駆け出していきます。大外8枠17番スターズオンアースも前目のポジションを狙って進出してきます。イクイノックスはハナを切るパンサラッサ、タイトルホルダーの後ろにつく3番手。リバティアイランドはイクイノックスを見るように4番手あたり。イクイノックスの後ろを誰が取るかを争った場面では、鞍上の川田騎手もその位置を狙ってきたディープボンドを一喝するなど譲らぬ構えです。そのリバティアイランドに競り掛けていくのはスターズオンアース。ある意味で、対イクイノックスではなく対リバティアイランドの最強牝馬決定戦と設定してきたか。ドウデュースは内ラチ沿いに走り、1コーナーでリバティアイランドの後ろに入りました。スターズオンアースの位置取り以外は事前の想定通り、理想的なチカラ勝負の隊列です。
パンサラッサが大逃げで飛ばし、前半1000メートルは57秒6という速いペースに。2番手タイトルホルダーの位置でも1000メートルの通過が60秒ちょうどぐらいでしたので、レースはしっかり流れています。レコードタイムを狙うならもう少しタイトルホルダーが押していってほしかったところですが、まぁこの辺は馬の状態もあるのでしょう。そのまま道中は大きく位置取りが変わることなく、同じような隊列で進んでいきます。引きつづき大逃げのパンサラッサは、最後の直線に入ってもまだ大差をつけています。場内では「まさか」を期待して大きな声が上がります。しかし、パンサラッサの脚色はだいぶ鈍ってきています。直線に入って残り400メートル、2000メートルまでを1分57秒7でカバーしてきたパンサラッサですが、さすがにこの距離で一杯か。もう後続は射程圏まで迫っています。
じょじょに後退するパンサラッサ、死力を尽くして粘り込もうとするタイトルホルダー、前を行く2頭は苦しくなってきました。しかし、イクイノックスはほとんど同じ位置を追走してきたとは思えない身軽さで並び掛けると、あっという間にタイトルホルダーをかわし、パンサラッサもとらえようという構え。その背後からはリバティアイランドも追走してきていますが、仕掛けたあとの反応、伸び、すべてに差がありました。2馬身、3馬身、グングン離れていきます。こうなるとリバティアイランドも前を追うというよりは、横にいるスターズオンアースとの勝負になってきます。競馬番組で「リバティアイランドの単勝30万円」を購入した藤浪晋太郎さんあたりは、もはや馬券を破ってもいいくらいの展開です。
残り200メートル手前で先頭に立ったイクイノックスは、さらに伸びるようにして独走し、残り50メートルでは後続の様子を横目で確認したルメール騎手が勝利を確信して「流し」ました。見せムチと肩ムチを数発繰り出しただけで、「まだ全力ですらない」という走りです。つづく2番手には前評判通りの強さを見せてこのメンバーを振り切ったリバティアイランド、3番手にはスタートからの仕掛け・位置取りが功を奏した格好のスターズオンアースが入りました。ドウデュースはスターズオンアースの外までまわしてから追い出した部分でのロスを埋めるに至らず4番手まで、5番手にはタイトルホルダーが粘り込んでこのメンバーにあってもレベルの高い地力があることを改めて示しました。上位にズラリと並んだ予想通りの名馬たち。紛れがあったわけでもアクシデントがあったわけでもなく、ましてやほかの馬が弱かったわけでもなく、存分に力量を発揮するチカラ勝負をやった結果として「ただただイクイノックスが圧倒的に強かった」、そんな圧巻のレースとなりました!
↓過去のどんな馬との対戦を想像しても、このペース・この位置取りから上がり最速を繰り出す馬に勝てる図が浮かびません!
↓残り50メートル、後方を確認して「流し」にかかるルメール騎手とイクイノックス!

↓ゴール後、戻ってきた大観衆にガッツポーズで応えるルメール騎手とイクイノックス!

レース後、騎乗したルメール騎手は「ポニーみたいですね。誰でも乗れます」と語りましたが、まさにポニーのような強さでした。馬自身が賢く、行けと言えば行き、待てと言えば待つような動かしやすさがあります。スタート直後の位置取りのやりやすさ、ムチを見せるだけでグンと加速する反応のよさ、レースの終わりまでしっかり強さを出す隙のなさ、ゲームのように操縦できる馬です。そのように調教してきた努力は当然あるわけですが、「いくら言っても言うことを聞かない馬」もいるもの。その点でイクイノックスは走る能力が高いだけでなく、馬自身が競馬を知っていて競馬が上手い。だからこそ、今回のように前につけてもそのまま掛かってしまうことがありませんし、後ろに控えて一気に差してくることもできます。展開による「紛れ」を、騎手の判断と合わせて限りなくゼロにすることができます。
「逃げるか、追い込むか、どっちか」という極端な競馬をする必要もありませんし、「ある程度溜めを作りたいので道中は前に馬を置いて、最後は紛れが起きないように大外ぶん回し」なんてロスの大きい走りをする必要もありません。このスピード、このペースの3番手追走から最後上がり最速で突き放せる馬にもとより「紛れ」などあるはずがありませんが、どんな位置どんな展開になったとしても必要な走りができるという点で、「ポニー」とは言いえて妙だなと思います。
道中の直線をパトロールビデオで見るとよくわかりますが、向こう正面では追走する馬が掛かってしまっている様子が見えます。最後の直線では、先頭を行くイクイノックスはムチを入れなくてもチカラを出してくれるので、まるでゲームのように真っ直ぐ駆けてくるのに対して、後続の馬は右ムチを入れれば左に行き、左ムチを入れれば右に行き、その蛇行する走りを鞍上が調整するように走っています。蛇行分のロスはそこまで大きくはないものの、走りの完成度という点でもイクイノックスが一枚も二枚も上だったなと感じる場面でした。どうやったらこの馬に勝てるのか、世界のホースマンに聞きたいくらいですね!
↓馬に乗っている人の頭についたカメラの映像だとは思えない、まったく酔わないポニーの走り!
↓タイトルホルダーのジョッキーカメラは「パンサラッサ鑑賞」には最高の位置取り!
そんな史上最強馬はどこまで走ってくれるのか、気になるのはむしろそちらの話題のほうでしょうか。陣営は「これが最後のレースかも」という可能性を否定はしませんでした。来年もまた走ってくれるのか、有馬記念をラストランとするのか、あるいは実はこれがラストランだったのか、未来の可能性を決めかねている様子。現実的に考えればイクイノックスの「種牡馬としての」評価を上げるようなレースは、もう世界のどこにもありません。これからの日本競馬のこと、いや世界に広がるその血によって進化する世界の競馬の未来を思えば、怪我をさせるようなリスクを負ってまで成すべきことは何もない、それは真っ当な判断だろうと思います。
もし、仮にそうなったとしても、「走る」ことに関してはもう存分に見させていただいた、そう思います。確かにイクイノックスはクラシック三冠はひとつも制していませんし、凱旋門賞という夢への挑戦も今のところありません。取れなかったトロフィーはあります。しかし、そういうトロフィー集めをコンプリートしていないこと以外は、歴代のどんな「幻」と戦わせたとしてもイクイノックスが最強であろうと思います。どの馬のどういうレースならこれより前に行けるかのイメージがある人は、ぜひ発表してほしいと思います。それぐらい圧倒的な、異次元の走りをこの目で見られたことを一生の自慢とできるような、そんなレースを天皇賞・ジャパンカップと連続で見させていただきました。だから、仮にこれが最後であったとしても、新たに抱いた「幻」は未来の名馬と堂々と戦っていけると思います。おそらくは連戦連勝で。
たまたまではありますが、まだ2戦目のイクイノックスを競馬場で見て、あまりによく見えたことから馬券を買って、驚くような強さに未来を予感した、あの出会いを幸せに思います。「強い馬だ」と先に知ってしまってからでは、ここまで素直にその強さを受け入れることができず、ついつい穴を狙ってはハズレ馬券をつかんできたことでしょう。イクイノックスの出るレースをイクイノックスから買う、簡単そうで難しい決断をつづけられているのは、幸せなことだなと思います。
「イクイノックスのほうが上だった」
しばらくは、そう言いつづけるイクイノウエオジとなって、未来の競馬を見守っていくことにしたいと思います。
これより上かも?と思わせる馬に生きているうちに出会えるのか、本当にそんな日はあるのか、半信半疑で進んでいきたい、そんな一頭だなと思いました!
↓イクイノックスが2歳の頃に撮った写真は、自慢の一枚ですね!

「あれ現地だった自慢」のレース、サイレンススズカの秋天から更新します!
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- 競馬
2023年11月13日08:00
初の単年度黒字化が見えてまいりました!
最近、妙に競馬の話が多いなと思われている方がいるかもしれませんが、実は今年、僕のなかで競馬熱が盛り上がってきております。というのも、競馬人生で初めて「単年度黒字」というものが見えてきたのです。胴元の取り分を勘案すれば、賭け金の75%も取り戻せば十分に勝ちと言える不平等ギャンブルにおいて、賭け金を上回るお金が取り戻せそうだぞという希望の光。これがスタートアップ企業なら「そろそろ上場して投資家から金をむしって逃げよう」と鼻息荒くするところですが、僕もまさにその状態。まるで馬のように鼻息を荒くしています。
ついに先日の天皇賞・秋での勝利により、いよいよ賭け金よりも払い戻しの方が多いという黒字状態に到達。ネット投票の履歴が残るClubJRAネットでの集計を見れば「的中率78%、回収率115%」という夢の数字が記録されています。「このサイトのグラフは、回収率が100%を超えると赤色になるんじゃよ…」と馬の長老様から噂話としては聞いていた、あの赤色グラフが、ついに自分の集計に登場したのです(※なお現地参加分は記録されていないのでノーカウントだが、こちらも勝った記憶しかないので勝っているはず)。現在賭け金を回収金が2880円上回っており、「よし!あとは1円も賭けない!」と決断すれば、ついに僕は、長年の宿敵でありライバルであったJRAに勝利することができるのです!(※みみっちい賭け方をしていることを割り出してはいけない)
だが、しかし、シーズン最終戦付近を休んで首位打者を取ろうとする浅ましい野球選手のようなことをして、本当に勝ったと言えるのでしょうか。否、断じて否。普段よりたくさん買う必要はないけれども、GIとかの普段買いそうなレースを買わずに今年度を終えたなら、それは心のどこかに「逃げ」の意識があったと言わざるを得ません。買って、勝って、年度末の有馬記念まで駆け抜けて、そこで有終の美を飾ってこそ、真の勝利と言えるというもの(※ホープフルステークスって何でしたっけ?)。そもそも回収率100%を超えさえすればいいという話であれば、どこかで複勝1.1倍でも買って勝って寝ていれば済む話。全力で楽しんだ末に手にした勝利でなければ、真に自分に対して誇ることはできないでしょう。黒字化を誇るためにも、真剣に、本気で、残りのレースにも取り組む所存なのであります。
↓ということで、今週はGIエリザベス女王杯に挑戦しました!
本日の #京都競馬場 では、日本とイギリスの国旗が掲揚されています。
— JRA-VAN公式 (@JRAVAN_info) November 12, 2023
#エリザベス女王杯 pic.twitter.com/7fuVzJlze5
事前の見立てとしては、1枠1番で単勝1番人気のブレイディヴェーグと、4枠7番で単勝2番人気のジェラルディーナが実力上位であろうと見ていました。ブレイディヴェーグは前走ローズSの内容と、一緒に走ったメンバーの秋華賞での結果を見れば、もし秋華賞に出ていればリバティアイランドの2着・3着は十分にあったと判断しました。そしてジェラルディーナは昨年のこのレースの覇者であり、非常にレベルが高いレースだったなとあとから改めて思った宝塚記念で4着するなど今年も十分なチカラを示しています。この2頭を軸に、牝馬三冠レースでいずれも好走したハーパーが次点、府中牝馬Sで好走したルージュエヴァイユ、ディヴィーナが内のいいところに入ったのでコチラも有力と見て、このあたりで決まるだろうと踏みました。
「もう面倒だし、この5頭でワイドボックス10点買うか…」という考えも一瞬よぎったものの、やはり真剣に予想をしてこそ真の勝利はあると思い直し、実力上位の2頭からどちらを取るか、それを最後の最後まで思案したのです。そして、最後は実力未知数の新鋭よりも実績十分なGI馬ジェラルディーナを安定軸として取ったわけですが、そのとき僕は今季何度も救われ、何度も思い知らされてきた大事なことを検討に入れ忘れていました。1枠1番ブレイディヴェーグの鞍上はウマ娘CMのタップダンスでもおなじみのルメールさんだった。何故2頭で迷ったのにルメールさんのほうを買わなかったのか。何故最初に「ルメール」のあたりにグリグリッと二重丸を書かなかったのか。その反省をするのはレース開始からわずか数秒後だったのです…。
↓人生初の単年度黒字化へ向けて大負けだけは避けたいエリザベス女王杯のスタートです!
ゲートが開いて一斉に馬が走り出すその瞬間、何と軸として指名した4枠7番ジェラルディーナは立ち上がってフェラーリのマークみたいなポーズになりました。痛恨の出遅れ。「後方から競馬ができないわけではない」ものの、無意味に出遅れて得になる要素などありません。いきなり2馬身分くらい損をしました。
そんなジェラルディーナをしり目に、各馬は1コーナーへ向けてポジション争いを演じています。ハナをうかがうのは9番のアートハウス。実力はあるものの最後のキレで分が悪いところから、先行策での粘り込みを狙っている模様。それに4番ローゼライトがつづいて逃げる様相です。その2頭を行かせつつ前目につけたのが3番ハーパー。1番のブレイディヴェーグも若干伸び上がり気味のスタートで、いきなり内にヨレるなどモタつきますが、ひとつ外にいる2番ルージュエヴァイユが抑え気味であるところを見て、ルメール騎手がスッと前に出していきました。これで1コーナー手前で有力馬ハーパーの後ろにポジションを取り、非常に走りやすい態勢を築きました。
その頃僕の軸馬であるジェラルディーナは、最後方あたりからムーア騎手が少し押して、前へと進出を計っています。1コーナーに掛かる前に何とか中団までは押し上げたものの、馬がクチをパカーッとあけて若干フェラーリみたいなポーズで走っています。うーむ、あまりいい感じの走りではありません。外枠から押し上げていったマリアエレーナの後ろにつけながら外・外とまわる格好となり、あまりいいポジションにも入れませんでしたが、まぁスタートがアレでは仕方ありません。
1000メートルの通過は61秒1とややゆったり目のペース。逃げた馬から後続集団までは5馬身ほど開いていますので、有力馬たちはさらにゆったりとしたペースで走っている模様。となると、早めに前に進出して、いい位置取りから仕掛けていかないと、最後の直線だけで後方から差し切るのは難しそうです。そのあたりは各騎手とも先刻承知か、向こう正面の直線終わりではグッとペースが上がり3コーナーへとなだれ込んでいきます。内ではハーパー、ブレイディヴェーグ、ルージュエヴァイユの3頭がラインでも形成するように連れて上がっていきます。僕の軸馬ジェラルディーナはマリアエレーナの脚色が悪いと見たか(※レース後騎手が下馬/故障か)、後ろにつくのは止めて外をまわしてきました。距離としては損ですが、前に上がっていかなければ勝負にならないので致し方ないところ。
直線に入ると、ラインを形成していたハーパー・ブレイディヴェーグ・ルージュエヴァイユの3頭は、右回りはあまり得意でないのかハーパーが勝手に外へと流れていき、まるで「どうぞ」とでも言わんばかりにブレイディヴェーグの進路を開けます。そこをブレイディヴェーグが悠々と加速すると、後ろにつけていたルージュエヴァイユも何の引っ掛かりもなくそのまま伸びていきます。外からはジェラルディーナ、後方からは前が壁になって引っ掛かっていたライラックが伸びてきますが、内枠3頭がキレイにラインを組んで経済コースを回ってきたぶん及びませんでした。結局、内枠3頭がそのまま上位で入線。内枠有利、騎手重要、何度目かとなる大反省をしつつ「迷うなかにルメール騎手がいたらもう迷うな!ルメールを買え!」「ルメールが選んだ馬にルメールが乗るんだからルメールを買え!」「馬を選ぶな!ルメールを買え!馬はルメールが選んでいる!」ということを改めて確認するレースとなったのでした。
↓スタート直後に一声上げていい位置を取ったルメール騎手の勝負勘!
↓出遅れたジェラルディーナのムーア騎手のジョッキーカメラは、何と「馬の頭しか映っていない」という異例の映像に!
カメラに映る範囲と目で見える範囲は違うとは言え…!
これ、どこの何を見て走ってるのだ!?
ひたすら馬の頭がぶつかってくる感じなのですが…!
と、ここまでの書きっぷりを見ると「負けたな?」という印象かもしれませんが、若干の優柔不断さもあって軸はジェラルディーナと言いつつブレイディヴェーグからの馬券も若干買っておりまして、ほぼ賭け金元返しとなる1500円購入1390円戻しの微負けで踏み留まることができました。迷った2頭のうちルメールさんの乗っている方を選んでおけば微プラスで終えられる展開、面倒臭さが勝って「ワイドボックスで買っちゃえ」をやっていれば賭け金倍増の快勝の展開だっただけに惜しい部分もありますが、まぁ、それもまた競馬。判断ミスも大負けには至らず、またひとつ「単年度黒字」へと近づくレースとなりました。
今回の判断ミスを踏まえて「本当にルメールさんを買えば勝てるのか?」を確認しましたところ、今年のGIレースでルメールさんの騎乗機会は14レースあり、何とそのうちの11レースでルメールさんは馬券に絡む騎乗(5勝、2着2回、3着4回)を見せていました。残りの3レースも、4着が1回と、人気薄の馬に騎乗したフェブラリーステークス、そしてスキルヴィングに騎乗した日本ダービーということで、「迷う馬にルメールさんが乗っている場合、よほどのことがない限り、ほぼ来る」ということが実績として示されていました。何も見ないでルメールさんの馬を複勝で買っていれば勝てる、競馬とは簡単なことだったのです。何だかこれなら、残りのレースも大負けせず生き残れそうな気がしてきますよね。負けさえしなければいいのであれば「ルメールの複勝」、これで大丈夫。まぁ、それが楽しいかどうかと言われると、楽しくはないかもしれませんが……。
はたして、今年度の終わり、夢の黒字化は達成されるのか。
それともギャンブラーにありがちな「勝っている分を全部賭けて、結果負けて終わる」になるのか。
露わになる自分自身の本性を楽しみに、予想に励んでいきたいと思います。
今後の予想が「ここはルメール騎手が騎乗の●●を複勝でドーンと」みたいになり始めたら、「勝ちたいんだな」と思っていただければと思います!
今後の予想が「ここはルメール騎手が騎乗の●●を複勝でドーンと」みたいになり始めたら、「勝ちたいんだな」と思っていただければと思います!
↓リバティアイランドのいる秋華賞には向かわずにコチラを勝つ、は陣営含めていい判断でした!
周辺事情を含めて、最後にルメールさんが選んだという結果だけを見ればOK!
「ルメールさんより競馬詳しい」者だけが自分で予想しなさい!
楽しくなくても、それで勝てる!
3番人気馬×ルメール騎手のレースとかが大きく勝つチャンスな気がします!
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