スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

バレーボール

全日本男子バレーは「アメリカ戦まで全勝でいって2位確保」の計算が崩れるも、今こそ「アメリカにも勝つ」の覚悟を決めるチャンスの巻。

08:00
はじめから「全部勝つ」を見せる予定だったはずです!

「おっかしいなー?」と首を傾げている全日本男子バレーファンの皆さま、お元気でしょうか。僕もまったく同じ気持ちで首を傾げています。パリ五輪予選を兼ねたワールドカップバレーの第2戦エジプト戦で全日本男子は敗れました。「格下」などと侮る気は毛頭ありませんが、直近の実績やクオリティ、過去の対戦成績や自国開催という点も踏まえて、しっかり勝てるだろうと思っていた相手です。個人的には「3-0で勝つ」を想定していました。「どうぞ皆さま、史上最強の全日本をご覧ください」とお披露目でもするくらいの気持ちで見守る大会序盤でした。それなのに2試合ともフルセットで、エジプトには逆転負けしてしまった。僕も「おっかしいなー?」と首を傾げております。



実際、試合途中までは目論見通りの展開でした。第1セット、序盤は一進一退の展開ながらも、フィンランド戦でも連続ブレイクを見せた小野寺太志さんのサーブから連続得点で突き放し、以降もジワジワと加点しながらセット終盤へ向かった日本。再び小野寺さんにサーブ番が回ってきたところで、連続得点につなげ勝負を決めました。攻撃の組み立てもミドルを中心に、バックアタックで時間と位置をずらしながら相手の高いブロックを翻弄しました。相手のブレイクはわずか2、ほぼ完璧なセットでした。

↓どんなチームでもミドルの速攻は怖い!だから警戒するし、ズラせば穴が開く!


つづく第2セットも見事な戦いぶりでした。中盤には石川祐希さんの連続サービスエース。山内晶大さんのサーブでは相手のローテーション違反などもあって4連続ブレイクと日本が大差をつけて走ります。終わってみれば25-10、日本のブレイクが15でエジプトはゼロです。サーブ権があるときだけ得点が入るという古い時代のルールなら「15-0」で日本がセットを取る計算です。セット終盤はエジプトも逆転への意欲を捨てていたかもしれませんが、三味線を弾くにしてもハードロックばりにかき鳴らしている感じで、日本が圧倒したという点では疑いようがありません。「今日は次のセットで終わりだな!」と思いながら、僕も写真を撮るテンポを上げたほどです。電池残量もSDカードの容量も気にせず、「3セットで使い切る」の想定でした。ここまでは。

↓「勝ったな!」と思いましたよね!ていうか、普通こんなセットのある試合で負けないです!



テレビを見ている人も試合よりもホタテに興味が移ったであろうジャパネット明けの第3セット。序盤アンラッキーな失点などもあってわずかにリードを許しつつも、互いにサイドアウトを重ねてセット中盤へ。ここで相手エースのジャンプサーブで3連続ブレイクを許し、8-13と5点差がつきます。これ自体は「ジャンプサーブ強いですね」で終わりなのですが、日本のブレイクがここまで1本も出ていないのはよくない兆候。

日本は第1・第2セットにサーブで狙っていた選手が引っ込み、相手のレセプションが改善したことでなかなかサーブで崩すことができなくなっていました。そのなかでエジプトが先にリードを築いたことで、エジプトはより大胆に攻めることができるようになり、日本はより慎重になりました。単純に高く上げて強く打つ大胆さと、低くて速いトスで相手をかわそうとする慎重さの攻防。単純ですが、この単純さを連続で止めるのは簡単ではありません。日本も盒桐さんのつづけざまのブロックなどでジリジリ追い上げはしますが、結局追いつくまでには至りませんでした。

惜しかったのは22-23の場面で日本に訪れたチャンスボールでしょうか。セッターを外してブロックに賭けていたということもあって、ここでは石川さんがトスに入る格好になりました。セッター石川さんは西田さんのミドルからのバックアタックを選択しましたが、うまくつながりませんでした。狙いはよかったのですが、慣れないことをしているぶんクオリティがついてこなかった。ここで一気に同点までいっていれば最後粘り勝ちできた気もしますが…、まぁ序盤に離され過ぎたというところでしょうか。

↓最後も「腰が痛くない万全の石川祐希」であればどこかで決められたのでしょうが…!


ストレート勝ちを逃した日本と、セットを取り返して勢いに乗るエジプト。第4セットも先に大きな波をつかんだのはエジプトでした。6-5と日本が1点リードの状況からエジプトに4連続得点、さらにひとつサイドアウトを挟んでエジプト3連続得点で7-12の5点差とされます。日本は勝ちたい、負けたくないという気持ちが出過ぎたか、サイドサイドサイドという手堅いけれど読みやすい攻撃になってしまいました。相手はいろいろ考えさせられるよりも男と男の真っ向勝負的なものを望んでいるだろうことを思うと、こちらから相手の土俵で戦ってしまった嫌いがありました。

ここから日本もセッターを交代することで攻撃のチョイスとリズムを変え、3連続得点などで追い上げますが、セット中盤以降ははサイドアウト合戦となり、最後までそのまま行ってしまいました。一気に同点・逆転まで持っていく連続ブレイクにつながるとすればやはり石川さん・西田さんのジャンプサーブになるのだろうと思いますが、それがつづけてネットにかかってしまったのが惜しかった。さぁ、これで日本は2試合つづけてフルセットの試合にもつれ込みました。もはやセット率など気にしている場合ではありません!

↓たっぷり見られるのは嬉しいけれど、勝てるかどうかが心配になってきました!


最終第5セット、場内からは割れんばかりの歓声があがり、日本を後押しします。先手先手でいきたいところですが、このセットもサイドアウト合戦となります。日本はサーブで崩して相手スパイクをブロックにかける場面もあったのですが、相手もブロックアウト狙いという感じの打ち方で、止めるには至らず。互いにブレイク少なく、スコアは12-12という状況まで進みます。するとここで相手に連続ブレイクを許し、一歩前に出られてしまいました。結局その差を取り返すことができず、最後はタッチネットで試合終了。よもやの、痛恨の、敗戦となりました。

↓2-0から2-2になると相手も俄然元気になりますからね!



いやー、惜しかった。もったいない。勝つべき試合を落としたという感じが否めません。試合後半は日本のミドルからの攻撃がほとんどなく、古典的なエースによるサイドからの打ち合いみたいな試合でした。もちろん真っ向勝負も望むところではありますが、やはり日本はもっと多彩な、緩急変化出し入れのあるバレーで相手を翻弄していきたいところ。日本が真っ向勝負には向かない「小さい集団」であることは今も昔も変わらないのですから。

だからこそ狙いを絞らせないように、止められたとしてもミドル、雰囲気悪くなったとしてもミドルを打っていきたいところ。真ん中を意識させずして素直なサイド勝負では勝てる試合も勝てません。そこはやはり勇気というか、多少ブロックされてもOKという割り切りというか、捨てポイントを作る駆け引きというのが必要なのかなと思いました。終盤は「盒桐さんのパイプ攻撃撮るぞ!」とカメラを構えていても、トスさえ上がってこなかったですからね。

まぁ、でも、これもまたキッカケになる負けかなと思います。日本は「上手く戦えば2位でパリ五輪の切符をつかめそう」という守るもののあるマインドで迎えた大会でしたが、エジプトに負けたことでマインドが「残り全部勝つしかない」に強制的に変わりました。追い詰められましたが、これは大胆に開き直るチャンスでもあります。ネーションズリーグでの躍進、あの強さ、あれが偶然たまたまであるはずがありません。もともとこの大会に大きな期待を持っていた人は「全部勝つ」を内心で思っていたはずです。アメリカだろうがスロベニアだろうがどこだろうが、全部勝つと。それぐらい自信があったからこそ「おっかしいなー?」と首も曲がるのです。

あの強さを世間にお見せしてパリ五輪の切符をつかんでこそ、史上最強への道は開けるというもの。バレーボールは五輪期間中ずっと試合がつづいて、なんじゃーかんじゃーとほかの注目競技が並行していることから、よほど上のほうまで行かない限り「注目」の順番はまわってきません。史上最強を証明するのなら、ただ出るのではなく、何かをやってくれそうな大きな予感をまとって本番を迎えないともったいない。そのためにはココでいっちょ世界の強豪アメリカをガツンとやっつけて、日本の大観衆と地上波中継の視聴者の皆さんに龍神ここにありを見せつけないでどうしたものか。はじめからそうするつもりだったのですから、まだ何も状況は変わっていません。アメリカだろうがスロベニアだろうがどこだろうが全部勝つ、そうすればパリ五輪の切符は手に入ります。ただ出るだけではなく、メダル候補の一角としての切符が。

小さいからこそ大胆に。小さいからこそ勇気をもって。

ときにズバッと真っ直ぐを投げ込むからこそ、相手バッターがワンバウンドのフォークを空振りするのと同じ話です。

こんな縮こまった試合をするチームではないと思ってます!

↓「最終日まで全勝でアメリカに負けた」では世間は驚かない!アメリカに勝つことが始まりです!


来年パリで世界を驚かせるために、まず日本を驚かせてください!

それができるチャンスがやってきました!


なお石川さん・西田さん・盒兇気鵑痢屮汽競┐気鵝廚六廚辰燭茲衂當未任靴拭

背面スパイク!フェイクセット!数々のトラブルに見舞われながらも楽しくて遊び心のあるバレーで全日本男子がパリ五輪へ好発進の巻。

08:00
遊び心で数々のトラブルを跳ね返した!

行ってまいりましたワールドカップバレー、今度は男子の部です。今季の国際リーグ戦・ネーションズリーグで3位となり「46年ぶりの国際大会メダル獲得」となった全日本男子は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。個人的にも生涯で見たなかで最強の全日本男子だと思いますし、パリ五輪で「証明」することができれば栄光のミュンヘン五輪代表をも超え得る存在だと感じています。この全日本は強い、そして面白い。なるほど、激烈なチケット争奪戦と爆発的な熱気となるのも納得です。

↓おなじみ国立競技場代々木第一体育館に日本のバレーファンが集結!
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↓場外では間違い探しののぼりも設置してありました!
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女子の部で数回観戦していたこともあって散策はほどほどに会場入りする僕。ただ、男子の部は少し趣が違うところも。入場口のロビー周辺にはやたらとやる気を出したキリンさんがブースを出展しており、お茶とビールを販売しています。「ビール買いやすくていいですね!」とベテランファンもニッコリ。さらにスポーツドリンクを無料で配布してくれたりもしています。僕も1本いただきまして水分補給にはまったく不安ありません。

↓スポドリありがとうございました!
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全日本男子の試合を迎える頃には場内は超満員。外周部のコンコースには自由席を見つけられず立ち見観戦を余儀なくされた人たちの姿も。チケットを買えなかった人たちが場外にもあふれているとかで大変な盛況ぶりです。女子の部が100%の入りだとすれば、男子の部は120%。ギッチギチのドッカンドッカンで盛り上がっています。

ユニフォームの着用率も非常に高く、手に手に自作のウチワやバナーを持っているなど楽しみ上手な観衆たちが集っている様子。「ははーん、推し活だな?」と僕も観戦モードから熱狂モードへとスイッチオン。練習時間から大歓声が鳴り止まない熱狂の波に乗るようにして、石川祐希さんと盒桐さんが互いにスパイクを打ち合うアップなどをしている際には「ランくーん!」などの声掛けを楽しみます(←いい年してクンとか言ってるんじゃない説)。

↓「一時代にひとりいればラッキー」クラスの選手が何人も集っている奇跡の全日本男子です!

日本男子はサイズこそあまりありませんが、とにかくよく整備されたチームです。石川祐希さんや盒桐さんのような万能タイプの選手を擁し、守備でも攻撃でも穴がありません。西田有志さんらが繰り出すサーブは強く、攻撃的。エースも含めて多くのブレイクポイントを生み出します。攻撃に掛かればブラジル代表でも見ているような美しいシンクロから、ミドル・レフト・ライト・バックアタックを多彩に打ち分けてきます。司令塔であるセッターのトス回しもミドルを常に意識させるような勇気と駆け引きのあるもので、相手に的を絞らせません。賢く丁寧に立ち回れば、これほど違うものなのかと驚かされる、美しくて強いチームです。

グループ内の世界ランクでも2番手ということで、上位2ヶ国が得るパリ五輪の切符もココで獲りたいところ。そのためにも一番世界ランクが低いフィンランドに対してはしっかりとストレートで勝っていきたい…そんな気持ちで迎えた初戦です。迎えた第1セット、「1点目はエースで」という開幕感で石川さんが最初の得点を決めると、日本は順調に得点を重ねていきます。石川祐希さんがサービスエースを連発すれば、盒桐さんはミドルからのバックアタックやブロックでも得点を重ね、山内晶大さんもサーブとクイックで存在感を示し、日本のいいところが存分に発揮されるようなセットに。セット途中にはブザーの押し間違えといったトラブルもありましたが、最後は期待の大砲・宮浦健人さんが決めて第1セットを先取。上々の立ち上がりです。

↓長いラリーとなったセットポイント、最後は宮浦さんが決めた!


第2セットに入ると、日本はさらに躍動します。スコア2-2の場面では何と盒桐さんが「背面スパイク」を決めてみせます。フランス代表のエースであるイアルバン・ヌガペトさんが得意とするプレーですが、「あれいいなーやってみたいなー」とでもいう気持ちで取り入れたものでしょうか。まるで子どものような遊び心で、自身のプレーの幅を広げ、日本の視聴者の「スパイクは前向きに打つもの」という固定観念を打ち砕いていきます。

さらに盒桐さんは、すでに全日本男子の代名詞ともなっている「フェイクセット」(※スパイクを打つ素振りから空中でトスに切り替えて相手のブロックを翻弄する)を繰り出し、会場も大盛り上がり。盒桐さんは自由というか囚われないというか、とにかく相手のコートにボールが落ちればいいんだという、柔軟なプレーがとても魅力的です。「レシーブ、トス、スパイク」が必須なのではなく、1手目でも2手目でも「ボールを落とせるならそれでいい」し、いつでもそのチャンスをうかがっているぞという目の離せなさがある。「バレーって楽しそうだな」と思ってしまう選手です。

↓最近、「漫画みたい、というか漫画を超えてる選手」が多過ぎやしませんかね!


↓これぞ全日本男子!フェイクセット決まった!


余裕の2セット連取となった日本。会場でもストレート勝ちへの期待が高まりますが、どうもこの日はトラブルデーである模様。第1セットにはブザーが間違って鳴っていたりしましたが、第3セットではさらに大きな機材トラブルが発生します。何と、上空からプレーを撮影しているスパイダーカムのワイヤーが切れてしまったようなのです。ブラーンブラーンと振り子のように揺れるカメラは、バランスを失って残ったケーブルも捻じれてしまっているようでした。この重量のものが落下すれば大変な危険がありますので、試合も中断せざるを得ません。一度は下に降ろそうとしたようでしたがそれもままならず、結局、以降は天井付近にスパイダーカムを固定して、使用するのは止めることに。

ただ、処置が終わるまでにかなり長く掛かってしまったこともあって、第1セット・第2セットの日本の勢いはすっかり失われてしまいました。第3セットはシーソーゲームのような展開となり、日本は一度はマッチポイントを握るも、際どいコースのスパイクがアウトになることがつづき、最後はデュースの末にフィンランドが競り勝つことに。うーむ、これが初戦の難しさでしょうか。

↓ワイヤーが切れたか緩んだかして、スパイダーカムは振り子のようにしばし大きく揺れていました!
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俄然勢いを取り戻したフィンランドは第4セットに入ってもノッています。日本はレセプションで苦しみ、ブレイクを次々に許します。自慢のサーブでお返ししたいところですが、それも決まらず。ジワジワと離されて、セット終盤には6点差をつけられる格好に。これはもう第5セット勝負ということで割り切っていくしかありません。ストレート勝ちどころか、よもやよもやの初戦でのつまずきが不安になるようなフルセットの戦いにもつれ込みます。

↓そんな苦戦のなかでもピンチサーバーで甲斐優斗さんが登場するとドッカン盛り上がる場内です!


勝負の第5セット。日本は盒桐さんのサービスエースなどで中盤まで10-6とリードするも、この試合中にたびたびブレイクを許していた相手2番のサーブでまさかの5連続ブレイク、フィンランドが10-12と逆転します。相手にマークされて決定率が上がってこない石川祐希さんはベンチに下がってしまいました。まさか負けるのか、史上最強の全日本男子がアッサリ負けるのか。大エースを下げて、ここから勝てるのか。しかし、日本はエースひとりのチームではありませんでした。ここで悪い流れを断ち切ったのは盒桐さん。バックアタックを決めてようやくサイドアウトにすると、日本は小野寺太志さんのサーブから相手を崩し、怒涛の5連続得点で逆転!大接戦となりましたが、見事に初戦勝利となりました!

↓最後は盒桐さんが決めて、日本勝利!


いやー、苦しかった。ここまで苦戦するとは思っていませんでしたが、これが「勝てそう」なチームの重圧でしょうか。ここで勝って、パリ五輪を決めるというのは、当然できるし、やらねばならないという意識で見据える目標でしょう。挑戦者というよりは守るべきものがある側の戦いです。ホームの大歓声、度重なるトラブル、そういったものも空気を重くしたかもしれません。

ただ、そんななかでも軽やかに、しなやかに、楽しくバレーをすることができました。追い詰められると「手堅く」という意識でエースエースエースになったり、レフトレフトレフトになったりするものですが、最後まで自分たちの自由で多彩なバレーをやり抜きました。エース不在で逆転勝利は、強さ・しなやかさの一端でしょう。ヒヤヒヤしましたが、見ていて面白い試合でした。この面白さにパリ五輪の切符が加われば、最高の気分になれるはず。期待して見守りたいと思います!

↓なお、試合後の記念撮影でバボちゃんが起き上がれなくなって起こしてあげるトラブルもありました!ほんとトラブルつづきの日です!
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↓まぁ、いろいろありましたが選手は楽しそうなので心配無用でしょう!
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↓ブラブラするスパイダーカムなど現地の様子は動画でまとめておきました!


落下しなくてよかったですが、あぁなると降ろすこともできないんだなと思いました!

上からの映像も欲しいので、ガッチリ直しておいてくださいね!

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大熱狂&大興奮でもっとたくさんチケット取ればよかったなと思いました!

FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023で日本VSペルー戦を観戦し、「勝負」の来週末はミセス特等席を狙おうと思った件。

08:00
パリ五輪、ココで決めましょう!

ワールドカップ、ワールドカップ、ワールドカップのコンボがやってきた2023年。前のワールドカップがまだ終わらないうちに、また新たなワールドカップが始まりました。今度はバレーボールです。日本も開催地のひとつとなったFIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023はパリ五輪の切符がかかる重要な大会。自国開催の追い風を受けてココでポポポーンと五輪切符を決めたいところ。僕も奮って応援に出かけました。

↓やってまいりましたおなじみ国立競技場代々木第一体育館!
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↓選手ののぼりなどがお出迎え!
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日本戦は19時過ぎの4試合目ということですが、昼の時点から出足は好調です。会場には多くの人が詰めかけ、グッズの売店などに行列を作っています。ラインナップは8割バボちゃんグッズという感じで「せ、関菜々巳さんのアクスタはどこかね!」「た、盒桐さんの抱き枕はありますか!?」という需要には対応してくれていない感じですが、レプリカTシャツなどを買い求めるお客さんが多い模様。子どもたちはバボちゃんぬいぐるみなどを買ってもらっているようでした。

スポンサーさまからも出展があるようで、「やっちゃえ!」でおなじみの日産さんは電気自動車をバックに記念撮影ができるブースを出展。カプコンさんはバレーのスパイクを撃って球速を測れるゲーム筐体を出展しており、僕も体験させていただきました。自分のイメージでは「ズドン!バーン!」という鋭いスパイクをイメージしているのに、実際に飛ぶボールはポヨーンという感じで何となく釈然としませんでしたが、体験した人はクリアファイルをもらえるということで早速お土産をゲットです。

↓クリアファイルをいただきました!
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散策はほどほどに早速入場しますと、場内ではご自由にどうぞのウチワのほか、久光製薬サロンパスさんより試供品のプレゼントなどが。さらに自席につくと、背もたれにスティックバルーンが貼り付けてあります。これを膨らませて、カンカン叩いて全日本を応援しようじゃないかというご提案です。金色のバルーンは華やかで、会場の応援もグッと盛り上がりそう。場内DJの方が積極的に応援練習を促してくれたり、掛け声やスマホ点灯指示で誘導してくれたりするので、観衆もスッと応援に入っていけている感触。試合の合間合間で「ここでハグしてちょーだい!」的なパリピ感強めの盛り上げをしてくるので、僕は目立たないように気配を消していたりしましたが、強火の「ホーム感」が演出されています。

それにしても会場の熱量が高いなぁと思っていたところ、どうやらこの日は日本代表応援ソングを歌うMrs. GREEN APPLEさんも来場していた模様。ゲスト放送席には専用のテーブルがありましたので、あるいは今後も会場で見守ってくれるのかなと思います。ミセスさんのファンの人たちは推しがいる興奮と「これがバレーボールか!」というフレッシュさで会場をグッと盛り上げてくれています。僕もワンチャン「ANTENNA」の生歌が聴けるか?と思ってテンション上がったのですが、会場でのパフォーマンスは見られず。コートでのパフォーマンスはしない運営のようなので「一緒に応援」を楽しむのがよさそうです。もしミセスさんをガッツリ見たいという人がいたら、早めの時間に入場して、南側の2階スタンド自由席のDブロックとかEブロックとかを確保すると放送席の角度的にいいかもしれません。

↓応援用のバルーンスティックは全員膨らませて叩くように!
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↓日本戦の始まる頃には場内は一気に華やかになりました!
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↓放送席にはレジェンド木村沙織さんと大会テーマソングを歌うMrs. GREEN APPLEさんが来てくれました!

早めの入場でライバル国のチェックなどをゆったりしておりますといよいよ日本戦の時間に。この日の対戦相手はグループ内で世界ランクが一番下位のペルーということで、日本としてはしっかり勝って勢いをつけたいところ。そして、その目論見通りに日本は素晴らしい躍動で発進します。

第1セット、日本は課題としていたサーブからの攻撃をしっかり繰り出します。特に宮部藍梨さんの前後に揺さぶるサーブが効果的でブレイクを重ねていきます。第1セット中盤には宮部さんのサーブで8連続ブレイクという場面も。無回転サーブが伸びていたりするのか、ペルーは後ろに下がりながらのレセプションで真上に上がってしまうケースがよく見られました。日本はセッター関菜々巳さんがミドル、レフト、ライト、バックアタック、ブロード、ブロードをおとりにバックアタックなどなど多彩な攻め手を演出し、ペルーを圧倒。「スタメンみんなが点を取って気持ちよくスタートしましょう」というセットにすることができました。まずは25-9の大差で先取です。

↓林琴奈さんのスパイクがよく決まりました!
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↓宮部さんのサーブはクセがありそうです!
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第2セットに入っても日本は優勢に試合を進めます。井上愛里沙さんや古賀紗理那さんがバックセンターからズドンとスパイクを決めるのはもちろん、守備面でも落ちそうなボールを粘って粘ってひとつふたつつなぐというところが見られ、この大会へ向けての意気込みがうかがわれるような戦いぶり。セット中盤には和田由紀子さんの「相手が避けたくなる」ような強烈なサーブでのサービスエースや、石川真佑さんの得点も生まれるなど、「全員出場して全員持ち味を発揮して気持ちよくスタートしましょう」に向けて順調に試合を進めます。このセットも25-19と取って、勝利まであと1セットです。

↓中継で和田由紀子さんは「異次元ユッコ」というキレのあるニックネームをつけられていました!


そして第3セット。ようやくペルーもエンジンが掛かってきたようですが、日本はすでにほぼ全員が出場し、ほぼ全員がいい感触を得ている状態です。ライトからは和田由紀子さんが角度のあるスパイクをズバスバ決め、渡邊彩さんが相手ブロックを翻弄するようにブロード攻撃を決め、要所要所では古賀紗理那さんが得点を重ね、余裕あるリードを保ったまま勝利へ近づいていきます。試合終盤にはついに「全員出場」も果たし、この試合のミッションをきっちり達成しました。力量差から言えば勝って当然という試合ではあるものの、大事な大会の特別な初戦を万全な形で終えることができたのは何よりです。来週末の「勝負」に向けて、まずは満点の立ち上がりとなりました!

↓最後はまたも和田由紀子さんが決めて異次元の活躍でした!


↓試合を通じて古賀さんがドッシリと落ち着いていて頼もしかったです!




ここからの7試合でパリ五輪への切符を争うこの大会。日本のいるグループBでは世界ランク1位&今年のネーションズリーグで優勝したトルコ、東京五輪&2022年世界選手権で銀のブラジルがライバルとなるでしょう。各グループの五輪切符は2枚。有り体に言えば、日本とトルコとブラジルとでやり合って2枚の切符を取り合うという格好になるだろうと思います。互いの対戦は来週末ですので、日本としては5連勝(できれば全部3-0勝ち)で23日のトルコ戦、24日のブラジル戦を迎えたいところです。

よしんばこの大会で切符が獲れなくても、世界ランクで常に上位につける日本はこの先の選考で順当に出場権を獲れるだろうとは思いますが、そうなれば切符が確定するのは2024年6月以降となります。300日近く「切符が確定した状態での準備時間」が変わってきますので、やはりココで獲るのがベストです。そもそも本番でメダルを目指そうと言うのなら、この「3分の2」程度は勝ち抜かないといけないというもの。勝って、ココで、決める。その精神でしっかりパリ行きを決めましょう!

↓会場の雰囲気や散策の記録などは動画でまとめておきました!


次はミセス特等席を狙いますかね!

五輪が決まる試合を見られるといいなと思います!



男子バスケがパリ行きを決めたなかでバレーが遅れを取るわけにはいきません!

19歳の新星・盒桐さん大活躍に沸く全日本男子バレーは、選考争いが一層の激しさとなり「悲鳴」の予感漂う「嬉しい悲鳴」の巻。

08:00
自分で拾って、自分で撃つ!

東京五輪で飛躍と復活の時を迎えるだろう全日本男子バレー。その約束手形に追加の認印を押すような選手が2021年に間に合いました。5月1日・2日に行なわれた東京チャレンジ2021で大活躍を見せた盒桐さん19歳。京都・東山高校を春高バレーで日本一に導いたのが2020年の春。それからわずか1年、世界がコロナ禍を一生懸命生き抜いている間に盒桐が東京五輪に間に合った。「+1年」が「+1」につながった。そんな鮮烈な全日本デビューでした。

とは言え、驚きはありません。国際試合に臨めなかった昨年夏の全日本男子紅白戦で、盒桐さんは途中出場から存在感を見せ、最終的にはスターティングシックス入りを果たしています。おそらくその時点で中垣内監督の構想のなかには盒桐さんがあったことでしょう。「拾って、攻める」ことができる貴重なピース、その能力が全日本級であることさえ確認できたなら入れない手はありません。

↓中垣内監督から「青山繁のようだ」というコメントを引き出すのは最高の褒め言葉では?

中垣内、泉川、青山の時代!

バルセロナ五輪の全日本が甦る!



バレーボールというのはスパイクを撃たれたあとで止めるのは困難なスポーツです。もちろん頑張って拾いますが、簡単なことではなく、世界一流のリベロ(守備専門のプレーヤー)でもスパイクを弾いて遠くに飛ばすのが普通のこと。そのためブロックによって相手の攻撃を鈍らせ、シャットアウトできないまでもワンタッチしてスパイクの威力を弱めようとします。

そうしたブロックのシステムが磨かれるなかで攻撃もまた当然進化します。とりわけバレーボールというのは攻撃側が圧倒的に優位なスポーツです。「撃たれたらそうそう取れない」というのも理由ですが、ブロックと攻撃との関係性において「攻撃側は常に数的優位である」ことが最大の理由です。ブロッカーはどれだけ多くても3人。攻撃側はリベロとセッターを除いても4人。バックアタックを全員が撃てるチームであれば、理屈上ブロックVS攻撃は常に「3対4」以上の勝負です。必ずひとり以上フリーがいる。

その「攻撃4枚」を確保するために必要なのが「守って、攻める」ことができる選手です。サーブレシーブを受ける人数は2〜4人程度ですが、とりあえず標準的な3人だとします。3人のうちひとりはリベロです。そしてセッターは当然サーブレシーブには関わりません。残り4人のうち2人がサーブレシーブを受ける仕事にまわり、相手がリベロを避けてくれば拾う必要が出てきます。その状態から4人攻撃を実現するには、「サーブレシーブを拾ったうえで攻撃に参加する」ということが必要になります。拾えば何でもいいのではなく、拾ってすぐに攻撃参加するだけの上手さで返さないといけない。

相手の優れたアタッカーに対してサーブを集中させるのはバレーボールの常道手段のひとつですが、それをやられてミスが出たり拾うことに精一杯になるようであれば、狙う価値は十分にあります。攻撃が1枚減るなら数的同数に持ち込めるわけで、ブロックで止めるチャンスが出てきます。ちょっといいレシーブとか、ちょっといいトスとか、ちょっといいスパイクとかではなく、「枚数」という大きなところで相手を弱めることができれば、グッと勝機も高まるというもの。

そうした状況のなかで編成を考えていくと、オポジット(セッター対角に入る攻撃重視のプレーヤー)、ミドルブロッカー(いわゆるセンター/ブロックや速攻の中心となる高身長の選手/後衛にまわるとリベロと交代することが多い)、セッター(トスをあげるためサーブレシーブは拾わない)と、コート上にいるうちの4選手は「拾って、攻める」は基本的に避けたいところですので必然として2名のアウトサイドヒッターは両方ともが「拾って、攻める」をできないといけない。

「拾う」という部分に関してはすでに日本トップレベルという評価もあったなかで、盒桐さんはさらに「攻める」という部分でも国際試合で十分に通じるところを示してみせました。1年7ヶ月ぶりの国際試合となった東京チャレンジ2021中国戦(2試合目)では、現在の全日本の得点源であるオポジットの西田有志さん(Vリーグ日本人歴代最多得点記録更新)を上回って、チーム最多得点を挙げる大活躍。

特に自ら拾ってから素早く攻撃に加わる反応のよさや、バックアタックなどでの跳躍の高さは目を見張るものがありました。上手い、そして高い。身長は決して大きくありませんが、自分の持てる高さを全部使って強く撃つことができる攻撃は非常に魅力的。個人的には「石川祐希の対角」という言葉も浮かんできました。今すぐかはともかく、近い将来そういう全日本が生まれる。そして、その全日本は強い。そういう予感が。

↓中国に通じたからといってその先で通じるとは限らないけれど、まだ底が見えない期待感!


↓中学時代のリベロの経験がサーブレシーブの安定につながっているという話も!


よし、この話題はこれから東京五輪終わるまで封印な!

コロナ禍で直接見る機会が少ない今、こういうエピソードを隠しておけば情報戦が優位になる!

「コイツ厄介だな」「サーブで狙っとこう」「んだよ、サーブレシーブめっちゃ上手いじゃねぇか!」と気づくまでに何本か無駄撃ちさせるのだ!

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東京五輪があるのかないのかはさておき、全日本男子の戦いはまさに佳境に入ったところ。本大会に向けて誰が選ばれるのかの生き残り合戦を勝ち抜かなければ東京五輪は始まりません。特にアウトサイドヒッターは熾烈な争いとなっており、その熾烈さを盒桐さんの鮮烈デビューが一層激しくしました。

本大会12名の登録選手のうちアウトサイドヒッターは4名(ほかはオポジット2、ミドルブロッカー4、セッター2、リベロ2と想定)。4名のうち1枠は石川祐希さんでしょうから残る枠は3。その3枠を東京チャレンジのメンバーである盒桐さん、大塚達宣さん、高梨健太さん、福澤達哉さんのほか、今大会には合流しなかった柳田将洋さん、富田将馬さんを加えた面々から選ぶことになります。

石川・柳田を見たいよ勢(NEXT4世代派)、清水(邦広/テクニカルゴリ/中島美嘉)・福澤を見たいよ勢(北京世代派)の「想い」も渦巻く選考争い。個人的には「清水・福澤が揃って東京五輪の舞台を踏んで、友情物語の節目を迎える」を見たいと思っていたところでしたが、はたしてどうなることか。オポジットを2名選ぶなら西田・清水で決まりかなと思いますが、アウトサイドヒッターはまったくわかりません。

東京チャレンジだけを見れば、「サーブレシーブが得意」という強みで重なる盒桐さんの活躍ぶりと福澤さんの出来は対照的で、「清水・福澤」の実現に危機感も生まれたように思います。これから五輪を戦おうというときにカップリングみたいなことを考えているのは筋違いではあるのですが、五輪本番を迎える前に「悲鳴」が上がるステップがある。それも含めて楽しみたいけれどドキドキしてしまう、そんな「嬉しい悲鳴」が今の気持ちなのです。



「石川、柳田、福澤、盒供廾奮阿療えだったときどうなってしまうのか!

新春恒例・素子の姫始めがないがしろにされていたので、今年初の抗議文をしたため新春のご挨拶にかえさせていただきますの巻。

12:00
「平成が終わるから」みたいな理由は許されへんで!

みなさま、あけましておめでとうございます。2019年もよろしくお願いいたします。今年はラグビーワールドカップも行なわれ、東京五輪・パラリンピックへ向けて日本がスポーツに染まっていく年。僕もパッと光って咲いた花火のように、ドーンと盛り上がっていきたいと思っております。

そんななか、新年早々僕は憤りに震えていました。その震え具合はメイウェザーの遊びのパンチでプルプルしていた那須川天心さんのごとく、小刻みで大げさでした。「世界最強の亀田を相手に、ローカルの雑な亀田が挑みかかっている…」「亀田VS素人のほうがまだ可能性を感じた」「亀田とやればいいじゃん、意外に強いし、メイウェザーより安いから」などと憤りの勢いは加速し、最終的には高田延彦さんのばりにろれつがまわらなくなりました。

その怒りの矛先が向かったのは、毎年の年始の楽しみとしていたテレビ東京「新春!お笑い名人寄席」。新年のダラけた時間を心にストレスのない程度のお笑いで過ごすという贅沢はもちろん、この番組は僕の「姫始め」と言ってもいい恒例の行事、「新春に生放送で大林素子が新たなお笑いにチャレンジする」という風物詩を見守る、楽しみにしていた番組だったのです。

↓「え…誰も楽しみにしてないヤツの話だ…」とか言わない!

素子はAbemaTVの「シモネタGP」なる「シモネタ日本一」を決める大会の審査員もつとめるお笑い精通者!

実は「M-1」の「M」も素子のMなんですよ!


↓ちなみに、シモネタGPで素子が推薦したのはどぶろっくさんの3Pソングです!


まだまだギラギラした欲望も素子は出せます!

2018年も「ホストクラブの太客役」を熱演中の現役です!


しかし、その風物詩は平成の終わりとともに静かにフェードアウトしていきました。

どぶろっくと一緒にセクハラソングを歌った素子。永野と一緒にラッセンした素子。阿佐ヶ谷姉妹の中央で進撃の巨人を演じた素子。数々の思い出が刻まれたこの舞台で、2019年の素子は「コラボお笑い」登場の場を奪われていました。いつ出るか、いつ出るかと待ち受けていた素子の出番は茶を濁す程度の大喜利だけで、それすらも手を挙げてもなかなか当ててもらえないというヒドイ扱い。

素子の横には、時代の変化を拒んでAKBに留まりつづける峯岸みなみさん、大家志津香さん(誰?)、デヴィ夫人らが居並び、司会役の金髪亭ゴリラさんが素子を避けるように回答者を選らんでいきます。素子の答えは、往年の素子ギャグがコンプライアンス的に問題視されたのか極めて穏便なもので、わずかに「まだ身長が伸びてます」という何らかの症例のようなものが報告されたのみ。「新春から悲しみを誘う」という素子らしさはまったくありません。

↓2019年、素子がステージで披露したお笑いはこれだけだった…!
●大喜利冒頭あいさつ
「まだ身長が伸びてます、バレー界の元祖アイドル大林素子でございます」(※ややウケ)

●お題:「どこかに花が咲いた、その花で一言」
「デヴィ夫人のそばに咲きました」
「オーラで目がかすみそう」

●お題:「新弟子の四股名は?」
「コンビニで働いていたのでレジ係と名づけました」
「得意技は、つり出しです」
「信心深い男なので神社と名づけました」
「必ず参拝(3敗)します」

●合間のトーク
「大林さんは毎年鳥居に頭ぶつけるんでしょ?」
「今年もまた伸びてました」
「今、184.数ミリあります」

素子のコラボお笑いはどこへ!

これなら別に素子がいる必要もないのでは!?


芸能界きってのお笑い通(※若手芸人に精通)である素子を縁起のいい大仏様のようなポジションで起用し、「今年の抱負」トークで叶いそうもない目標を披露させる。そして、その悲しみを振り払うように新しいコラボお笑いにチャレンジする素子が、初見の人を「大林素子何してんのwww」と驚かせていく。そこには年始の「笑点」のようなすべてが台本で用意された有名人大喜利とは違う、本物のお笑い精通者の姿がありました。それがテレビ東京ならではの「金はかかっていないが本物をお届けする(※逆に言えばウソをつく金がないので本物を垂れ流すことしかできない)」という矜持だったはず。

「うへー、この人、芸能人なのに捨て身だ…」という驚きがなくなってしまったら、そこに素子がいる理由はなんなのでしょうか。いや、あるいは、あえて番組側は素子をそういう風に追い込んでいるのか。いきなり大きく舵を切ると目立つから、少しずつフェードアウトさせていくために、素子の活躍の場を削っていたのか。来年以降は「僕、先輩からこの番組引き継いだんですけど、何で大林素子がいるのかまったくわかりません」などとのたまう新担当が仕切っていくということなのでしょうか。

「コッチも何で素子がいるかはわかんないけど!」
「正月ってそういうもんだろ!」
「何で、とか言ってんじゃないよ!」
「去年と同じものがやってるから」
「あぁ、一年って早いなぁとか思うんだろうが!」
「いいから去年と同じものをやっとけ!」
「GACKTの格付けもそういうものだろ!」
「ワシにとっては素子のコラボお笑いが」
「うわ、もう1年経ったのかと感じるソレなんじゃ!」
「素子がまたひとつ年を取った…とか」
「時間の早さ、残酷さを意識する考えるソレなんじゃ!」
「軸を変えるな、軸を!」

お笑い芸人がステージで笑いを披露し、客席の笑顔を抜くというおめでたい構成においても、女性陣の一団で並んでいるはずの素子は画面外に追いやられることがしばしば。そりゃあそうです。ひとつの画面に3人も4人も人間の顔はおさまりません。表情をアップで見せるなら2人でしょう。そのとき「アイドル・アイドル・山脈」と並んでいたら、カメラさんも「アイドル・アイドル」を抜くに決まってるでしょう。せめて「アイドル・山脈・アイドル」であればどうやっても素子をカットできないのに最初から素子外しを画策した配置にしている。

↓そりゃ素子を映すかコッチを映すかって言われたらコッチでしょうよ!

素子を映すには画面を縦にしないといけないしな!

スマホ縦画面動画で一番映えるキャラクターだしな!



さらに、スポーツ枠としての立ち位置も素子は奪われてしまいました。すでに演芸場内に世界レベルのアスリートがいるのに、カメラは新春のスポーツ枠を求めて千賀ノ浦部屋新年会の生中継に向かいます。そこには先場所で優勝した貴景勝(「貴」乃花、「景」子、「勝」氏)の姿。素子にバレーの話を聞くわけではないのに、貴景勝には来場所の抱負などを聞いていきます。

その横には松村邦洋さんがいたり、新年会用のビール瓶が置いてあったりするのに、「貴乃花のモノマネをする松村邦洋さんがビール瓶で貴景勝を殴る」などのぶっこみがあるわけでもないという、いかにも中途半端な中継。これなら宮沢りえさんとの婚約解消について貴乃花本人に突っ込んだ瀬戸内寂聴さん(※生臭さ尼さん)の「しゃべくり007」のほうが、よほどライブ感がありました。生放送を逆に怖がって、無難に無難にまとめていくような姿勢でテレビ東京がつとまるのかと問い詰めたいような気持ちでいっぱいです!

↓ここまで状況が整っていて、何故ネタが「巨大オムライス」になってしまったのか!

ならいっそ、素子をコッチに寄越したらええがな!

素子がスポーツキャスターとして仕切るから!

「大林さん並みに大きい鍋が出てきました!」みたいな巨大ネタでも絡めたのに!


もしも来年、素子を新春姫始めから外そうという画策がなされているようであれば、それは考え直すべきでしょう。十二支の「子」はネズミのように思われていますが、本来は「亥」の次にあった「素」が時の為政者の手によって脱落したためにつじつまが合わなくなっただけに過ぎません。丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥・素・子(うし、とら、う、たつ、み、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、い、もと、こ)と巡る年月が素子の年に戻ってくる2020年。東京五輪を見据えても、素子外しなど許されようはずもありません。

もしもコラボお笑いのネタに詰まったことで、「この人の使い道がわからない…」と難義しているのであれば、僕もお手伝いをします。この数年、今年こそはと思っているネタもあります。ぜひ来年は素子のコラボお笑いを復活させ、新春の悲しみを巻き起こしてもらいたいもの。テレビ東京様、視聴者の熱い意見をご参照ください!

↓今年の素子のコラボお笑いはこんな感じだろうと思っていたのに!
●もっこりはん
軽快なリズムに乗せて、姿を隠した素子がどこかからモッコリ現れる。基本は縦の動きで、上方向にモッコリするスタイルで「スカイツリーの背後からモッコリ」「山脈の間からモッコリ」「水平線からモッコリ」などの正月らしいおめでたいネタはもちろん、「頭上から出てくると見せかけて、男性ゲストの股下からモッコリ(尻からでてきた風)」などの変化球も使いこなす。


●モトコ100%(※採用されるまで毎年提案)
全裸にバレーボールを抱えた素子が股間を100%隠しつづける裸踊り芸。股間が100%なぶんパイは0%となっており、「場末のストリップ劇場やん」「むしろ浅草っぽい」「AbemaTVには負けへんで!」と会場からは大喝采。


●サンシャイン大林
日立のシャツ、ブルマ、ハチマキというスタイルでハイテンションに叫びまくるキャラクター芸。「空前絶後のぉぉぉ!驚天動地の大巨人!バレーを愛し、バレーに愛された女ぁぁぁ!解説者、舞台女優、お笑い精通者、すぅーべての素子の生みの親ぁぁぁぁ!人呼んで、進撃の巨人に出てくるキリンっっっ!そう、このあーたしこそはぁぁぁ!たとえこの身が朽ち果てようと!お笑いを求めて舞台をめぐり、笑った芸人には金をやり、若手すべてのお母さんとなる!みんなご存じ、そう、この私こそはぁぁぁぁぁ!!日本代表の大巨人!!あまりのポテンシャルの高さに日立、ダイエー、東洋紡、セリエA、デカモニ。から所属を請われている女ぁぁぁぁ!!そう、この私こそはぁぁぁぁ!!飛翔天女の大巨人!!あの日本一デカいMを決める大会「M-1グランプリ」優勝ぉぉぉ!!そう、この私こそはぁぁぁぁ!!身長184.9センチ(自称)、体重はヒ・ミ・ツ!長(い)所、身体ぁぁぁ!短い所、ナァァァシ!!バレー界に舞い降りたクィーン・オブ・ライト!!そう、この私こそはぁぁぁぁ!!昭和42年生まれぇぇぇ!出身地は小平!!家族構成、父・ノーマル大林、母・ダンシング大林、妹・夏子ぉぉぉぉぉぉ!!そう、そしてみんなお待ちかね、長女で異端児、この私はぁぁぁぁ!!サンシャイーーーーンおーーーお……きな私の小さな恋でアイドルデビューしてまぁぁぁす!!時給ヒ・ミ・ツ、貯金残高いっぱい!!キャッシュカードの暗証番号1・8・4・9!若手芸人のみんな、今がチャンスでぇぇぇす!!もう一度言います!1・8・4・9!身長184.9センチと覚えてくださぁぁぁい!!iPhoneのパスワードロック、1・8・4・9!身長184.9センチと覚えてくださぁぁぁい!!そう、すべてをさらけ出したこの私は!サンシャィィィィン……大林!!」

100%が一番おめでたいのでオススメです!

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素子の日常、素子の正月は守られるのか。そして、僕の新年の姫始めの儀式は。正月ボケの頭で6時間の格闘技番組とかを振り返るのはダルいなぁ…などというフ抜けた人間に新春の気合を入れる素子の奮闘。門松に「飽きた」云々が通用しないように、素子も飽きるとか飽きないとかじゃないんだという気持ちで、ぜひ伝統の継承に励んでもらいたい、その一心です!


2019年もこんな感じでダラダラやります!誰のためでもなく自分のために!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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